羽生結弦選手のアイスストーリーは、今日からエコーズ広島公演が始まりましたね。


現地からのレポも楽しみながら、ストーリーについてもうちょっと書きます〜


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ここ数年で感じたのは、「大勢の人たちが感情的に流されるのは、わかりやすいストーリー」なのではないか?ということです。


国際的な諍い、犯罪やテロ、人種間差別、政治問題、宗教での軋轢…


そんなもの、簡単に理解できるものでもないし、複雑にさまざまな要素が絡み合っているし、歴史的に何十年、何百年かけてできあがった構図だったりもするでしょうから。


一概に「こうだ」と言うことなんてできないと思うんですよね。


なのに、何故だか断定的に、誰かを正義のヒーローに祭り上げる、誰かをその敵に仕立て上げる、それがわかりやすいストーリーになって広まっていく…


そんなふうに、私には見えます。


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羽生結弦選手は主人公属性?と思うことが多々ありますけど、「災い転じて福となす」のがその理由の一つかな?と感じています。


最終的に「あんな酷い目に遭ったのに、よくここまで頑張ってくれた」とか、「あのときはつらかったけど、その試練を乗り越えてきたから今がある」というときがきたら、ストーリーなら「伏線回収された」ことになりますから。


羽生くんを主人公にした、(おそらくスケートの)神さまの書いたシナリオは「編集者から設定盛りすぎで却下されるレベル」とまで言われてましたけど。


まだまだ、羽生くんのストーリーはこれからですよ?


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GIFTもRE_PRAYもそうでしたけど、エコーズでも「このストーリーのこの部分に、あのときのプログラムがハマるんだ‼️???」というふうな驚きと、それがどこまで羽生くんご本人の意図なのか、神さまの采配だったのか、見ていて混乱するときがあります。


アマチュアの選手だった頃は、EXやアイスショーのプログラムもありましたけど、多くの方たちが憶えているのは競技のほうだと思うんですよね。


SP、フリー、どちらも時間制限がありますし、入れるエレメンツの数も決まっています。


その中で、なるべく高い得点がもらえるように工夫されていたプログラムだったはずですよね。


そして実際、高得点で好成績を出して印象に残ったプログラムだから、プロになった今演じても「あのときのプログラム‼️」と思ってもらえるのでしょう。


プロローグでSEIMEI様と(ニース世界選手権のほうの)ロミオをやったとき、「平昌オリンピックで連覇したときのSEIMEI」「世界を震わす17歳だった討ち入りロミオ」と、ずっと応援してきた方たちにはすぐにわかったはずです。


GIFTでは「ヘルシンキで逆転優勝したホプレガ」「世界記録のバラ1」ときて、まさかの「北京オリンピックのリベンジここで?→ロンカプ」なんですから。(しかも、まだこれで前半)

演奏だけのレツクレから、「楽しんでもらいたいと作ったレミ」「衝突のアクシデントがあっても1年間闘い抜いたオペラ座」とか、もう…

幼鳥だった火の鳥が鳳凰として東京ドームのリンクに舞い降り、平昌オリンピックEXの大トリだった希望のノッテステラータの白鳥で飛び立つとか。


RE_PRAYでは「プロローグで初披露したいつか終わる夢」を前半と後半の最初に持ってきて、競技レベルのプログラムは新プロの「破滅への使者」って…

もう、プロになってからのプログラムでも「あのときの…」がキーになっているんですから。


そしてエコーズでは、RE_PRAYのためにYouTubeでイメージ映像?として出した「ゴリアテ」「アクアの旅路」が登場とか。

ピアノコレクションから、「平昌オリンピック金メダル🥇のバラ1」とか。


もう、どこまでが伏線だったのか偶然だったのか😵‍💫


まして、レミがアンコールに定着してしまうって…


SPですよね?

(⌒-⌒; )


ストックホルム世界選手権のときの動画は今でも、ドイツで大人気なのだとか?


アマチュア時代ラストの世界選手権出場が、こんなふうにプロになってから活かされている…


どこまで「最初からそのつもりの伏線だった」のか?考えると、わけわからんようになります〜


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羽生くんの紡ぎ出すストーリーには、最高の「羽生結弦のスケート」が内包されています。


同じように、地球の、人類の文化史上の、「羽生結弦選手の物語」の中に、それぞれの「アイスストーリー」が内包されているような…


そんな感覚になりました〜


読んでくださってありがとうございました。