3月9日 | 万世橋とわたし(神田)のブログ

3月9日

諏訪先生の退官記念講義でした。


中野は、院に入って初めて自分が「場面緘黙」の症状を持つことを認識しました。


それまで、多数の集まりの中での発言が苦手との自覚が有り、

クラス会などでも近況報告は家族構成を述べる程度の1分以内で切り上げてしまうとの手法を使い、

子どもの学校役員も代表になりたくないがために会計を率先して請け負うようにしていました。

なので、自分がいざ人々の中に立つときにどのような状況になるのか知らずにおりました。


院では、モノを申してなんぼとの環境にて、

各単位ごとにおおよそ発表機会を設けられます。


そこで、中野は自分の発表時に

初めて強度の呼吸困難症状に陥る状況を体験しました。


それは、次々に訪れる発表機会に常に見舞われるものでした。


一生懸命に、自分の心理を落ち着けるべく、心に平静を描き、

成功をイメージして、

今度は大丈夫!!と、臨んだその都度、

自らに失望することを繰り返しました。


そんな中で

修士課程生の中間発表の際に

中野の性分を講義発表機会にてご承知の諏訪先生から、

皆様の前に立つときに

「頑張って!」

と、お声がけをいただいたことを覚えています。


教授の立場においては、ご自身のゼミ生を育てるだけで大変なエネルギーを消耗することを伺っており、

つまりは、ゼミ生以外にまで労力を割けないとの話と聞き及んでおりました。


しかしながら、諏訪先生は

ゼミ生ではない中野の不安定な心に気持ちを一にして励まして下さる、

懐の深い教育者でした。

また、中野の論文について、内容を深めるために

省庁の実績ある方に、諏訪先生ご自身の名前を使ってアクセスして良いとのご提案を頂いたりもしました。


武藤先生のみならず

諏訪先生の中野のへのいろいろの未熟を包んで下さる受容の深さに、

改めて感謝の念を心に抱いた

9日の最終講義でありました。


心より感謝を申し上げるとともに

これからのご健康を祈念し、

諏訪教授の一層のご活躍に期待を申し上げます。


中野