2018 初春 の 浅草
~ 浜離宮
2018.1.11(木)
浅草公会堂



【義経千本桜】

【元禄忠臣蔵】


【義経千本桜】
【元禄忠臣蔵】
隼人さん 松也さん
歌昇さん 

巳之助さん

米吉さん
新悟さん 
錦之助さん

2018年の初芝居は、新春浅草歌舞伎となった。
1月11日(木)の第1部お年玉年始ご挨拶は、『元禄忠臣蔵』で御祐筆・江島を務める
坂東新悟さん。 『義経千本桜・鳥居前』では、弁慶に扮した中村歌昇さんや、とりわけ
狐忠信に扮して豪快な見得を切る中村隼人さんの荒事の様式美は、歌舞伎観劇の醍
醐味だった。
『元禄忠臣蔵・御浜御殿綱豊卿』は、松也さんの綱豊卿と巳之助さんの助右衛門、男二
人の膨大な台詞のやりとりに、緊迫感がみなぎっていく。 ご城内刃傷事件の仇討ちを巡
って内蔵助の遊蕩・放埓の本心はいかに? 上様の明らかに喧嘩両成敗にもとるご政道
に、内心、 内蔵助に共感を抱く綱豊卿と元浅野家家臣の、 ああ言えばこう言う腹の探り
あい ・・・ しかし、綱豊卿の迫力と器の大きさにあわやの惨事も事なきを得て、
『元禄忠臣蔵』の華やかさに満ちた新歌舞伎の名作 

も、幕を下ろしていく。 坂東三津五郎さんのご子息
である巳之助さんの1部を通しての芸達者ぶりが凄
い。 しかも、 若手女形花形として活躍される新悟さ
んとほぼ同年の28歳ということで、驚いた次第。
松也さんの甲府藩主・綱豊は、華やかさと迫力とと
もに、 巳之助さんの浅野家浪人・富士森助右衛門
との緊迫感迫る応酬の中で、 その真心と器の大き
さが浮き彫りにされていった。
緩急自在の膨大な台詞の応酬と、二人の演技の呼
吸ががっちりと組み合って、内蔵助の内面の苦しみ
にまで思いを馳せながら真の義のあり方を説く、 光
り輝く器量人・綱豊卿であった。
★ 舟木さんと綱豊卿 ★
甲府藩主・徳川綱豊といえば、すなわち第六代将軍・徳川家宣(いえのぶ)。
TVドラマ「水戸黄門」において、御三家共演が話題になった第29部第1話「将軍が最も
恐れる男」で、紀州藩主を演じられた舟木さん。 再放送で拝見したが、その気品と貫禄
に息を呑んだものだった。
紀州藩主・徳川光貞を演じる舟木さん 次期将軍候補として紹介された
甲府藩主・徳川綱豊

「水戸黄門 第29部第1話 将軍が最も恐れた男」2015.10.1
★ 浅草公会堂近くのねずみ小僧 ★

★ 舟木さんのねずみ小僧 ★
平成7年4月 新宿コマ劇場

新春浅草歌舞伎『元禄忠臣蔵・御浜御殿綱豊卿』は、御浜御殿での浜遊びが舞台と
なって物語が展開されていく。 現在は「浜離宮恩賜庭園」となっているが、 当時は
甲府藩主・綱豊が下屋敷にしていた。 歌舞伎の演目の舞台をそのままに浅草から
浜離宮へ、隅田川クルーズで大名の浜遊びの舞台を辿ってみた。

~ 浅草・吾妻橋から浜離宮へ ~
舟友さんたちとご一緒に浅草新春歌舞伎観劇の後は、”大名の浜遊び”を追体験!
約30分の隅田川クルーズに乗り込んだ。
続 く