17世紀、フランスの数学者ラプラスが言った。「ある時点において作用している全ての力学的・物理的な状態を完全に把握・解析する能力を持つがゆえに、未来を含む宇宙の全運動までも確定的に知りえる」過去も未来も全て知っている悪魔がいる。これを「ラプラスの悪魔」と呼ぶ。

 

ニュートン力学では「全ての物体の運動は、その物体の位置と物体にかかる力を正確に測れば知ることができる」とされていて、例えば、「ボールを転がす時、ボールの出発点とボールにかける力がわかれば、ボールがどこに移動するか転がす前から予測できる」。つまりは「全ての出来事は、過去の出来事によって既に決定されている」。これが「決定論」という考え方。

 

なので、大昔ビッグバンが起きて宇宙が誕生した瞬間に、ビリヤードの玉が突かれたように、この世で起こることはすでに決まっている訳。だから私が昨日爆飲して、泥酔して、号泣して、今酷い二日酔いなのも、すでに決まっていたことなのね。

 

一方で「自由意志」という考え方もある。だって、昨日の私は私の意志でビールを5秒で飲み干し、チューハイを7秒で飲み干し、焼酎を8杯飲んで、泣きながら盆踊りを踊って、今二日酔いな訳。自業自得って言葉ご存知?

 

ではなぜ私はビールを飲んだのか?喉が渇いたから。なぜ喉が渇いたのか?仕事をしたから。なぜ仕事をしたのか?今の会社に就職したから。なぜ就職したのか?就活をしたから。なぜ就職をしたのか?大学を卒業したから。この様に物事は全てにおいて繋がっており、急に自分の意思だけでビールを飲むことはできないのだ。

 

だから私達の未来は既に決まっている。そんなはずはないと多くの人が思うだろう。現に19世紀に量子力学の不確定性原理によってラプラスの悪魔は科学的に否定された。自らの意志で未来は変えられる!

 

決定論と自由意志、どちらが正しいかはともかく、決定論という考えを知った時、肩の荷が降りたというか、少し気持ちが楽になった。私はパニック障害である。なんで私が?精神的な問題?食の問題?心が弱いだけ?いろんな理由があるのだろう。

 

でも、実はそれは137億年前にビッグバンが起き宇宙が誕生した瞬間に既に決まっていたんだよ。なーんだ、そうだったのか。じゃあ、ジタバタしても仕方がないね。全てを受け入れるしかないよね。そう思えた。

 

今日ブログを書くことも、この記事を読んだ人からまったく共感されないことも、私が福山雅治とそっくりであると嘘をつくことも137億年前から決まっていたとしたら。実におもしろい。

 

私です。

 

 

そんなら俺は今から目の前の気に入らないやつをぶん殴ります。これも決定論?そんなことやり出したら世界に秩序というものがなくなるんじゃない?

 

うーん、確かに…。じゃあ、こう考えてみてはどうだろう。世界はあなたが見ている世界しか存在しないんだ。あなたが見ていない時に月はこの世に存在していないんだよ。おっと、これ以上訳の分からんことを言うといよいよやばい人と思われるのでもうやめます。

 

137億年前からすでに決まっていた、ブロ友の皆さんとの出会い。そのご縁に感謝しつつ、今から全裸で街へ飛び出します。さようなら。

 

きっと警察に逮捕されて、事情聴取される。

 

「なんで、そんなことをしたんだ!」

 

「ラプラスの魔が差しましてね。」