そういえば騒音規制のフェーズ3ってどうなったのでしょう?

 

騒音規制法

 

騒音規制法(昭和43年)というのがあり、工場や建設作業場、道路などで発生する騒音から周囲で生活する人々を守るためのものです。

くわえて、自動車騒音に対しても許容限度を定めています。

自動車騒音に関しては、自動車単体から発する騒音と、道路から聞こえる自動車騒音が対象になっています。

  • フェーズ1(2016年10月):主に排気騒音に関するもの。EUないで販売されるすべての自動車に適用
  • フェーズ2(2020年9月):排気騒音に加えてタイヤ騒音の規制が導入された。
  • フェーズ3(2024年以降):フェーズ2に加えて低速域での騒音規制
ここで、シビックタイプR(FL5)は、カタログ上の適合騒音規制レベルは73dBなので、フェーズ3に適合していません。
なので、何らかの変更なしでは、フェーズ3規制に必ず引っ掛かります。

出典元:HONDA
 
2024年5月も終わりです。
なので、フェーズ3の規制がそろそろ発令されてもよさそうですが
いったいどうなったのでしょう?
 
 
騒音規制のフェーズ3は
「R51-03上はカテゴリーN2、N3及びM3以外の車両型式に ついては2024年7月より適用開始、カテゴリーN2、N3及びM3の車両型式について は2026年7月より適用開始となっているが、必要に応じて、適用時期と規制値の見 直しを行うことを前提として定められた」
らしいです。

R51-03ってなんだ?

R51-03:実際の市街地において走行した騒音値を再現することを目的として、新車時の走行騒音を評価する試験方法を定めたもの。
 
カテゴリーN2、N3、M3ってなんだ?
 
N2 貨物の輸送を目的とする自動車であって技術的最大許容質量が
3.5トンを超え12トン以下のもの
N3 貨物の輸送を目的とする自動車であって技術的最大許容質量が
12トンを超えるもの
M3 人員の輸送を目的とする自動車であって運転席を含めて9席を超える座席を有し、
かつ、技術的最大許容質量が5トンを超えるもの 

 

主に貨物車両は2年後に適応される感じでしょう。

 

逆に、普通乗用車は、2024年7月より適用開始のはずです。
それ以降に認可を受ける車慮に関しては、フェーズ3の基準をクリアする必要があると。
そして2年の猶予期間を経て、2026年7月より、2024年7月のフェーズ3施行以前に認可を取っていた車両に関しても、この基準を満たさなければ販売を継続できない。

 

しかし、フェーズ3の話が出てこない。
じゃあ、見直しに舵を切っている?

この手のモノって、有識者会議で途中報告されたりするのですが
#騒音規制 #フェーズ3
で調べると、有識者会議っぽいものの報告書が上がってきました。


「四輪車走行騒音規制の見直しについて」 / 環境省

これはかなり古い。2020年10月の報告

 

「今後の自動車単体騒音低減対策のあり方について(第四次報告)」
調べた限りこれが最新の報告。
しかしせいぜい2022年6月22日の報告です。

 

どちらも内燃機関の発する音以前に
タイヤのロードノイズのみで、フェーズ3の規制をクリアできない
という報告です。

 

どうなる?騒音規制フェーズ3