正直に言うと、
私は少しこだわりすぎかもしれません。
美容師としてキャリアを重ねる中で、
私がたどり着いた答えは、
とてもシンプルです。
それは――
「目の前の一人と、とことん向き合うこと」
今の私のカットの原点は、
家族との時間にあります。
明るい性格の姉ですが、
ずっと自分の輪郭にコンプレックスを持っていました。
美容師になりたての頃、
姉をカットした時に言われた
「ここが気になる」
「もう少しこうしてほしい」という細かな言葉。
当時の私は、
ただ「可愛いスタイル」を作ればいいと思っていて、
似合わせをわかっているつもりで、
実は何もわかっていませんでした。
でも、
その時気づいたんです。
悩みが強い人ほど、
自分のことを誰よりもよく分かっている。
ただ形を整えるのではなく、
コンプレックスという
「悩みごと変えるカット」を追求しようと心に決めました。
そしてもう一人、
私の背中を押してくれたのは母でした。
母は脳梗塞を患い、
左側に麻痺が残りました。
せっかく綺麗にカットしても、
自分ではうまく乾かせず、スタイルが再現できない。
鏡の前で困っている母の姿を見て、
胸が締め付けられる思いでした。
「美容室の帰りだけ綺麗ならいい」なんて、
絶対におかしい。
片手でも、
バァーっと乾かすだけで素敵になれる
ヘアスタイルを作りたい。
そこから私は、
徹底的に「再現性」を追求するようになりました。
綺麗になってもっと素敵に輝いて、
オシャレを心から楽しんでほしい。
その想いが、
私のハサミに込める熱量になりました。
艶々のトリートメントも、
華やかなカラーも大好きです。
でも、そのすべての土台になるのは、
やっぱりカット。
一人ひとりの骨格や髪質、
そしてその先の日常を、
妥協せずに守りたい。
納得いくまで時間をかけて
一束ずつ作り込むことで、
忙しい朝でも
「乾かすだけで決まる」という小さな奇跡
が生まれます。
「もっと早く、たくさんこなして」
と言われる環境にいたこともありました。
でも、
私はどうしても
あなたのコンプレックスを魅力に変えて、
鏡を見て笑顔になれる毎日を
プロデュースしたかったのです。
「そんなの、美容師のわがままだよ」
と笑われるかもしれません。
でも、
この不器用な想いに共感してくださるあなたと、
長く、
深いお付き合いができることを
心から楽しみにしています。
誰のためでもない、
あなただけの
「扱いやすさ」と「似合わせ」を、
一緒に作っていきませんか?