被災地支援の仕方について思うこと。
寒中お見舞い申し上げます
相変わらず至りませんが、本年も宜しくお願い申し上げます
さかのぼっての話となりますが、
暮れに2泊で岩手を訪問して参りました。
といっても、視察なんて立派な大儀はなく、訪れることでささやかながら地域支援に繋がればという思いで温泉で寛ぐゾっとの意気込みと、
発災後に数回被災地の方々に支援物質を届けた際、物資を提供させて頂いた先の一箇所、
大船渡のおさかなセンターの担当者の方に、大変な一年、地域の為に様々な尽力をいただき、お疲れさまでしたとの気持ちで、お訪ねすることが目的の一つでした。
物資の支援の際、担当の方と何度となくメールを交わしながら個人的な話も交えて喘息仲間であることが判明したり、
一升瓶仲間になりましょうと持ちかけた経緯もあり、話を実現したいとの背景もありました。
海にすべてを持ち去られた記憶の光景を失ってしまった大船渡や陸前高田のような場所と、
何もかもが存在するにもかかわらず自分のものが自分のものでない福島の広い地域の方々、
たくさんの支援の形があり、
どのようにそれらが実り、効果的な作用をさせることができるのか、
コーディネーター的役割りの必要性を感じます。
一層広く緊密な学際的なNPOなどが活躍できるよう、環境整備が望まれます。
地域の皆様は、本当に強い底力で頑張ってお出でです。
このままではいない。
今頂いている支援を胸に抱き、いつか自分たちが支える立場になれるよう力をつけるのだ
との気概の声も伝わってきて、
私自身もともに進んでゆく力を備えなければと認識を新たにしました。
一方、
政治面は迅速な対処をしているとは言いがたく、地域のグランドデザインが先延ばしになっている現状に被災地のかたがたの困惑も伝わってきました。
いろいろなお話をするなかで、今の段階でどのような支援が必要とされているのか私が感じたことは、
・個々のニーズに差異の大きい今、一律の物質の提供は必ずしも費用に見合った効果を見込むことは難しいのではないか、
・必要なのはモノが供給されることよりも個々の家庭が力を付け、経済的に自立した中で家庭のニーズの優先順位を検討して自力で物質を調達する過程が、地域を構成する最小単位のそれぞれの家庭に意欲と喜びをもたらし、尚且つ地域経済活性を促すのではないか、
そのためには、当初から言われていることですが、仕事が必要です。
だから、物品であれ、サービスであれ、
私達個人の被災地の経済活性に資する購買行動は、直接的に大きな支援に繋がるものと考えられます。
また、地域を訪ね、その地を楽しむことも経済面のみならず地域の大きな活力となることでしょう。
これらは、継続的であることが必要です。
その一方で、教育や能力開発に対する優先順位は家庭ごとの事情をはさむ分野とせず、
ここに支援を厚くすることで
地域のみならず日本の将来を担う子ども達が等しく力を伸ばす機会が与えられるような方向が望ましいと考えられます。
とにかく、この大変な経験を無駄にしてはいけない。
私がささやかな支援活動に携わっている時、
様々な事情からちょっと組することはできない、、、との感想を下さった方もお出でです。
私は、それなら協力できる!とのお考えの方々の力を合わせたまでです。
他にもたくさんの方法がありますし、
これと言って出来ることがないのだけど、、、
と思う方々だって、今自分が直面する現実を誠実に乗り越えることそれ自体が、
めぐりめぐっていろいろな作用につながると思います。
今の自分の生活を一生懸命に生きる
これも支援の一形態だと感じた次第です。
中野