羽生結弦選手が輪島の中学校を訪問してましたよね。
「勝ったとき」のことを話しているときに、練習を頑張って勝つと嬉しいというご自身の経験から、「めっちゃ練習しよう、頑張って」という話につなげたあたりは、もっと聞きたかったなと思います。
「勉強も頑張れ」と言われた…なんてコメントしている生徒さんもいましたし。
そういうことはなかなか言えないことですよね。
中学生は自分の進路を考える年代だと思います。
将来像を描いている子も、迷っている子も、挫折してしまった子も、何も思い浮かばない子も、とにかく受験だけは頑張って進学後に考えようと思っている子も、いたのではないでしょうか。
震災当時の3年生はもう卒業したでしょうから、あの中学にいる生徒さんたちは、これから卒業後について考えていくことになります。
お正月に被災したので、たぶん当時受験生だった子たちは「とにかく今はそれだけ考えて頑張って」と言われたりもしたのではないでしょうか。
それで乗り越えられたのだとしたら、その努力が報われて良かったと思います。
ですが、これから受験について考える子たちは…
ちゃんと自分の望みを話せるでしょうか?
自宅の状況、家族の経済状態、それがわかった上での「これから選ぶ進路」なんですよね。
猛勉強して、高学歴が必要な仕事に就きたいと思っていたとか、
猛練習して、スポーツに取り組んでプロになりたいと思っていたとか、
猛練習して、芸術の道を極めようと思っていたとか、
時間も、お金も必要で、
そのための不断の努力も必要で、
それが中断されて少しずつしか継続できなくて、
もう諦めたほうがいいのかもしれないと迷ったりして、
それでも、災害で道を断たれるのは納得できないし、
かと言って家族の負担を増やすことになるのに続けたいと言っていいのかわからなくて、
モヤモヤしている生徒さんたちもいたのではないでしょうか。
ですが、練習環境が整わなくて続けることが困難になっても、
勉強を頑張っていれば、進学後に道が開ける可能性もありますよね。
また、環境が整わなくて難しい中で工夫した練習は、いつか実を結ぶかもしれません。
努力は嘘をつく、でも無駄にはならない。
それを体現した方の言葉を受け取って、努力することを諦めないでいてくれるなら嬉しいですよね。
朝市の方たちも、また朝市を復活させたいと頑張っていらっしゃいますし。
北陸の、厳しい環境で生きてきた方たちの強さと努力に頭が下がります。
それぞれの努力が報われますように。
被災地から離れた場所にいる私たちにもできることは何か?も、考えていきたいと思います。
読んでくださってありがとうございました。
逆境にあるほどに、それをはねのけて花開くときは目を引きます。
それを恐れて、逆境にいる未成年の選手を叩いたアンチがいた…
それでも全てを背負って闘い抜いて、今、世界から絶賛されている羽生結弦選手。
これほどの生き方は、誰にでもできるものではないでしょう。
でも、その生き方に感銘を受けて、目指す若い方たちが増えてくれるならいいなと思っています。