逃げたって何も変わらない
それが君の口癖だった
それは、
君が逃げたことがないから言えることなんだと
勝手に思い込んでいた
後ろを振り返っても
もう君は居ないけれど
僕は現実(ココ)から逃げずに
ただ真っ直ぐ
君を追いかけていたいと思うんだ
‐雨のち晴れ‐
雨が降っていた
傘は持っていなくて
ただ呆然と立ち尽くした
「一緒に帰ろうか、」
隣で君が笑いながら傘を広げたとき
それが合図のように雨は止んだ
「止んだね、」
そう言って苦笑いしながら傘をたたむ君の手を
掴むことは叶わなかったけれど
「帰ろうか、」
そう言って僕は
君から奪い取った傘を
青空の下に広げてみせた