地元の夏祭りのあった日、長男坊は家に戻らず、遊び終えた次男と家にいた娘の3人で晩御飯を食べていた。



食事中、次男坊と10年以上に渡って同じクラスになっている女の子Kちゃんの話になった。Kちゃんは小学校入学時から、男子達と折り合いが悪く、度々いじめのターゲットにされてきた子だ。



ターゲットにされた理由は、学校で先生や同級生女子から叱られる事が多く悪目立ちした事や、演技がかったぶりっこな振る舞いが嫌がられた事が発端だったと思う。端的に言えば、ADHDっぽい特性のあるお子さんだ。



特に下校班での男子達の振る舞いが酷く、ランドセルの金具を外した状態でお辞儀をしろと言われ、道路に教科書が散乱することになったり、棒で足を叩かれたり、車道に押されたり、いじめのレベルを超える事態へと進んでいった。もちろん何度もお母さんも介入した。



そんな中、次男坊は同じ下校班でもKちゃんに対して優しかったり、話し相手になった事もあり、Kちゃんと上手くやれる安全な男子として学校に認知されたようだった。ちなみに長男坊はやんちゃ男子達と仲が良いので、直接手は出さなくともKちゃんから敵視されていた。



そんな訳で、次男坊とKちゃんは、幼稚園+義務教育期間はずっと同じクラスとなった。小学校中学校の林間学校や修学旅行も、同じ班になるよう調整されたかのように同じだった。マンモス校としては、かなり異常。他の保護者の間でも噂になった。



そんなKちゃん、今はどうなんだ?って聞いたら、



次男「今は、男子達からは別に何もされてない。Kよりもっと目立つヤバい奴がいるから、そっちのが注目を浴びてる。」



「それは良かったけど、そのやばい奴ってどんな感じなの?」



次男「好きな男の家に勝手に行って、玄関の前でずっと待伏せしたり。家の中に勝手に入って警察沙汰になったり。」



娘 私「え?!」



次男「それで、そいつ、男達をじっと見てくるから怖い。」



「怖い怖い!恋のパワーって凄いね。法律をいとも簡単に無視できちゃうんだね。」



次男「そういう奴、時々いるよ。4年間ストーカーした男とか。相手の女子は本気で泣いて怒ってた。」



「うぁー、しつこい!」



「そりゃ、怒るわ!母も小5から小6の2年間、そういう奴に毎日帰り道付けられたけど、本当に嫌なもんだよ。多感な時期の事だから、一生物の傷になるもん。」



次男「他にも軽いやつだけど、給食班の中の好きな女子の給食の食器の片付けをしたくて、やってあげるって毎回近づく奴とか。」



私 娘「全然軽くないし、気持ち悪い!」



Kちゃんが男子達と上手くいかない話から、犯罪者予備軍の話になった。



とは言え、まだ気持ちの表し方を知らない子ども達だから、相手の気持ちより自分の気持ちを優先させちゃう事も理解出来るんだけどね。でも、相手も子どもで、こういう事って周りが思ってる以上に傷になる事だから難しい。



とりあえず、Kちゃんが安定した学生生活が送れてそうで良かった。