諒主(よしぬし)くんを思って詠んだ歌。(長歌および短歌)
幹ノ本諒主念西園連紫人作歌一首[并短歌] 反歌一首
[700]
由原野尓 公之姿乎 不見久
便茂不来者 嘆乍 不為面変 居座背子
白芭乃丘尓波 往目八茂 共尓通之 宇山坂
吾波独 往目八茂 公波独而 将往戸
念者悲茂 術茂無 由原乃山波 今如何尓
公尓波将問 問目八茂 今一度茂 逢事乃
無列戸念者 咳上流可聞

[701]
幾十度 伴尓通之 宇山乎従 由原乃方乎 獨之曾見
いくそたび ともにかよひし うやまをゆ ゆはらのかたを ひとりしぞみゆ
[訳]
[700]
君と長らく会っていない
元気であろうか
便りもなく寂しいばかりだ
君を迎えに行った白芭にはもう行くことはない
君と通った宇山坂を通るときは君を思い出して悲しい気分になる
由原の山は今はどうなっているんだろう
もう会うことはないと思うと
どうしようもない悲しみがこみあげてくる
[701]
幾度も共に通った宇山から由原の方をひとり眺める
※「訓読」はコメント欄をご覧ください。
※[コメント]、[リブログ]、[メッセージ]開けます。
