人の体にあるはずのものがない。
「ほんとだ。痛くないのー?」
思えば彼のお尻を触ったこのとき
オサムが思い病気と闘っていたことを、ようやく認識した気がします。
オサムが一人暮らしをしていた家は
いわゆる1Kのアパート。
決して広くない、けれど片付いてすっきりしているお部屋でした。
住み始めて1~2年くらいと言っていた気がします。
彼は入院する時以外
考えられないけれど
亡くなるその日の朝まで
このアパートで暮らしていました。