Man On The Dream -2ページ目

Man On The Dream

日本国は、日本人のもの。

こころは目に見えなくて


かたちのないもの


気ままに色を変えて


それぞれ違って映ってしまう




けれどもそれは時々


形をもって差し出すことも出来る


例えばそれは


チョコレートにもなれる




チョコレートを


口にする度に


こころがゆっくりと


形を成してゆく




あの笑顔が


そっと思い浮かんで


また一つ


星が瞬きだす




あの甘い口溶けに


よく似た笑顔に


ありがとうを


こころから


あなたがここにいるのなら

たわいもない世間話をしよう

太陽が昇って落ちるまでの間

あなたの心をやわらげる


あなたがここにいるのなら

あなたの手を取りでかけよう

色とりどりの花が咲いて

あなたの胸を弾ませる


あなたがここにいるのなら

美味しいものを食べに行こう

真っ赤なトマトや冷たい豆腐

あなたのお腹もほくほくに


あなたがここにいるのなら

素敵な街へと飛び出そう

まばゆい人の流れとダイヤモンドが

あなたの瞳も輝かせる


あなたがここにいるのなら

少しだけ先の未来を話そう

期待と不安がないまぜになるけど

あなたはきっと大丈夫


あなたがここにいるのなら

今日はもうゆっくり休もう

やさしくしっかり手を握り

あなたが眠るまでここにいる

天使の羽根で大地をひと掃き

わずかに削れる地表が

いつかなくなるまでの時を

永遠と呼ぶらしい


限りないものの最後にある限り

目を凝らせばわずかに見える光

未だ来ていないと書いて未来

なにもわからないくらい


握り返す手をいつも探してた

随分待ちわびていたのはきっと

探しに行かなければいけないことを

ずっとずっと知らなかっただけ


天使の羽根が大地をひと掃き

僅かに削れる地表に立って

知らない間に時間をすりつぶしてゆく

積み重ねては削れてゆく幸せ


打ち寄せては帰って行く波がさらう毎日

なにかを削られながら

またせっせと作る毎日


シオマネキのように毎日手を振ってみたら

やっと見つかるものがあった

ずっと探してた手と手

もう一度会いたくて

せっせと話題を探す

積み重ねてきた想いと

同じ厚みの言葉を見上げて

大切ななにかを思い知る


立ち眩みするほどの想いを

贈り続けてきた自分に驚き

どれだけ考えてきたのかを思い知る


優しさを2本の棒で編みながら

そこに言葉を織り交ぜてゆく

編み込んだ分だけ

ぬくもりがあることを信じはじめた


想いを伝えることはとても簡単だ

それでも考えることを諦めないで

気持ちを投げつけてしまうことを

絶対にしてはならないと

教えてくれたのが君だった


ありったけの智慧を絞って

胸を張ってまた会いに行く

(本当はもう傷つきたくはない)

そんな想いを見ないふりして

笑顔で会いに行こう

こうしてあなたを想っている

同じようにあなたが誰かを想っている

すれ違いの気持ちをはじめて知りながら

伝わらない想いが重なってゆく


ちゃんと伝わっているのかな

そんな不安をあなたも持っている

あなたのことをちゃんと知ろうとして

やっとわかったことはそれくらい


愛しい人を知れば知るほどに

とても似ていて 嬉しくなる 切なくなる

眠れない夜の数もきっと同じくらい

なのにこうしてすれ違って


幸せになりたいって何度も口にして

でも大きな不安に何度も負けてしまう

あのふがいなさはよく知っているよ

それさえもただ伝えられない間柄


あなたがそっとほほえむ瞬間の

笑顔の源を知っている

それが自分でないことのもどかしさ

それもあなたは越えてきているのでしょう


ちゃんと伝えてみようって心に決めて

翼を手にしたあなたが微笑む

誰より待ち望んだ瞬間を見つめているのに

それが自分でないだけで痛くなる


想い出も何もないけれど

たしかに気持ちはここにあって

それが今、枷になってしまうなんて

誰にも見せられない、ましてやあなたには


言葉にすれば惨めなもので

涙も出ないような歳になって

せめてため息を冬空にのせた

気持ちを全てこの息に込めて

その日のうちに全て凍ってしまえ

せめて明け方になって

あなたの家に降り注ぐダイヤモンドダストに

なってくれればいい

あの歌のような誘い文句で

君を連れ出してみたい

そこから先は僕の出番

満天の星空を廻して

ゆっくり高速を下ってゆく


君の欲しい物と僕の望む物の

中間地点を求めちゃきっとダメ

どちらかがもう片方に寄り添いながら

どちらも笑えるようにして

それの受け渡しを繰り返してゆく

ぎっこんばったん 幼子のシーソーのように

思い切り大地を蹴り上げて

君の笑顔に会いに行く


君の喜ぶ顔が見てみたい

どうしても今すぐ見てみたい


そんなことを巧みに隠しながら

今日もまたメールを打って

そしてすぐゴミ箱に捨ててしまう

気持ちの入っていない言葉などないけれど

それを今送ってしまえば

何もかも君に気づかれてしまいそうで

それは僕が望んでいながら拒否をしていること


どうしよう

まだ何もわからないままで

そして何も変わらないままだ


そんな関係を保つことはできない

こうしている間にも時は流れ

身体中で何かが変わってゆく

もちろん君も変わってしまって

誰かの持ってきた色でボディペインティング

そのまま背中に翼を書いてしまって

二人で飛んでゆくのだろうか

ひさしぶりに会った君は
ずいぶん変わってしまった
ように見えて
やっぱり何も変わってなかった
とっても好きだった女の子
真正面から笑顔で話すのは
やっぱり緊張した
とっても好きだった女の子
あれから長い時間が経って
友達のお陰で
今ではこうやって一緒にお酒も飲める
隣に座って一緒に
唐揚げをつつきあっている
互いにお酒を酌み交わしながら
君の恋人の話をきいてみる
大袈裟に語ることなく
でも大胆に語ってゆく姿は
昔とちっとも変わってなかった
そしてその愛情の真っ直ぐさに
座を囲んだ皆が心を打たれる
もちろん僕もしっかり受け止めた
そっと見つめた君の横顔は
あの頃と同じにおいがする
振り返るのは何か違う気がするし
それでもたくさんの時間が流れて
ひと言で表すことの出来ない
ないまぜになった感情が船底から浮かぶ
あまりに遠く離れてしまったけれど
確かにそこには僕がいて
そして君をただただ好きだった
それを長い間胸の奥にしまって
決して開けようとしなかったけれど
「この人を好きになってほんとうに良かった」
やっとそこにたどり着けた気がする
黙り込むわけにもいかず
泣き出すのもなんか違う気がして
思い出したように僕は笑う
歳を重ねることは
なんて素敵なことなんだろうと
夜道を歩いて考える
会う前に考えていた
伝えたかった気持ちは
大きく姿を変えてどこかに流れていった
そしてその代わりに
あたたかくてありふれたかけがえのないものが
たしかにそこに残った
それを拾い上げて
ドロップのように口に投げる
胸が詰まるほどの気持ちを
そっと幸せと呼んでみた

小さな種を蒔いた

日が明ける度に水をやり

小さな芽を伸ばして

時に微笑みかけながら

するすると弦を伸ばし

蕾が頭をもたげてゆく

決して無理をせず

ちゃんと根を張って

朝の光を思い切り浴びて

そっと花が咲く


そうやって育てた優しさは

決して折れたりしない

丁寧に織り込まれた反物のように

目地が揃い決して千切れることはない


その優しさがきっと

あなたをずっと支えてくれる

どこへ行っても大丈夫

思い切り胸を張って

その優しさがずっと

あなたを守ってくれる

こんなにも僕らを幸せにしたように

あなたを幸せにする力を

あなたはもう持っているのだから

大切な気持ちは

かならず伝えなければいけない

ましてそれが自分のではなく

大切な友達のものならば


そんな気持ちに駆られて

慌てて携帯を取り出し

ひたすらにメールを打つ

そんな姿が目に浮かんだ


それは口にすれば簡単だけど

形にするには脆すぎる誠実さ

君はそれを当たり前のように

僕に差し出した


優しさが強く胸を打ち

鳴らされた鐘がメロディを運ぶ

こんなふうになりたい

指先から心臓まで

全身を温めることのできる優しさ

そして誠実さ


風が木々を揺らして

静かに君の言葉を運ぶ

そしてそれがたしかな力で

生きるための推進力に変わる


君に会えて良かった

心から尊敬できるような人に


僕は不器用だけど

自作の誠実さを抱えて

いつか君に届けられたらいいな

思い切り笑いあって別れた帰り道

何か忘れたような気がして

君にそっとメールをする

互いに話したことが

そっと心の底にひっかかる

思い出すのは

真摯に語る君の横顔

のたうちまわったシソの物語を

言葉を選びながら

でも立て板に流れる水のように語った

そうやって地に足をつけながら

大切な思いをまだ大切にしている

そんな姿に憧れすら感じた

誰かが言った冗談に乗っかって

ふざけあいながら僕たちはまた笑う

バラバラに散らばったパズルを

組み立てながら

静かに夜が更けていって

また一つ思い出が増えていった