2023年12月30日(土)北鵜島タカノス南側

記念すべき日になった。

春磯は5月に2回。1日目、朝は真更川のラクダに乗っていたが、うねりが入ってきて磯替えとなり、港を出てすぐの名無し磯に。心はいつも真鯛だがイナダに終わった。

ラクダ

 

名無し磯とラクダの釣果

 

翌日2日目、5月5日北鵜島タカノス北側で能登地震。沖磯で地震の警報を聞くとかなりビビる。

タカノスもぐらッと一瞬揺れたが、沖磯は岩盤に乗っているのか地盤がいい感じがした。岩が割れるとかがあるのかもしれないが。。当然地震警報なので撤収となったが、その日は大きい魚に切られている。

引き方から大真鯛は確実だったと思う。

緩めのドラグからかなり引き出されドラグを閉めてやり取りを始めたがかなりの引きで糸が出された。

それでも3-3だったので、強引に止めて耐えていたが、さらに強引に引き寄せようと何度かやり取りして、これはとれたなと魚をなめてリールで巻取りを強引にしたところTHE ENDとなった。

そんな悔しい思いを真鯛を狙い始めてから何度も経験しているが、20年以上80オーバーを釣ることができなかった。

 

大型をかけてもその時の様々な準備不足や気持ちの持ち方(弱気に自分、強引すぎる自分)で今まで取れてなかった。周りは簡単に釣っている。自分も掛けたら姿を拝みたい。

いつもそんなを期待して釣りをしている。

そんな瞬間がこの日訪れた。

 

12/30(土)週刊予想ではこの日は天気も良く風もなくなるとのことで、沖磯に乗れると師走の忙しさの中でひそかに期待していた。冬に韓国、ロシアに向いている外海府で釣りができるチャンスはめったにない。

前日50cmの予報。一発に期待して北鵜島やまさ荘に連絡。主人からは朝にならないとわからんぞと安全第一な回答。7時に港に行くことになった。

実家から軽トラックを飛ばし約50分で到着。

同船者は親子。長島に渡礁した。

当日は大潮。まだうねりが残っていて、春きられておるタカノス北側には渡渉できず。天ヶも見たが、船は小さい。結局タカノス南側に渡礁。船着きはチヌ場ということで、地方よりに移動。準備を急いだが、久々の釣りもたもたして釣り開始8時30分。ウキは3Bで水中ウキを付けた。ウキ下は2本半。道糸3号ハリス5号、針は閂真鯛の8号を使用。

潮はアテ潮だが磯からの跳ね返りで天ヶ島方向に右に流れていく。撒き餌が効いてきたころから餌が残らなくなってきた。手返しも早めに遠投し、同調を気にしながら撒き餌とサシ餌を合わせていくと10時30分くらいに45ぐらいのチヌをかけた。秋冬のチヌだけによく引く。竿は真鯛用のG-Tune1.75-5m。太仕掛けなので強引に竿をまげて力比べのやり取りを楽しんだ。

太陽も出てウキも見えない状態が続いていたので、遠投し、張りながら落としていく。最近は管付きウキが好きで水中ウキの感覚を感じながら落としていく釣り方をしている。

そんな時いきなり引っ手繰られ合わせを入れながらベールを起こすも緩めのドラグにしてはいなかったが、どんどん糸が出ていく。春と同じ状態だっ!

春はすぐにドラグを閉めてかなり強引に巻取りを始めてしまったが、今回はドラグは締めるも少しは知らせては止め魚の動きに合わせて対応することとした。

最初糸を出されたが、それほど出された感じもしなかったので、心も余裕をもって魚に合わせてレバー操作。

ある程度やり取りし、寄せて巻いては強い引きで糸を出しのやり鳥を繰り返していたが、急に全く動かなくなり、磯を右に左に移動しながら角度を変えて魚へのプレッシャーをかけながらゆっくりゆっくり魚の体力がなくなるのをひたすら待った。魚もあきらめない。時折強烈な引き込みを見せる。耐える堪らず糸を出す。そんなやり取りが何度となく続く。

やり取りの中で今までと違うなと思ったのは根掛したかのようにどうにもこうにも動かない時間が多く、レバーを握る人差し指が攣りそうになるので、中指も当てて二本で耐えるという経験のない状況が80オーバーを感じさせてくれた。今までは70cmまでしか釣ったことがなくこんな経験はなった。ここまでくるとどうしても姿が見たい。しかし、今までになく落ち着いていた自分もいた。

それは最初こそ糸を出されたが、ある程度のところで止められたこと魚も深く潜っていないと感触でわかったこと(竿は海と水平方向に曲げて、立ててやり取りはしなかったのが良かったのか)竿のポテンシャルもある程度わかっていたので、ギリまで耐えながらやり取りできた。竿を信じるそれしかなかったが、唯一の不安はリールが古いということ。ギアもブレーキが利かず次壊れたら修理できないというところまで酷使しているリールだったため、そこだけが心配要素であったが、なんとウキ止めが見えてきた。しかし動かない。

ここで動かないなら撮影をしようと思いつき急遽スマホでの撮影を片手で竿を持ちながら左手で、岩にスマホを立てかけて自分が写るように調整し、録画開始。

そんなことをしている間に魚も体力がなくなってきたのか録画開始から3分30秒ぐらいで取り込みまですることができた。途中網が貝に引っかかり岩にカーボンを当てると折れそうだったので、持ち上げるのに苦労したが、

結果山田や釣具店現認で

84.6㎝、7.01kgという魚体であった。

感無量とともに。約20分にもわたるファイトが生き物の生命力を感じるとともに命を奪ってしまい大変申し訳ない気持ちになった。

子門正人の「泳げたいやきくん」をそれから口ずさんで殺生を悔いるとともに感謝をもって鯛とのやり取りをかみしめた。

その後カンダイやチヌなどを加えながら1500に納竿。1530に迎えが来て親子を長島に迎えに行くと

親子は60クラスを2尾釣っっていた。

納竿前に一発きられたようであるが、私も納竿前に本命らしきあたりがあり、少しやり取りしたが、結びが悪かったのかサルカンからなくなっていた。この時の潮は下り潮だった。

2023年最後の釣りで佐市さんと一緒に写真に写ることができた。魚拓を取り来年はよい年になるかと1/2の初釣りを楽しみにしていたが、能登の地震で初釣りはできなかったが、同じタカノスでほぼ同時に大きな地震があったことは生命と自然の大切さを本当に感じさせてくれた。