日本映画
このところ、日本映画を観る機会に恵まれています。
1.クロサワ映画(渡辺琢 監督)
思いがけなくお台場フジテレビでの試写会チケットが回ってきました。
まずは、会場に向かうために久しぶりに乗った新橋駅からのユリカモメ。
ぐるっと回るパノラマの景観は、夕刻から夕闇に向かう時間、
空と雲のオレンジとグレー、ネイビーのグラデーションの移り変わりが美し~
そして気持ちはすっかり日常を捨て去り、
映画は、女お笑い芸人の日常と恋愛、リアルとフィクションの行きつ戻りつに
厳しさと夢と切なさとを織り込んでいて、
泣き笑いの時間を過ごしました。
2.スマグラー お前の未来を運べ(真鍋昌平さんの同名マンガの映画化、石井克人 監督)
前知識なしで、映画館でどれを観ようかなーーーと迷った挙句、妻夫木さんと言う名前のなじみと、
「お前の未来を運べ」との副題興味から選択しましたが、
イヤーーーー、こんな血塗られた映画をみる覚悟はありませんでした。
でも、殺し屋的業務の立場の人物の問う
「死とは?」
については、生とは?との問について考えるに等しく、
答えが出るものではありませんが、
改めて自分の存在意義を考えよとの課題を出されたように感じました。
また、永瀬正敏さんの重い役どころも評価して、
ラストの演技の整合性への「えッ!!!!?」
を除けば『見る価値あった』と思っています。
3.そして、「うまれる」(豪田トモ 監督)を来週末観る予定です。
知人が東大NICU(新生児特定集中治療室)看護師でして、
たまたまめぐり合わせで映像に参加したと聞いたので観たかったのですが、
そのときには既に劇場公開が終わり頃で行ける映画館が無く、がっかりしていました。
が、自主上映が行われる情報を埼玉の友人が教えてくれたので、南越谷に一緒に観に行きます。
日本映画は概してスケールの大きな作品というものではなさそうですが、
伊丹 十三さんの作品のそのテンポや社会への風刺・投石、
周防正行さんの何気なくありそうな身近なストーリー、
三谷幸喜さんの劇場的演出など、
さまざま魅力的な監督さんの作品もさることながら、
他にもたくさんの監督さんの思いをこめた作品が観られて、
心豊かに過ごせる時間を提供してくださることに感謝です
中野