【住信SBIネット銀行 50年ローン】


ご紹介するのは先日、日本経済新聞でも取り上げられていた「住信SBIネット銀行の住宅50年ローン」についてです!

今まで地方銀行でも最長50年住宅ローンは実施されていましたが、大手ネット銀行で初めて導入されました。今後、他行がどのように対応するのか注目していきたいと思います!


ポイントとしては以下の3点です。


1.マンション価格高騰


2.返済期間を延ばして若者を取り込む


3.低金利競争からの転換




1.マンション価格高騰について

→近年、資材価格高騰や人手不足などを背景に東京23区の新築マンション平均価格は軒並み上昇し1億円を超えています。

都心3区に絞って考えると、さらに不動産価格は高く坪1000万円前後は当たり前の世界になっております。不動産バブルという言葉をよく聞きますが、このマンション価格が下落することは想像しづらく、暫くは緩やかな上昇基調もしくは横ばいが続くことが予想されます。

以前、ある不動産会社の方に言われたのですが「世界的にみたら、先進国の一等地で不動産を持てるのは富裕層のみ」という言葉を聞き、日本もよりそうなるのではないかと思っております。(俗にいう二極化というものです)


2.返済期間を延ばして若者を取り込む

→上述した通り、東京23区のマンション価格は高騰しており、そのような状況下で新築マンションを購入する方法は「専有面積を狭くする・中古物件に切り替える」などが挙げられます。

そして、その他の方法としてローン支払い期間を長くし、月々の支払額を抑えるという手段です。条件としては「最長50年で借入金額は最大で2億円、完済時の年齢が80歳未満の人」が対象となります。35年を超える期間で借入をする場合は0.15%上乗せされます。

条件を見てからも20代〜30代の若者をターゲットにしていることが伺えます。


例として

ローン期間35年 金利0.35% 借入金額1億円

月々支払い:25.3万円 総支払額:10,626万円


ローン期間50年 金利0.5% 借入金額1億円

月々支払い:18.8万円 総支払額:11,304万円


となります。


3.低金利競争からの転換

→ネット銀行はメガバンクと比べ、低金利で競争してきましたがローン期間を長くするという新たな局面に入ってきています。



<総評>

ここ10年で日本の不動産価格は都内を中心に大きく上昇してきました。現在、都心で70㎡台・3LDKを購入しようとなると簡単な話ではありません。

今回の「住信SBIネット銀行 最長50年ローン」は都内の不動産を購入する方法を増やす一手だとは思います。

しかし、住宅ローンという言葉ではあるものの、借金に違いはなく「50年」という長期間借金をするリスクについてはきちんと考えるべきだと思っております。


不動産を資産として考えるのか考えないのか、賛否両論ありますが購入する場合はとにかく「残債割れしない物件」を購入することが必須です。

今後、これまでと同じように多くの物件でキャピタルゲインが狙っていけるかというと難しい部分もあると思います。

そのためにも「50年ローン」を組んだとしても「残債割れをしない物件」を選ぶ必要があると考えています。残債割れさえしなければ、そこを売却し次のステップに繋げやすいからです。

(住宅は住むためのものであり、資産性は関係ないという価値観を否定するつもりは一切ありません。あくまで、不動産を資産として考えた場合です)


今後も住宅ローン・金利動向は注視していきます!