沙梨のマナースクール Sari's Manners School -2ページ目
昨日の夜、映画館で観てきました。http://signal-movie.com/intro.html

東京の大学に通う恵介は、夏休みに地元に帰省して古い映画館でバイトを始める。
その映画館には映画技師をしているミステリアスな女の子、ルカが住んでいて、彼女はもう3年も外に出ていないという。
恵介はバイトを始めるにあたり、支配人から3つの約束をさせられる。

1. ルカとの恋愛禁止
2. ルカは月曜にはナーバスになるので、そっとしておく
3. ルカの過去を聞いてはいけない

3年前に一体何があったのか・・・


ミステリー要素も入っているけど、とてもみずみずしく、爽やかな青春映画でした。

人物、映画館、街の風景等、描かれている世界観が好きです。

今日も、密かにずっと余韻に浸ってしまいました。


この映画に出てくる人たちは、悪役も含めて全員が純粋です。

特に恵介とルカは、それぞれ事情を抱えていてもひねくれていなくて、まっすぐな心をもっている。

そんな二人が惹かれあっていく様子も、とても素敵でした。


若いって、なんて素晴らしいことなんだろう。

若いって、無敵。

私にも、彼らのような青春時代があった。

何の計算も、打算もなくて、純粋に人を好きになれた。

そのさなかにいる時は若さの価値なんて全然知らなかった。


ところが、今の私は何!?

既婚のおっさんに言い寄られてむかつくとか一生懸命ブログに書いてる!(笑)

他にも、こんな男とは結婚すべきじゃないだの関わるべきじゃないだのあーだこーだ頭をよぎってる!


恵介とルカの約10年先に私がいる。

だから、恵介とルカにはそれぞれにきっといろんなことがこれからも起こるだろうなって分かる。



母にこの映画がとても素敵だったことを話したら「そう思うってことはそれだけあなたも純粋なのよ。常にそうありたいと思ってるのよ。悪く言えばまだ子供ってこと(笑)」と言われた。

確かに、意識してなかったけれど、そういう面はあるかもしれない。

29歳という年齢に、自分の精神年齢がついていかない。
世間や自分にとっての29歳の女というものに対する印象に、心が追いつかない。

仕事とか、結婚とか、出産年齢のタイムリミットとか、いろんな情報に振り回されて、まあ確かにそれらの情報だって現実なんだけれど、そう、現実だって分かってるから、一人で憂鬱になって、勝手に傷ついて、不安になって、夜中に泣いて・・・

そんな自分は、もう嫌だ。全然輝いてない。むしろくすんでる。


私も、恵介とルカのように、自分の気持ちに素直に、静かに、強く、生きていきたい。

そうやって生きていくことは、年齢を重ねる毎に周りの雑音が大きくなっていくから、とても難しいけれど。

でも、私は確かにあの頃は、良くも悪くも自分に正直だった。
若くて純粋で、きれいな年齢だったけれど、繊細で、無知で、余裕がなくて、苦しかった。

あの頃から年齢を重ねた分、今度は、もっとしなやかに、強く、自由に、生きていけるはず・・・




映画の話に戻ります。

ルカも素敵だったけれど、恵介が本当に魅力的だった。

恵介を演じたのはAAAの西島隆弘さんだそうです。

私はAAAというグループは知らなかったのですが、西島さんはドラマ「外交官 黒田康作」で見かけて、とても存在感があったので覚えていました。

恵介は支配人に「映画は好き?」と聞かれて「フツーに好きですけど」って答えてしまうような今時の若者なんですが、優しくて、広い心をもっている、大人な一面も劇中で見せています。
将来の目標もしっかり考えている。
そして、好きな人を守ろうとする男気もある!

優しくて、強い。

いそうでいて、なかなかいない「普通」っぽい大学生を、見事に演じていました。

彼はとても良い役者になりそうです。

そして、恵介の弟役の白石隼也さんも、物語の中で光っていました。

正確には忘れてしまいましたが、弟が兄の恵介に「兄貴はそうやっていつも人を思いやるふりをして逃げてる」という内容のセリフがあります。
それを言われた時、恵介は大きな反応を示さなかったのですが、その言葉は確実に恵介の心にズシンときており、その後の彼の言動に大きな影響を及ぼしていることが分かります。

弟も、兄の恵介が成長するきっかけとなるキーパーソンとなっています。



私も、世間や自分のプライドの垢にまみれた心をいったんきれいにして、心が丸裸で純粋過ぎたあの頃より、少しだけ強くなっているはずの自分で、自分の気持ちに素直に、静かに、強く、生きていこう。

恵介とルカのように。