舟木一夫コンサート2022
YCC県民文化ホール
2022.7.20(水) 14:00
初めての、YCC県民文化ホール
JR中央線の立川駅まで出て、甲府駅まで特急に乗る。
八王子を過ぎ、大月を過ぎ、笛吹川を渡る。緑深く
陸橋の多い窓外の景色を、ああ信州に近づいているん
YCC県民文化ホール正面玄関の前庭から見た
富士山
美しく整った外観を拝見したかったが、残念
ながら、現在外壁全面補修中。
大ホールロビーの豪華なシャンデリア
舟木さんも、にこやかにお出迎え
浅草公会堂コンサート3日間の興奮と余韻も冷めやらぬまま、5日目に舟木さん
にお目に掛かれるという至福の幸運を頂いてきた。浅草では約100曲を歌って
下さったというのに、甲府コンサートにおいても咽喉のお疲れは全く感じられな
かった。いつものように、全力で、丁寧な歌唱でステージに立って下さる舟木さ
んだった。涼やかな白薄物の和服に締めたブルー系の兵児帯の結び目の愛らしさ
、、、にこやかに輝く笑顔。舟木さんは、「僕の役目はお客様に非日常をお届け
すること」といつも仰って下さるが、まったくその通り。ステージの舟木さんの
笑顔と、共に過ごせる時空間を頂けただけで、気にかかるあれこれが吹き飛んで
いく。
それどころか、時に歌詞が胸に刺さり、心の中に入り込んで様々な感情が溢れ、
客席で涙が抑えきれないという方もお見掛けする。色々な事がおありだったのだ
ろうと察せられるが、♪みんな旅人、♪浮世まかせ ~ 舟木さんの歌の力、威
力を確信するのもそんなときである。しかしその涙はまた、舟木さんの優しさに
心がほどけていった時に溢れ出るのかも知れない、と思ったりもする。
今日は通常コンサートだったので、デビュー曲 ♪ 高校三年生 のB面がどうして
この曲だったのか今でも判らないといわれる ♪ 水色のひと を歌って下さった。
ちょっと大人びた 水色のひとの面影を追う18歳の少年の澄んだ声も素敵だっ
た。想像を巡らしながら、毎日毎日、♪水色のひと と ♪ 淋しい町(♪修学旅行
B面)を聴いていた。60周年を迎えて、すっかり大人の歌に変身した ♪ 水色
のひと、、、そして追い打ちをかけるように、むせび泣くような小林さんのソロ
・サックスが情感たっぷりに演奏される。今日もひと際、胸の襞々に入っていく
ようだった。もちろん会場からは大きな拍手! 小林さんの演奏をにこやかに
見つめながらも、歌い終わった後には「だから、前から言ってるだろ。俺より目
立つなって。」という辛口賛辞。今日もお約束の展開となったが、私はまるで初
めてお聞きしたかのように笑って安心する。舟木さんの巧みなステージ演出が嬉
しい。
マスクをしての演奏は、メンバーの中でも一番大変だったと舟木さんはねぎらい
ながら、ドラムスの辻田さんが、甲府のご出身ということを紹介された。スタン
ディング ♪ 夏子の季節 での辻田さんのドラムスとヨッチンさんのパーカッショ
ンの対決・・・お互いこれでもかと力を入れ、張り合っていく姿に、私たちは見
事に楽しませて頂いた。
気温35度、猛暑の甲府で今日も緩急自在、変幻自在にホールを舟木ワールドで
満たしコンサートを終えられた舟木さん。我らがキャプテンに、いったい夏休み
はあるのだろうか。これからの後半戦に向け、充分に休養を取って頂きたく思う。
そして、夏の終わりにお元気な姿でお目に掛かれますように。