「あぶあぶあ」の活動
先先週末は、もうひとつ、特筆すべきことがありました
中央区日本橋社会教育会館ホールへ「講演と映画の集い」に参加してまいりました。
とはいっても、野暮用が先になり、岡山慶子氏の「生(き)の強さ」という講演には間に合わず、
「あぶあぶあの奇跡」という映画も途中から拝見したという大変惜しい出だしとなりました。
しかし、行って、本当によかったです。
「楽団あぶあぶあ」の活動については、皆さんはご存知でしたでしょうか?
私は、まったくほめられた話ではないのですが、
活動についてこの日まで一度も耳にしたことがありませんでした。
「楽団あぶあぶあ」は、知的障害を持つダウン症や自閉傾向のある方々が、音楽が学校を卒業してからの人生の楽しみになってくれればとの願いで「ひがしのようこさん」が呼びかけたのが発端で、1982年に当時高等養護学校を卒業したばかりの人、まだ在籍している6人と、音楽好きの障害をもたない2人の女性という構成でスタートされたそうです。
その後、体調をこわしたり、不況による失業など、さまざま困難もありましたが、仕事後の夜、給料で購入した楽器を持ち寄り、小遣いを出し合ってけいこ場を借りたりしながら皆さんで努力を積み重ね、「音を重ねることは、心を重ねるうれしさ」として、奏でる音楽は演奏を聴く方々にも力を与えてくれています。
彼らのコンサートはすでに100回以上にもなり、この演奏とともにミュージカルチーム「LOVE」も生まれ、今では10以上もの姉妹グループも誕生しているそうです。
彼らは、2000年5月にニューヨーク公演を、2004年6月にはバルセロナのサグラダファミリア教会で公演を果たしています。これらの公演も、彼らの活動に共感した世界の学生や養護学校の方々のつながりから実現されたそうです。詳しくは
http://www.abuabua.net/aboutAbu/hazimeni/hazimeni.html
をご覧いただければと思います。
映画「あぶあぶあの奇跡」では、楽団、ミュージカルチームの知的障害の方々が皆さんで真剣に表現のあり方を議論しあい、その中から結論を導き出し、残念ながら案が取り入れられずに意気消沈している仲間を一生懸命に励ましながら一緒に舞台を作り上げてゆく姿や、その姿を見守るご家族、周囲の方々の寄り添う気持ちに触れ、持っていたタオルはびしょびしょでした。
遅れていったおかげで、一番後ろの立ち見となり、周囲の方々にご迷惑をかけずにたくさんたり、
たりすることができました。
そして、思ったことが、活動はそれ自体、意義のあることですが、
その活動を皆さんに知っていただき、社会の中でともにつながりあってゆくことも、とても大切なひとつの活動なのだなということです。
このことは、社会的養護においても同じことがいえます。
「児童福祉施設の地域協働実践方策研究事業」調査研究報告書(H.19)において、児童養護施設・保育所・主任児童委員・社会福祉協議会・行政調査からみた、地域子育て支援・社会的養護を必要とする児童支援の現状と今後の方向性を検証したところ、社会的養護の子どもたちの問題のみならず、一般の子育て家庭の孤立をも問題であると指摘しています。
そのため、保育・養護・相談機関が一体で母親の子育てや家庭に関する相談、養護の視点からの相談など、一旦相談業務が終了したらそれっきりなのではなく、常々にケアに携われる環境の存在が必要としています。
そして、それらの環境は、広く一般の方々が出入りすることによって相談に訪れやすいことも、地域の理解を得られるようになることも、重要なつながりあいの一形態であるとしているのです。
これまでの社会との構成転換の必然は、
犯罪行為にかかわる事情でない限り、
私たちの中のマイノリティと言われる立場の方々のもろもろの事情を
特別な扱いではなくそれぞれ個人の一特性として認めるべきものであり、
誰からも非難や中傷を受けることなく
誰もが等しく生きる権利を尊重することにほかなりません。
さて、オマケの話。
実はこの日のお昼、神田淡路町にある「近江屋」というケーキ屋さんの525円のフリードリンクで数種類の生ジュースやコーヒー・ミルクなどのほか、
大好物の「ボルシチ」を6杯はお代わりし、満腹でした。
しかし、この「講演と映画の集い」情報を下さった、「万世橋とわたし」仲間であり、人物として敬意の対象である秦さんと終了後にお会いし、秦さんはお昼がまだということでしたので、美味しいものは何でもベツバラの中野は
「ご一緒します」と即答。
人形町といえば「今半」!!と、行ってみたところ、5000円前後のすき焼きやしゃぶしゃぶのメニューが並んでおり、さすがにお昼にその値段は気が引け、さっきお蕎麦屋さんがあったね~と、そちらに向かう道中でお寿司屋さんを見つけ、あ・うんの決定でそちらになだれ込みました。
そこで、特上握りをたいらげ、その後お茶いちしようと流れたのが、またまた通りがかり気になったほうじ茶屋さん。
で、気になったメニューが怖いもの見たさの「抹茶ビール」。
写真をとる前につい一口飲んでしまった後で、失礼
それにしても、これじゃあ、やせる日は来ない
以上、中野の夏の終わりのとある一日でした。