子供に遺したい資産 第2回
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子供の集中力を17%高める方法
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子供に遺したい資産をお話しています。
「働く習慣(勤勉な生活習慣)」と
それを支える「運動する習慣」は
子供の資産になる、とお話しました。
同じように効果的な生活習慣を身に
つけると子供さんは学校で、仕事で
活躍できるようになります。
よい生活習慣は子供の資産になります。
こうした子供さんを有利に導く生活
習慣(すなわち無形の資産)はたくさん
ありますが、少しずつお話していきます。
今回は「集中力を17%高める方法」
です。
17%というのは個人によって感じ方
の違いがあるとは思います。
私自身はこの方法を行った場合と
行わなかった場合に、この位の差が
あると実感しています。
ですから私は毎朝およそ10分位かけて
この作業を行っています。
10分間の投資で、集中力がおよそ
15%~20%UPすると実感しています。
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17%UPの集中力が生み出す時間
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最初に10分間の投資で、集中力がおよそ
15%~20%UPする場合、どの位の
時間を得するか、検討してみましょう。
1日にの活動時間を8時間とします。
会社で言えば勤務時間になります。
そしてこの内にある程度頭を使って
仕事をしている(勉強している、考え
る事をしている)時間が半分の4時間
あったとします。
この4時間の集中力が15%UPすると
どうなるでしょうか?
数字で計れないメリットとしては
アイデアの質が向上する、という
ことがあります。
ここではこの点は数字で比較でき
ないので、考えないことにします。
では集中力が15%UPすると、それ
までには4時間(240分)かかって
いた仕事がどれだけで完了するかを
計算します。
240×0.85=204分
差し引き36分節約できたことに
なります。
ここで最初に10分間投資しています
ので、36-10=26分 得をした
計算になります。
今は数字に表せる部分だけ計算しま
したが、実際にはアイデアの質が
向上する、という時間の「質」の
改善の効果はもっと大きいです。
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脳をフリーにして創造的にする
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さて、この集中力を17%高める
方法とは何か?
実は、
「やることを紙に書き出してから
取り掛かる」です。
「何だ、そんなことか?」
と思われたかも知れません。
「やっているよ。でも効果がない。」
「書き出しているけれど、全部
書くとやることが多すぎて、結局
意味がないんだよね・・・」
「でも忙しいのにそんな書き出す
時間がもったいない」
と思わないで下さい。
先ほど見たように、単純作業の
場合でも集中力がUPすれば
時間的に得をします。
(クリエイティブな仕事なら
もっと得します。)
「やることを紙に書き出してから
取り掛かる」には、コツが
あります。
このコツを押さえるときっと
集中力がUPします。
それは、やることを紙に書き
出すことが脳をフリーにして
脳を創造的に使うことを
可能にする方法だからです。
一方、コツを外すと、似たようなことを
行っていても効果は現れません。
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達成感を味わう
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もう一つこの方法にはメリットが
あります。
それは達成感を味わえること。
あらかじめ書き出した「やる事」を
つぶしていく達成感を味わうこと
ができるというメリットがあります。
この達成感を味わうことは、
継続することの基礎になります。
「継続は力なり」
とよく言われますよね。
それはその通りだと思います。
でも不思議なことに学校では
「どうしたら継続できるか?」
「どうしたら努力を続けられるか」
を教えてくれません。
この話は長くなりますので
改めてお話しますが、継続する
習慣の基礎の一つが、
「やる事」をつぶして達成感
を味わうことになります。
そして「やる事」をつぶして
達成感を味わうことが、
あなたの毎日をより充実した
ものに変えて行きます。
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脳をフリーにする7STEP
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では具体的に、どのように行うか
STEPにしてお話します。
次の通りSTEP1~7になります。
STEP1
紙とペンを用意する。
STEP2
「やること」を書き出す。
STEP3
「所要時間」を書く。
STEP4
優先順位を書く。
STEP5
明日に回すことを決断する
STEP6
取り掛かる
STEP7
済んだことにチェックマークする
ここで一つずつ詳しくご説明します。
STEP1
紙とペンを用意する。
紙は何でも結構です。
ノートにして保存するのでも
一定期間保存して破棄するの
でもいいです。
ペンは、黒と赤の2種類を用意
して下さい。
黒は「やること」を書き出すため。
赤はチェック用に使います。
STEP2
「やること」を書き出す。
ここが一番のポイントですが、
今回は単純にしてお話します。
やることには、様々な「質」
の違うことがあります。
レベルの違う問題が混ざっている
と言ってもいいと思います。
まずは、何も考えず、思い出す
ままに書き出すようにして下さい。
この時点では優先順位とか
できるかどうかとか考えない
のがポイントです。
上級レベルになると
「緊急と重要」の区別とか
「質」の問題に取り組みます。
でも今日は、「やることを
紙に書き出してから取り掛かる」
ことに慣れて頂きたいので、
何も考えず、思い出すままに
書き出すようにして下さい。
STEP3
「所要時間」を書く。
STEP2で書き出した
やることにそれぞれの所要時間
を記入します。
この時点でも優先順位は書き
ません。
単にそれぞれの所要時間を
書きます。
ここで、洗濯の時間の書き方
を例にお話します。
洗濯に要する時間は何分と
書いたらいいでしょうか?
もし、全自動洗濯機を使って
洗濯+すすぎ+脱水を行い、
乾燥は物干し竿に手で干すと
します。
この場合、洗濯機が洗っている
間に掃除をするとしましょう。
あなた自身の作業時間は、
「洗濯物を干す15分」の
ように書きます。
洗濯機が動いているけれども
あなたが作業しないでいる
時間は含みません。
ちなみに
「洗濯物を取り込む」
「洗濯物をたたむ」
「アイロンをかける」
は全て別々に書きます。
また、もう一つ注意点です。
必要な時間が見積りにくい
ものや、正確な時間が分から
ないものがあるかも知れません。
これはやること全体の見通しが
ついていない場合にある話です。
例えば、「家計の見直しをする」
という必要性を感じていると
しましょう。
実際にはこの検討は、次のように
検討されるかも知れません。
(あくまで例です。)
(1)現在の毎月の費目別支出を
分析する。
(2)毎月の給与収入を確認する。
(3)毎月の給与からの天引き
される費目と金額を確認する。
(4)将来設計を考えて、子供の
学費など支出が増えることが
見込まれる金額と時期を書き
出す。
(5)上記将来支出のための積み
立て金額を計算する。
(6)現在の金銭の収支を評価する。
(黒字か赤字か確認する)
(7)収支の結果赤字であったら
支出を減らすように家族と
相談する。
ここで問題なのは、「家計の
見直しをする」という必要性
を感じているが何をしたら
よいかまではよく分かって
いないのに、「今日やること」
を決める必要があることです。
こういう場合、
「家計の見直しをするための
計画を立てる」
と書くのが一つの手です。
そして今日は15分なり20分を
とって、先ほど私が例として
書いたように
(1)~(7)の細かいステップを
書き出します。
もう一度まとめて言います。
何をしたらよいかまではよく
分かっていない大きなテーマ
に対して、「今日やること」
を決める、所要時間を計算
するにはどうするか?
⇒
今日は、計画を立てる時間を
確保します。
そして「計画を立てる」が
今日のやることリストに入って
きます。
STEP4
優先順位を書く。
次に優先順位を書きます。
ここでやることのリストに
やる順番を書き込みます。
また累積時間も記入します。
(例)
やることA 15分
やることB 30分
やることC 10分
やることD 120分
やることE 30分
やることF 70分
↓
順番と累積時間の書き込み
↓
やることA 15分 ③ 145分
やることB 30分 ⑤ 205分
やることC 10分 ① 10分
やることD 120分 ② 130分
やることE 30分 ④ 175分
やることF 70分 ⑥ 275分
STEP5
「明日に回すことを決断する」
このステップでは少しだけ勇気
を使います。
STEP1~4までで、優先順位
を決めました。
また、書き出したやることを全て
消化した場合の累積所要時間も書き
ました。
ここで累積所要時間を見ると、
「1日のうちにこなせるのは、
優先順位の1番から5番まで」
といった今日の限界が見えてきます。
この場合、一日の初めの時点で
「今日は1番から5番までだけ
やる」と決めてください。
明日に回すことを決断するのです。
こうすることで、「今日の仕事の
完了」という充実感を味わう
ことができます。
逆に明日に回すことを決断しな
かったら、今日一日中、いえ
夜寝てからでも「未完了」、
「あせり」が頭の隅にこびり
ついてすっきりできないで
時間を過ごすことになります。
この結果気分は優れず、
集中力は微妙に下がることに
なります。
STEP6
「取り掛かる」
のには難しいことはありません。
あえてコツを言えば、
何も考えずに、一度決めた順番
通りにこなしていくことが大切です。
せっかく「考えないで脳をフリー
にして集中できる」ようにした
のですから、
「次に何をするんだったかな?」
とか考えないで、目の前の
やることだけに集中します。
STEP7
済んだことにチェックマークする
1つのやることが済んだら、
チェックマークをつけて下さい。
お好みでチェックマークではなくて
赤線で見え消しにしてもOKです。
絶対にやってはいけないのは、
やることが完了した時に、
やることリストから消しゴムで
消してしまうこと。
赤で消しこんで行く時には、
快感の脳内物質が分泌されて
いるので、必ず赤で消しこむ
ようにします。
そうすると消しこみが充実感
につながるからです。
今日の話は長くなったので
ここまでにします。
「やることを紙に書き出してから
取り掛かる」
習慣についてお話しました。
これは脳をフリーにして集中力を
高める方法です。
あなたが忙しい毎日を送って
いる場合でも、わずか10分を
投資するだけで、26分以上
時間を作りだすことができます。
集中力を高めた状態で頭を
使うことができるので、特に
クリエイティブな仕事をする
場合には、よりよいアイデアが
生み出せます。
また、達成感を味わうことで
あなたの毎日を充実したものに
変える方法です。
逆にこの方法を行わなければ
あなたは今日一日中「あれも
しなくちゃ」、「いえこっち
が先かな?」と気持ちが
すっきりしない状態が続きます。
「あせり」が頭の隅にこびり
ついてすっきりできないし、
一日の終わりにも「出来な
かったこと」が頭に浮かび、
明日まであせりの時間を
過ごすことになります。
単純な作業ですが、わずか
10分で1日を変える方法です。
いえ、あなたの一生を変えて
いくきかっけになる方法です。
まずあなたがやってみて下さい。
実は、この方法にはまだ
続きがあります。
次回改めてお話していきます。
あなたはここまで私の話を
聞いて、
「それって目標を達成する方法
ですか?」
「リストに書いていることは
目標ですか?」
と思われたかも知れません。
その答えは、
一部YESです。
でもNOに近いです。
あなたが書き出す「やること」
の質について次回お話して
いきます。
もしご質問や感想があれば
ご連絡下さい。
質問もお待ちしています。
ありがとうございました。