さそり座を目安に探すとすぐに見つかります。
さそり座の東側の位置ですから・・・・・
朝4時ごろなら、南東の空に見えます。
でも、今朝はちょうど月が射手座のすぐ東上にあったので、月明かりのせいで肉眼では見えませんでした。
4月10日が新月ですが、月はこれから新月に向かって、細~くなっていきますので次第に,射手座もきれいに見えると思います。
この画像は今朝5時頃の射手座です。

見えないでしょ?
月明かりも邪魔ですし・・・
拡大してかすかにやっとわかる程度です。
今日は「射手座」の話を記事にしますね。
「射手座」はケンタウロウスが弓を引く姿で有名な星座です。
そして、羽生結弦選手が「射手座」だから、この星座に興味を持った方もたくさんいらっしゃいますね。
射手座のモデルは、腰から下が馬という風変わりな姿をした馬人=ケンタウロウス族の『ケイロン』です。
『ケイロン』について少しお話をします。
その前に登場人物のを紹介しますね。
神話は苦手っていう人もいると思いますが、ギリシャ神話の登場人物はどこかで聞いたことがあるわぁ~って方も意外と多いと思いますよ。
また、美術を学ばれた方はこの人物、石膏デッサンで描いたって経験もあるのでは?
そして、絵画の題材にもよく登場しています。
アポロン : ゼウスの息子でアルテミスとは双子同士。
音楽の神として名高いですが、拳闘の神でもあります。
アルテミス : ゼウスの娘でアポロンとは双子同士。
狩猟・純潔の女神として名高いですが、後に月の女神になりました。
ヘラクレス : ゼウスの息子。ギリシア神話に登場する多くの半神半人の英雄の中でも最大の存在です。
後にギリシャ三大英雄の一人と言われました。
カストル : 戦術家・馬術の名手です。双子の弟、ボルックスと協力して数々の手柄をたてました。
カストルが戦死した時、不死身の弟は「自分も死んで兄と一緒にいたいと願い出たそうです。
ゼウスは、友愛のしるしとして2つの星を「双子座」として輝かせました。
イアソン : テッサリア地方の王アイソンの子。
父が死んだ時にイアソンはまだ幼かったため、叔父が王位を継ぎ、
彼はケイロンにに預けられました。
アスクレピオス : アポロンの子。優れた医術の技で死者すら蘇られせることができました。
医神として現在も医学の象徴的存在となっています。
アスクレピオスは、死後、天に上げられて「へびつかい座」となりました。
アキレス : アキレスが生まれた時、母親は、息子を不死身の体にするためにステュクスの水に息子を浸
しました。
その時、アキレスのかかとを掴んでいたために そこだけは水に浸からず、かかとだけは
不死身とならなかったのです。
その後、トロイア戦争では ここをアポロンに射られてアキレスは死に到ることになります。
アキレス腱はこの話からきています。
母親は息子の養育をしなかったので、父親がケイロンに預けました。
ポセイドン : 「海のゼウス」と呼ばれるほどポセイドンの地位と実力は高く、
大神ゼウスに次ぐ圧倒的な強さを誇っていました。
ギリシャ神話では全大陸はポセイドンの力によって支えられていると言っています。
プルートー : 繁栄と富をあたえる神。
冥王星や放射性元素のプルトニウムの名はプルートーに由来しています。
プロメテウス :タイタン(巨人神族)の一人。ギリシャ三大英雄の一人。
天上の火を盗んで人間に与えた罰として、ゼウスの命令でカウカソス山に鎖でつながれますが、
そこへ鷲(わし)が肝を食べに毎日やってきます。
そして友人のヘラクレスに救われます。
お待たせしました。
「射手座」の話①
『ケイロン』はケンタウロス族の中で唯一の賢者です。
唯一というのは・・・・
神話の中でケンタウロウス族は野蛮で粗暴といわれていましたから・・・・
これは、私が勝手に思っていることですが・・・・
野蛮で粗暴といっても、実際は野性的でたくましく、やんちゃな感じぐらいじゃないかなって思うんです。
ほら、ギリシャ神話って、出てくる方が元々 神だったり、神のこどもだったり、英雄だったりするでしょ?
そんな中にいたらね。
立ち位置が野蛮な人、設定が粗暴な性格なケンタウロウスがいた方が話に面白みがでますよね。
勝手な解釈してすみません。
そんなケンタウロウス族の中で、『ケイロン』だけは、とても賢く、正義感が強かったのですよ。
そして、神々からも教育をうけた特別な例外的な存在になりました。
だから唯一の賢者なのです。
半獣神とも呼ばれていましたよ。
半神とは、神ほどの力はないけれど、人間よりはるかにすぐれた能力を持ち、人間を指導していく立場の者をいいます。
半人半馬、半獣神のケンタウロウス。
これは、下半身が馬のように強く、力があり、速く走れ、丈夫だということを意味するもので、
当時のギリシャ世界では、大変重要なことでありました。
また、上半身が人間だったということは、知性があり賢く、知能が優れていたことを示しています。
腰から下が馬という風変わりな姿にも、ちゃんとした意味がありましたね。
また、ケンタウロス族は戦いにおいては、しばしば弓矢を用います。
だから、射手座なんですね。
さて、『ケイロン』は、ギリシャ神話の中で最も優秀な教師でした。
先程も少し触れましたが・・・・・
大神ゼウスからは神学を、アポロンからは知恵と音楽、医学、予言の技を、ヴィーナスからは愛の力を、ポセイドンからは海洋学を、アルテミスから狩猟を、プルートーからは地獄の掟を・・・・・学んでいましたから。
こうして、神々から特別な力を与えられた彼は、大神ゼウスの神殿であるオリンポス山のふもとにケイロン学院を建てたのでした。
『ケイロン』は不死身でした。
彼は何万年も生きて、学院で人々を教え続けました。
例えば、ヘラクレスやカストールら英雄たちに武術や馬術を教え、イアソンを養育し、アスクレピオスには医術を授けました。
アキレスの教育もして、武術を教えました。
プロメテウスも、ケイロン学院の出身です。
そして、多くの英雄を育てました。
彼に学んだ英雄たちは、後にそれぞれの分野で活躍しました。
ケイロン学院は、ギリシャ神話でたくさんの名場面をうみだし、英雄たちの心のよりどころとなり、卒業してからも、彼らは『ケイロン』のもとを度々訪れています。
とにかく、ギリシャ神話は、『ケイロン』をぬきにしては語れません。
あらゆる才能にあふれる万能の師とは彼のような人物をことをいうのでしょう。
不死身の『ケイロン』でしたが、最後は壮絶な死を迎えます。
続きは、また、後日「射手座」の話②で書きますね。
彼の死を惜しんだ大神ゼウスはケイロンの姿を星にかたどり、射手座にしました。
空に輝く、美しい射手座に早く会いたいです
画像yahooきっずからお借りしました。