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[754]
五月野乃 茂尓咲流 姫百合乃 不所知花波 葛尓隠流
さつきのの しげみにさける ひめゆりの しらえぬはなは くずにかくさる
[雑歌、比喩]
[755]
五百海 真乏文 有明尓 伊佐々不推 哀怜朝波
いほつうみ まことともしも ありあけに いささおされぬ あはれあしたは
[雑歌、比喩]
[756]
歌野尓 日頃五月雨流 葛木尓 隠花乎 見巻嬉毛
うたののに ひごろさみだる くずのきに かくさるはなを みまくうれしも
[雑歌、比喩]
[757]
塩干者 礒廻良思 鳴鶴乃 満来時尓波 凪渡鴨
しほふれば いそまわるらし なくたづの みちくときには なぎわたるかも
[雑歌、比喩]
[758]
不繕 数多尓設 梓弓波 不引随尓 忘礼去流物
つくろはぬ あまたにまうく あづさゆみは ひかれぬままに わすれさるもの
[雑歌、比喩]