Artist_Coldplay
Title_A Sky Full Of Stars
Release_2014.05

A SKY FULL OF STARS

この曲は、コールドプレイのボーカル、クリス・マーティンの私的な家庭事情、離婚が曲に反映されている。そう説明されるけれど、自分がバンドメンバーだったら、そんな知りもしない家庭事情をそのまま曲にするなんて、くそくらえ!知ったこっちゃねー!

そうは思わないだろうか?

例えば、「俺は死にたい」と言いまくる曲があるとします。当の本人はそうかもしれません。そして実際にそういう曲を発表するアーティストもいるでしょう。でも、4人編成バンドの全員が死にたいわけではないですよね。

コールドプレイというバンドはこれまでも内向的な曲も多いですが、バンドのルールとして薬はやらないなど、優等生バンドなのです。

またアーティストは自分たちが発信するメッセージに意味と影響力があることを知っています。アーティストはそのメッセージを聞き手に届けるために楽曲を作ります。だからこそ、この曲もただのダンスミュージックではなく、意味がある!

そんなことを思い、歌詞を読んでみました。
もう少し広く、深い意味があってもいいと思います。

意訳も含みますが、歌い手の感情をイメージしながら曲を聴いてみます。



Cause you're a sky,cause you're a sky full of stars
I'm going to give you my heart

きみは空だから。きみは星でいっぱいの空だから。
ぼくはきみにすべてをささげるんだ。



Cause you're a sky,cause you're a sky full of stars
And cause you light up the path

きみは空だから。きみは星でいっぱいの空だから。
きみは道を照らしてくれるから。
(だからぼくはきみにすべてをささげるんだ)

I don't care,go on and tear me apart
I don't care if you do

さあ。ぼくを傷つけたっていいんだよ。
ぼくは大丈夫だから。
きみが傷つけたってぼくは大丈夫なんだから。

Cause in a sky,cause in a sky full of stars
I think I saw you

空に包まれて、星でいっぱいの空に包まれて、
ぼくはきみを感じたんだ

time_01:20

phrases
light up the path=道を照らす
go on=さあ
tear me apart=僕を引き裂く
saw=seeの過去形、わかる



Cause you're a sky,cause you're a sky full of stars
I want to die in your arms,arm

きみは空だから。きみは星でいっぱいの空だから。
きみの腕の中で消えてしまいたい

Cause you get lighter ,the more it gets dark
i'm going to give you my heart

暗くなればなるほどきみは輝くんだ。
ぼくはきみにすべてをささげるんだ。

And i don't care,go on and tear me apart
I don't care if you do

さあ。ぼくを傷つけたっていいんだよ。
ぼくは大丈夫だから。
きみが傷つけたってぼくは大丈夫なんだから。

Cause in a sky,cause in a sky full of stars
I think I see you

空に包まれて、星でいっぱいの空に包まれて、
ぼくはきみを感じるんだ

time_02:50



Because you're a sky,you're a sky full of stars
Such a heavenly view
You are Such a heavenly view

きみは空なんだ。星でいっぱいの空なんだ。
なんて素晴らしい眺めなんだろう!
きみはなんて素晴らしいんだ!




傷つけられるぼくと素晴らしいきみ。
そんな一人よがりな想いは女性からすると男の被害妄想と一蹴するかもしれない。
ぼくだってきみを傷つけたよね?と言えないところに男性的な思考が感じられる。
でも、それも一人の男としてはよく理解できる気がする。
自分だって悪いのはわかってるんだよ。
わかってるんだけど今のぼくの気持ちはこうなんだよってね。

そして、この曲はそんな男の未練がたっぷり残った感情が表れています。

序盤の歌詞I think I saw youと後半のI think I see you。
この二つはtime_01:20、02:50でちょうど四つ打ちのビートが入ってくる箇所です。
ここの四つ打ちビートのパートは感情が湧き出た時間であると同時に過去と現在の時間の流れがあるのではないか。

i think i see youとは、
傷つけられたぼくが今またきみを感じる時であり、曲としての最後には今ぼくはきみを感じているんだ!と叫んでいるんだろうね。
自分がどれだけ相手を傷つけようと、きみがどれだけ相手を傷つけようと、きみは素晴らしい!ただそれを言いたいんだ。

だからこそ、この曲のPVでゲリラ的に多くの人に参加してもらいたかったのではないか。
どんなことがあったって、素晴らしい人生だった!って声を大にして言えることが幸せなんだよって。


EDMなんて軽率だし、商業的なチープな曲だと言われるのかもしれない。
でも、こういうことを素直に言えたコールドプレイは悪くないよね。

だって、最後はこんな笑顔になれるんだから。