<<<記事要約>>>

・米国の雇用統計や小売売上高が市場予想を下回る

・失業率は3.9%で市場予想を上回る

・4月の消費者物価指数も伸びが鈍る

・ISM景況感指数が50を下回る

・米経済軟着陸への期待感増し、NYダウ、初の4万ドルの大台をつける

・新NISAへの影響



<<<米国経済>>>

米国経済は以下の主にサイクルで支えられています。
①強い雇用/失業率の低下→②賃金の上昇→③個人消費の拡大→④物の価値が高まる→⑤企業収益が増える→①に戻る

今回は5月に発表された、4月の【雇用統計/失業率/賃金の伸び幅/小売売上高/消費者物価指数/ISM景況感指数】を確認していきたいと思います。


【雇用統計/失業率/小売売上高】
下記の表は上段の棒グラフが非農業部門雇用者数が4月に前月比17万5000人増加したことを表しておりす。これは2023年10月以来の低い伸びであり、エコノミストの予想中央値は24万人増だったため予想を下回っております。
失業率については3.9%で市場予想を上回っている状態です。

下段の折れ線グラフは前年同月比の平均時給を示していて、2024年4月は前年同月比で3.9%の増加、2021年6月以来の小幅な上昇となっております。先ほども申し上げたとおり、高い賃金上昇率がインフレに繋がっていたので、こちらも少しずつ抑制されてきています。




【小売売上高】
米国経済を支えてきたのは、底堅い消費者需要ですが、今回発表された4月の米小売売上高は前月比の横ばいで予想を下回りました。(市場予想は0.4%増)これは消費者が慎重姿勢を強めていることを示しております。


(Bloombergより引用)


【消費者物価指数】

2024年4月の消費者物価指数は前年同月比で上昇率が3.4%で市場予想通りでした。

物価上昇率は依然として高い水準ではあるものの、2022年6月時点では9.1%上昇していたことから確実に落ち着いてきていることがわかります。また、前月比の上昇率は0.3%であり、市場予想の0.4%を下回っています。


つまり、少しずつではありますが着実にインフレが収まってきていることを示しています。

(日本経済新聞より引用)



【ISM景況感指数】

企業の景況感を示す、ISMはサービス業・製造業ともに好不況の分かれ目となる50を下回っております。


(日本経済新聞より引用)




<<<NYダウそして新NISA>>>


米国のインフレ鈍化につながるデータが出揃ってきていることで、FRBが利下げに転じ、米国経済が急減速を回避する「軟着陸」を実現するとの期待が高まっています。そのため米株式で買いが広がっており、NYダウが初めて4万ドルの大台を付けました。


多くの方が新NISAで投資している、S&P500やナスダックも一時的に大きく上昇しております。

皆様も恩恵を受けているのではないでしょうか。

いずれにせよ、上昇しても下落しても無理のない範囲で淡々と積立を続けるのみです。

頑張って市場に残り続けましょう!


【NYダウ】

(日本経済新聞より引用)


【S&P500】

(Investing.comより引用)


【ナスダック】

(Investing.comより引用)