私の大学でも、どこにいっても引き続きトランプ氏の話題でもちきりだ。
アメリカ人学生の反応は様々であるが、今日ポロリと彼らの本音が窺い知れた瞬間があった。
トランプ氏の話題になると、だいたい皆「なんでこんなことが起きてしまったんだ」というようなことをいう。
アメリカ人「なんでこんなことが起きてしまったんだ」
私「誰がトランプに投票したんだと思う?」
アメリカ人「ヒラリーはイメージが悪すぎた。みんな消極法で選んだ」
私「でも俺は当然だと思うよ。だってリベラルなのは大学内だけだもん」
アメリカ人「そうなんだよ。でも大学生にもトランプに投票したってやつがいて、あきれる」
私「なんで投票したんだろうね」
アメリカ人「何も考えてないやつが多すぎる。田舎の方には無教養な奴が多いのは知ってるけど、大学内にもいるなんて」
私「田舎の奴がトランプに投票したんだよね」
アメリカ人「そうそう。あいつらは無教養で何も考えてない。」
私「なんでそうなっちゃったの?」
アメリカ人「知らないよ。バカでアホでなまけ者だから、勉強しようと思わないんだろ。そんなあほな奴らだからあんなレイシストに投票するんだ。だいたい格差が広がってるとかいうけど、それはあいつらが悪い。自分の頭で考えようとしない。だから差別主義者のいう事鵜呑みにするんだ」
私「田舎者は無教養なの?」
アメリカ人「もちろん全員じゃないけど、トランプに投票する奴なんてバカばっかりさ」
私「君の意見も俺にはレイシズムに聞こえる」
ここで、彼は食事を摂る手を止めた。
アメリカ人「いやいやいやいやいやそれはないでしょ。俺は普遍化なんてしていないぜ。やめてくれよーだいたい少数者の意見を聞かないあいつらが悪いのさ」
それから私の居たテーブルは、いかにトランプが悪いかについての英語早口スラング大合唱になってしまった。英語力も度胸もない私はそれ以上この話題に突っ込んでいく気がしなかったので、席を立った。
学生がこれだから、本来学んだ知識をわかりやすく少しでも多くの人に伝えるため、貧乏人も金持ちもみんな生きてる社会全体に還元するために勉強している学生がこれだから、ポピュリズムなんて馬鹿げたものがまかり通るんでしょう。
知識層がインテリ気取りで居座っている。んで、これまではインテリ気取りが金と力で政治や世界を支配してきたからよかった。でももはやそうはいかないんでしょう。だからポピュリズムとテロリズムが厳然と報復を始めてるんでしょう。
これからはインテリが虐げられる時代が来る。インテリがこれ以上プライドを振りかざすなら、大虐殺されるのではないか。
自由と寛容を謳いあげる学生のホンネがこれでは、本当に不安になる。
誰も信じられなくなる。
誰しもが排外主義や差別主義者的な側面を持っているというのは、重々承知だ。
大切なのは、差別のラインを、どこまで遠くに持っていけるかという話である。
それがLGBTは飛び越えるのに、高卒の人を飛び越えないというのは、おかしな話だ。
ナショナリズムとかいうヘンテコな概念でさえ、一応国内全員はまとまっているということになっている。
自由が保障するのは、欲望ではなく寛容である。
私のラインは、「差別主義者は差別する」というラインだ。

