ニコ動でダリアさんの新作、妄想美術館 見てきました。
堪能させていただきました。
凄い完成度ですね。
あれはもう、完璧な芸術作品でしょう。
例えば、クリムトの作品は官能的なものが多いけど、結弦さんがこんなにマッチングするとは・・・・・・
驚きです。
違和感ありませんもの。
美しいものは、どこまでも美しいんだな。
他のコラージュもすべて神秘的で美しく、画像のチョイスも構成も神技ですよね。
妄想美術館、本当に本当に素敵な作品でした。
ダリアさん、ありがとうございました。
妄想の世界に惹きこまれながら、見ていたら・・・・
動画の背景に見覚えのある画像が登場してテンション上がりました。
これです。(「医は仁術」展:図録11ページより)
この骸骨に見覚えがありました。

あは、あははは・・・見覚えのあると書いたけど、私は、ただ見てきただけですので、あしからず。
でも、本当に、 この絵、少し前に見てきたばかりだったんです。
国立科学博物館「医は仁術展」http://ihajin.jp/naiyo.html
2014年6月15日(日)まで開催しております。
「医は仁術」?わかるようで、難しい概念ですね。
「仁」とは人々に向けられる親愛の情と優しさ、そして慈しみの心だから、医師の持つべき、プロフェッショナリズムのようなものと とらえればよいのかもしれません。
実は、私が一番見たかったのは完成まで3年の年月を費やしたという『解体新書』だったんです。
でも、実物を目の前にして杉田玄白らの情熱とその成果に鳥肌が立つかと思いきや、
専門知識のない私は、今一つテンション上がりませんでした。
「あっ、これ昔、教科書で習ったな」程度のお粗末な感想でした。
玄白さんごめんなさい。
その他にも、近代医学に関わる展示物がたくさんありました。
その中で一際目を引いたのがこの絵だったんです。
図録の表紙もこの絵です。
表紙につられて買ってしまった図録。
まだ、全部読んでないです。

がしゃどくろではありませんが・・・・
参照:Wikipedia:がしゃどくろ
「大宅太郎光国(おおやたろうみつくに)妖怪退治之図」
この絵は、幕末の浮世絵師 歌川国芳の作品。
舞台は平安時代。
関東の豪族、平将門が乱を起こします。下総(茨城県)に独立国を立ち上げようと画策したのです。
一時は関東一円を手中に収め、新皇と名乗るも、わずか2カ月で討伐され、さらし首にされました。
将門の首の伝説は有名ですね。
彼の娘、滝夜叉姫(たきやしゃひめ)は父の恨みを晴らすべく、その遺志を果たそうと妖術を用いて妖怪軍団を操り立ち上げます。
その滝夜叉姫征伐に乗り出した勇士がこの大宅太郎光国。
しかし、妖術を操る姫は簡単に討伐されるわけがなく、骸骨軍団を操り、大宅太郎光国へ襲い掛かります。
一方の大宅太郎光国も陰陽の術を施し、立ち向かいます。
この絵はその一場面。
大宅太郎光国が、姫の繰り出す妖術に苦しめられながら、壮絶な戦いの末、勝利するという山東京伝の書いた物語がモチーフになっています。
中央で刀を踏みしめ、巨大な骸骨をにらんんでいるのが大宅太郎光国です。
国芳の描いた骸骨は、妖怪軍団の骸骨軍団を一つにして大きく巨大に描かれています。
ここは、物語に忠実ではないのですが、骸骨を多数描くよりも迫力が増し、おどろおどろしくてよいと思いました。
この骸骨の描写は骨の数や前腕骨などが正確に描かれているそうです。
「解体新書」以降一般にも広まった解剖図を参考にして描いたものであろう。
と、図録の解説にありました。
なので、こちらの絵、がしゃどくろと直接の関係はありません。
でも、現代における「がしゃどくろ」のモデルとされている絵なのでしょうね。
最後まで、お付き合いいただきまして、ありがとうございました。