ソーシャルキャピタル研究会
そして、昨日。
岩間夏樹先生を中心としたソーシャルキャピタル研究会の第三回がありました。
テーマはいくつかあげられているのですが、大括りに申し上げますと
「大震災後の社会学的事象について」と言うことにでもなりましょうか。
石川さんが調整役をしてくださり、これまでとスタイルを変えて、飲食をともにしながらの研究会となりました。
学生6人の参加で、なんと、6ゼミ生の出席です(石川さんとHさんは、めでたくこの春に卒業されておいでですが)。
それぞれの自由奔放、、、、ではなくて、自由闊達な議論をちゃんと方向付けてくださる岩間先生の手腕に、改めて恐れ入りました。
また、当日の私にとっての最大のキーワードは、
岩間先生の
「日本人の美意識が暴動を抑制した」
との仮説。
本日のMSN産経ニュースで
「香港市民の日本人への好感度が東日本大震災後、急上昇したことが香港大の28日までの世論調査で分かった。日本人に好感を持つと答えた人の割合は60%に上り、対象となった世界16カ国・地域でトップ。被災しても冷静に秩序だって振る舞う人々の姿は香港でも大きく報じられており、好感度アップにつながったとみられる。」
とあるとおり、震災後からこれまで、政治については問題視されること多々ありますが、日本国民のパニックに陥らない全体像は世界的におおむね好感の報道であったように把握しています。
そして、何より誇らしいのは、まさに被災のその時点において、
国籍の別なく皆さんで生きるために力を携えてくださっていたこと。
個別的な暴動、略取などの事実もあったと聴いておりますが、
これが全体行動につながらなかったのは、やはり
「それを行う自分でよいのか?」
との美意識に基づく自制であり、
また、
日本中が被災地に対して自分の出来る努力をしたいと考えるのも、
同じく美意識に基づく発意なのではないかと理解でき、
岩間先生の仮説は私にとっては腑に落ちるものでした。
その後、言語的な情報不足の問題は取りざたされ、そのことが多くの外国人の方々の不安をあおって離国を増大させた一因ではないかとの分析も聞いてはおり、問題が皆無ではないことは今後の課題とすべきでしょう。
それにしても、昨日の研究会において私の発した失言の数々、
つくづく、政治家じゃなくってよかった~
と感じた次第です。
そして、岩間先生、団体の「機能集団と共同体」の表裏一体の危うさなど、さまざまな含蓄あるお話を有難うございました。
ここで、重大な変化が。
急ではありますが、石川さんが転居されるとか。
一昨年、黒田先生のソーシャルキャピタル論で石川さんらと一緒のチームを組んで
「谷根千のまちネコはソーシャルキャピタルの構築に重要な役割を果たしている」
との仮説を設け、検証と考察を期末レポートとしましたが、
これまで石川さん自身が個人的に継続的になされていた谷根千まちネコの経過観察から、郷里の三河のネコちゃん観察へと、
個別事例から一般理論への検証の一歩を築くことになりましょうか。
また、先ほど、石川さんより、
「そういえば、ブログ開設一周年記念ですねー!!」
とのメール。
恥のかき捨ても乗り越え、
それなりの足跡を残したものだと、
お互いに感慨深く、振り返ったり致しました。
もともと、4人で曜日担当でブログを構成しようと決起集会的なイベントも経たのですが、諸事情が実行を許さず、
結果的に石川さんと私の二つ巴で進めてまいりました。
福田さんの飛び入り参加もいただきましたが、
当初描いていた多くの方々の意見表明の場となることはなかなか難しく、
また、三井氏の万世橋駅跡地利用についての論文紹介もまだ半ばです。
さまざま、私の不徳の致すところでありますが、
懐深い、教養に満ちた石川さんがいつも支えになってくださいましたこと、
また、ブログ参加なさらなくとも、秦さんや馬奈木さんには別の面でサポートいただいておりましたことも申し添えたいと思います。
そして、これからまた新たな展開を迎える石川さん。
これまで通り、ブログ更新を担当くださるとのこと
遠くなりましても、これからのご活躍の様子が伺えるものと、
今から楽しみです。
ソーシャルキャピタル研究会の第4回を三河で開催するって言うの、アリかも!!?
中野