2007年2月5日~8日 広州・桂林・上海4日間の旅
2月6日(火)の足跡
【旅の行程】
●桂林賓館→
→桂林観光
漓江下り(食事つき)・陽朔、西町散策・高田郷
【宿泊地】 桂林賓館
今朝の出発も早い。朝8時出発だ。
今日は今回の旅のメーンイベント、漓江下りである。2月は水が干上がるのであまりお勧めできる時期ではないのだが、父はこの日だけのために中国に来たのである。彼は散々予習をしてきて意気込み満々だ。なれないPCで引き出したプリントを手にガイドさんに食らいつくようにして説明を聞いている。おお、やる気満々。
桂林市内からおよそ30キロ、舗装が悪いダートを車で延々と移動するのである。私は前日の疲れもあって、このすさまじいダートの道のりもほとんど居眠りに費やした。気がつくと漓江下り桟橋だ。ガイドのテイさんが言った。
「船に乗る前に注意ネ。船に乗る前にイッパイ物売りがたかってくるよ!ここの物売りはスゴイからねー!バックとかひったくられないよーに!しゃべっちゃダメヨー、無視するノヨ!」
げ。と思うまもなく、車の周りにこれでもかというくらい人が集まる。物売りだ。ほとんどが女の人で中には老人も居る。「センエン、センエン!」の連発である。
テイさんの言うとおり、無視、無視、無視!すさまじい勢いだ。しかしそんななかで、腰の曲がった老婆が「みかん。みかん。」といってみかん入りの袋を突き出しているのを見ると、つい「かわいい」と思ってしまうから危険だ。速攻で船に乗り込んだ。
船はまぁ、水上バスのような・・・船内にテーブル・椅子があり食事が出来るようになっている。船はゆったりと出港。
景色はこんなカンジ。
父よ、嬉しいかい。
残念ながら今回は水が一番少ない時期ということもあり、漓江下りツアーの3分の1くらいしか見ることができない。川が干上がっているのだ。それでも周囲の野牛を見たり、風景をのんびり楽しめるのは悪くない。久々に静かな中国を堪能したのだ。

野牛。放牛?
が。
ここで中国の田舎の真実。物売りは散々見てきたからいいとして、次に見たものは浅瀬を歩きながらずっと船についてくる子供の集団。みんな魚網のようなものをもって網を船に向けている。カネをいれろと叫んでいるのだ。何メートルもずっとついてくる。最初、気の毒に思ったのか、だれかがお金を投げた。食らいつく子供たち。なんだか嫌な気分だ。そうしているうちに子供の集団はどんどん膨れ上がり、終いには大人も混じっている。船員が「お金を投げないで!」と連発して怒り出した。彼らは1日働きもせず、ずっと観光客にお金をたかって暮らしているんだそうだ。お金を投げるのは日本人だけではない。同じ中国人もお金をばら撒く。笑いながら。両者、プライドはないのか。見ているだけでだんだん腹が立ってきた。
増水時はこの↑いかだで物を売りつけに来るらしい。
テイさんいわく、中国は格差が相当に酷いらしい。田舎のほうじゃ、ほとんど自分で働こうとする男は居ない。一日中カードゲームや麻雀に明け暮れ、たまに観光客にお金をたかり、女に働かせているのよ、ってことだった。ひょえ~・・・。確かに家の前でカードゲームに明け暮れるいい年した男たちがたくさんいる。は、はたらけよ・・・・と思ってしまうのは日本人だからか。
それでも船内の食事は美味しく、同席した日本人オジサマ観光客と父はいい感じに酔っ払って楽しそうだった。たまたまこの日はツアー船の監視をするお偉いさんが乗船していたらしくいつもより食事がゴージャスだったという。確かに船下りの食事にしてはかなりまともな贅沢風味だった。同席の日本人オジサマが日本から醤油を持ってきていたのだが、すごいね、醤油。ちょっといれるだけで中華料理がぐっと美味しくなるんですよ!今度中国に行く時は必需品だな~。
船を下りてまたバス移動。今度は陽朔、西町散策・高田郷めぐり。
高田郷からみた景色
陽朔のまち。
陽朔、西町は日本でいうなれば・・・うーん、高山の町?倉敷の美観地区?お店が立ち並んでいる、古い町並みだ。しかし、基本的に店なので物売りだらけだ。それから老人がお金をよこせとついてくる。普通に買い物できないところがつらい。結局何も買うこともなく、通り過ぎた。それにしても、桂林はどこにいてもあの独特の山の風景画が広がっていてただ見て歩くだけでも結構楽しい。
旅行会社のシステムでどうしても1日一箇所指定土産物屋につれて行かなければならない、とテイさんは言った。ここでもやはり、物売り攻撃だ。正直、かわすのが大変なのだ。建物の中に入ってしまうと早々簡単に出れないし、いやだといってもしつこい。結局、だれかお人よしが買うことになるが、ここでは姉が小物を買うことになった。物売りは建物の外にもいて、車までついてくる。ホントにこれさえなければ桂林はいいんだけど・・・
その後、ホテルに戻って食事。嬉しいことにここの食事は旨い。今回のツアーの中では一番だった。ふと隣のテーブルに日本人観光客が居る。どうも他のホテルに泊まっているが食事だけ桂林賓館に来ているらしい。格安ツアーだったらしく、泊まってる宿はボロくて飛行機の時間も悪いらしい。何かと「へえ、高いツアーに申し込んでるのね!」などと突っかかってケチをつけるおばさん集団。大きなお世話だ。しかし、ご飯が美味しいので無視して楽しむ。ああこのホテルに泊まれてよかった。部屋も綺麗で広いし、思っていたよりかなり快適だった。
ご機嫌です。
ガイドのテイさんが夜のオプショナルツアーを勧めてきた。しかし、私たち姉妹はなぜか旅行に行くとその地のスーパーに行く習慣がある。土産物屋に押し付けられることもなく、自分の好きなものを安価で手に入れるにはスーパーやデパートが一番いいのだ。だからオプショナルツアーは両親に任せ、(彼らは桂林雑技団を観にいった)私たちはホテル近くのデパートへ向かった。
妹が肩が痛いという。舗装の悪い道を何時間も車で揺られているので体中が凝ってしまうのだ。そこでデパートの薬局に入り、湿布を買うことにした。言葉が通じないので筆談だ。中国は漢字が使えるのが良い。何とか通じるものだ。
そして、大好きな食品コーナーへ。これが・・・楽しい。とにかく中国だもの。私たち姉妹はお茶を買いに行ったのだが、中国ではお茶って薬でもあるんですね。緑茶やウーロン茶と並んで、蛇の干したのやヒトデの干したのとか、得たいの知れないものがつんである。何じゃこりゃ?と眺めていたら「それはお湯に入れて薬として飲むのだ」と店員が教えてくれた。ここで時間をつぶすこと2時間。私の買ったものといえば、緑茶、干しぶどう、ごま油、蜂蜜、麻婆豆腐の素、などなど。広東省ではウーロン茶はあまり飲まず緑茶を良く飲むので売ってないとのことだった。
なんとなく、ほくほくしてホテルへ帰る。帰り道、肩の痛い妹はホテル近くにあるマッサージ屋を除いてみたら、店員は寝ていた。あららー。やる気ないね。と、通り過ぎるとあとから追いかけてきたけど・・・ごめんね。だって寝てるんだもん。
ホテルに帰ると桂林雑技団に行った両親も結構ホクホクしていた。
スーパーでごま油を買ったといったらガイドのテイさんに驚かれた。中国の若い女性はほとんど料理をしないんだそうだ。料理は男がするか、外食するのが一般的になってるそうで。へぇええヽ((◎д◎ ))ゝ。ちなみにテイさんは夫婦共働きなのでほぼ対等に働き、対等に家事をやるらしい。ただ旦那の親と同居しているので嫁姑の戦いが絶えないそうだ。どこも同じだね~・・・。テイさんは私たち家族に姑の愚痴をたくさんぶちまけてちょっとすっきりしていたようだ。
なんだかテイさんに親近感がわいた。力強く、「結婚なんてやっぱりしないほうがいい!」と言っていたが・・・ホントどこの国でも思うところは一緒だね(笑)