夏目漱石の美術世界展 | 満天の星Lovelyのブログ

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60周年をあれほどに輝かせながら61周年へと繋げていかれた舟木さん、本当にお見事でした!
2023年もこれからもずっと、素晴らしい夢時間を頂けますように・・・。

                       夏目漱石の美術世界
 
              ~ 東京藝術大学大学美術館 ~
                 2013.5.14(火)~7.7(土)
 
                                  ~3~
 
              ”夏目漱石と舟木一夫のつながり”
 
        舟木さんには、「坊ちゃん」だけでなく、漱石さんの「三四郎」を原作と
       した「与次郎の青春」の舞台公演があった。
                          (昭和44年7月 明治座第3回公演)
     
 
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              「明治座出演5周年記念舟木一夫8月特別公演」パンフレットより 
               この公演で一番ウケた場面であるらしい。マイクを持っているので、
              ヒットパレードのショーのときだろうか、光本さんの楽しそうなお顔が
              はっきり見えて、かえって哀しみが深まってくる。
 
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 (同パンフレット)   
        与次郎 :舟木さん   美禰子: 光本さん  広田先生: 伊志井 寛
 
 
 
 
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   三四郎 :久保 明
 
  「さて 諸君ーー」
    少々おっちょこちょいの
  与次郎、得意の弁舌に
  なにをごまかすーーー
 
       (同パンフレット)
 
 
 
 
 
 
                                
 
 
                  
                       舟木さん 漱石先生に謝る!  
                 
 
イメージ 7こちらに「与次郎の青春」のときの
  愉快な思い出話が、、。
 
  マル秘・大ポカ話
   その2 赤いスリッパの恐怖
 
     公演初日にファンの方からプレゼントされた、ほとんど
   赤に近いエンジのスリッパ。はでだけどいい色だなと楽屋
   ではいていたが、ある日、出待ちのソデでおしゃべりに
     夢中になり、出番の合図でそのまま飛び出した。 
   幕切れの、みんなで円陣を組み、”オッス!”という場面。
                                                          共演者は、こみ上げる笑いを必死にこらえている。
                            舟木さんが足元のピカピカの真っ赤なスリッパにようやく
                            気づいたその途端、全員いっせいに「プハッ!」と吹いて
                           しまった。
                                                          この一件はいまだに千円札を見ると思い出す。
                           漱石先生、どうもすいません。
                                                                                                                       (P145概略)
 
 
      九州から上京して来た小川三四郎は、山内賢さんのお兄さんの久保明さんが演じた。
      舟木さんは、三四郎の友人、佐々木与次郎の役。ご自身の言では、
     ”要領のいい、明るい学生で、自分を犠牲にして友人のために尽くすという役”  (同P145)
      広田先生は一高の英語教師で、与次郎は広田先生の家に下宿している。
      三四郎と与次郎は大学で出会い、友人となる。
 
      さて、三四郎、与次郎、広田先生、三四郎の郷里の先輩、野々宮、画家原口などが登場する
      明治末期の青年たちをめぐる交友関係の中に、自由奔放な女性、美禰子が登場する。
      そして美禰子は、結構三四郎の気持ちを翻弄させた挙句、他の男性と結婚する。何しろ
      美禰子が好んで口にするのは「迷える子(ストレイシープ)」なのだから。
 
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 「三四郎」
 明治41年、朝日新聞に連載
                  
田舎から上京してきた青年の、 都会の人との交流から得ていく  経験を描く。                      
 
 
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        東大構内の三四郎池 (文京区HPより)
 
     加賀藩邸の庭園にあった心字池は、漱石の小説で有名になったため、
    「三四郎池」と呼ばれるようになった。
    三四郎は、この池の向こうの岡で、美禰子を初めて見た。夕日に向かい、
    団扇を額のところに翳していた。新学期の始まる前の夏季休暇中のこと
    だろうから、きっと、美禰子は緑に埋もれるように立っていたのではないだろうか。
 
    
     里見美禰子を、黒田清輝が描いたという設定の架空の絵画・・・佐藤英育氏の推定試作は、
    このポーズのようであった。 緑の中で、三四郎といわず周囲の男性を惹き付けてしまう、涼や
    かだが、ちょっと小惑的な目元が印象的だった。
 
    美禰子は三四郎の気持ちを惑わせてしまったまま、他の男性と結婚する。
    当時の舟木さんの人気を考えると、演出でどのようにも出来るとはいえ、三四郎の相手となる
    ヒロインがこのような自由奔放な女性というのは、やはりちょっと都合が悪かったのではないだ
    ろうか。
 
    預かったお金で馬券を買ったりする与次郎を主人公にしたほうが、「坊ちゃん」を演じてOKの
    舟木さんの持ち味を充分生かせることになるのではないか、ときっと演出の先生方は考えられ
    たのだろう。それに、夜の部のお芝居は思い切り悲劇の「新納鶴千代」であることだし。
    おそらく、「坊ちゃん」の、脚本:小野田勇、演出:松浦竹夫というお二人がそのまま「与次郎の
    青春」を手がけられたに違いない、と思っている。
 
                                                                
     芸大美術館から、「上野の森」を抜け精養軒へ 
 
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                        やはり、緑濃い「上野の森」
 
 
 
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「上野の森」とはいっても、「上野のお山」のようだ
 
 
 
    思いがけず、漱石展に見入ってしまったので、精養軒でのランチがだいぶ
   遅れてしまった。 
 
 
 
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              例によって、テラスでランチ
               精養軒のお庭を上から見下ろす。
 
 
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                  テラスから見た”忍ばずの池”方向
             右側にほんの少し、睡蓮の池が覗いている
 
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                   夏の木々に覆われた、池の中の弁天堂
 
 
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             もう少し近づいてみる・・緑の中に緑と赤の弁天堂
 
 
 
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       「三四郎」の中に、度々”上野精養軒”や、「精養軒の会」
      (与次郎が広田先生を教授にするために画策している会)
      が出てくる。三四郎と与次郎が、並んで精養軒の玄関に
      立ち、30数名の客を迎える場面もある。
 
     「三四郎」に精養軒が出てくることは、すっかり忘れていた
      が、今回は漱石さんつながりの仕上げのようになって、
      帰ってからウフフ、という思いであった。
 
      もちろん、「わが輩」のことも忘れてはいけないだろうから、
      ささやかながら、グッズ売り場でクリアファイルを、、。