銀座シネパトス⑫「その人は昔」番外編 | 満天の星Lovelyのブログ

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60周年をあれほどに輝かせながら61周年へと繋げていかれた舟木さん、本当にお見事でした!
2023年もこれからもずっと、素晴らしい夢時間を頂けますように・・・。

                      銀座シネパトス ⑫  
 
            デビュー50周年記念 ともに歩んだ青春の一ページ
         スクリーンで観る 舟木一夫時代を彩ったヒロインたち  
 
                 「 その人は 昔 」  
               番外編 (大森海岸 大井競馬場)
 
 
 
      少女は、大田区大森南5丁目14番地の釣り船屋からボートを借りて、
     羽田沖に出た。
     このあたりは物流センターのある倉庫街のようであり、地図を見ると、
     東京モノレール「昭和島」駅が一番近そうである。
     しかし、埋立地である「昭和島」からは対岸の大森側に渡れそうも無い。
 
 
     大森海岸の名が付く駅は、京浜急行「大森海岸駅」。
     青年が、「海を見たい」といった少女を案内したのは ” 大森の海岸 ”
           であって、” 大森海岸 ”ではないのだが、「馬が見たい」といって案内
     したところは、この近くの”大井競馬場”だと思われるし、、、ひとまず
     「大森海岸駅」で下車してみることにした。
 
 
イメージ 1  現在地
  京浜急行「大森海岸駅」                     イメージ 2                      イメージ 3
 
    
  まず、地図上の赤い点線
  に沿って歩き、しながわ水
  族館のある区民公園を抜
  けたところにある、大井競
  馬場に行くこととした。 
  (しながわ水族館のある、しなが
   わ区民公園の左に位置するの
   で、この地図上には表記されて
   いない。)
 
                 
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    { しながわ区民公園 }
 
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      ” いるか” がお出迎え
                                                                       松並木、池に掛かる橋
 
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        ↑    美しい日本庭園        →
 
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      公園内の紅葉
     ん~~ まだもう少し、、
 
 
 
               しながわ水族館
 
 
 水族館の駐車場を抜け、海岸通に出て、
 イメージ 10大井競馬場の入り口を目指して歩く。                                                                    イメージ 11
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  「大井競馬場」まわり の柵には、やはり”馬”が。                                                           
                                      「TOKYO CITY KEIBA」 正面玄関   
                                      入場料\100で中に入って、当日再入場券も
                                      渡してくれる。
 
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                   ”ルンナ” の仲間はまだ姿を現していない。
                    夜にならないと、 レースは行われない。
 
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       馬の調子を見るパドック                    イメージ 14
 大井競馬場の上空を飛ぶ、羽田から飛び立っている飛行機
          
    
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                    道産子”ハイセイコー” は、日高の牧場で育った。
 
 
 もう一度現在地に戻り、改めて元”大森海岸”でもあった「平和島競艇場」に行く。
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    いまはこうなっているが・・                                  イメージ 17
 
 
 
 
 
 
 
    ボートレース場に初めて入った。
 
    電光掲示板で、地方レースの模様が
    中継される。
 
 
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                      ここでレースが行われる。
 
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羽田沖へと続く、大森の海岸の面影を残す水場はないかと探してみる・・。 
 
 
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                     勝島南運河(手前)から続く競艇場の右端
                     右手の木々は、区民公園であり、しながわ水族館がある。 
 
 
     京浜急行「大森海岸駅」を中心に、ぐるりと海岸らしき場所を探してみたが、「海岸」は無かった。
     しかし、ここが昔大森海岸であり、平和島という人工の島で隔てられたとはいえ、この水が東京湾
     の羽田沖に続いていることは確かである。
 
     おそらく青年は、このあたりよりもっと下った大森(南)の海岸を少女に案内し、少女はそこに
     ” 腐った沼 ” を見た。
     馬を見たいと言った少女に青年が案内した競馬場では、少女はそこに
          飼いならされたオモチャ ”
     を見た。 ルンナの仲間ではなく、人間の都合で鞭を当てられて走る、オモチャだった。
 
     
 
     昭和40年代初めは、東京の海や川が一番汚れていた時代であり、”汚れた東京”のピークだったこと
     だろう。
     オリンピックを開催し、新幹線がやっと走った時代であった。
     あれから何十年もたって、東京湾を初め、隅田川、多摩川など大きな河川が少しずつ浄化されていっ
     た。
 
 
     青年と少女は、”一番汚れた東京”を見てしまった。
     日高の山懐で育った純粋すぎる瞳には、その汚れは、想像もつかない汚れに映ったことだろう。
 
 
 
                                                                    イメージ 21
     青年と少女の約束の時間
     ” キミはその時間に賭けていたの ”
 
     青年は約束を守れなかった。
     二人の運命は、まっさかさまに暗転していった。
     
     キミは 僕をおいて ひとり 羽田の海へ
     僕は  キミの本当の心を確かめるすべも無いまゝ
     ひとり 置いてきぼりに
 
     ” 東京には 夢があると  
               僕が キミを誘わなければ
 
       キミは 日高の山懐で 
               どこまでも走る馬にまたがり
 
       波打ち寄せる 百人浜を 走っていたのに  ”
                     (LP「その人は昔」より)
 
      
 
       ルンナの中に生きる ” その人 ” の夢は、きっと青年が叶えてくれる。
       二人分の夢と幸せを求めて、青年が今汽車に乗り、再び東京へ向かっているではないか。
       その青年に、ルンナがいつまでも寄り添い、どこまでも日高の広野を駆け続ける。
 
       喪失の嘆きは ” 海の底 ” まで深いけれど その人は、 ” 真珠 ” となり、 山の谷の白百合 ”
               となり、” 夜空の星の輝き ” となって、いつまでも青年の中に生き続けていく。