妄想と憶測です。
打算と目算と誤算と…
ISUとアイスショー業界の綱引きは、これまでもあったと思います。
アイスショーが(特に北米で)盛況だった頃には、それこそ、あまりにも早く選手たちが引退してしまうので、年齢制限を設けたのだったと思います。
オリンピックでメダルを取ったら、あとはアイスショーでいくらでも稼げるとなれば、そうなっても仕方ないのでしょうね。
ここで妄想
アイスショー主催者
「早く、稼ぎ手おいでー」
ISU
「選手たちがいなくなったらどうするんだ、メダル取るまで行くなー」
それが今度は、アイスショーが閑古鳥になってしまって、選手たちが好成績を得てもプロとしてやっていくのは難しくなってくると…
ここで妄想
フィギュアスケート選手
「選手でいたら強化費がもらえるし成績次第では賞金も。プロになってやっていけるかわからないから、もうちょっとこのままでいようかな」
さらに困ったことに、アイスショーも盛況なところと閑古鳥のところの二極化が進んでいます。
ここで妄想
プロスケーター
「盛況なところに呼んでもらいたい」
アイスショー
「盛況にしてくれるスケーターに来て欲しい」
ISU
「選手たちにも稼がせてやってくれー」
はい、ここでさらに妄想と憶測が加速します。
ISUとアイスショー主催側との駆け引きです。
ISU
「試合も盛況じゃないと困るんだ」
アイスショー
「アイスショーも盛況じゃないと、潰れてしまう」
ISU
「では、メダルを取ったら引退してプロになる、というのでどうだ?」
アイスショー
「メダルを取れるくらいの選手ならプロとしてやっていけるかもしれないが、そういうタイプはずっと試合に出続けそうだな」
ISU
「それなりの箔をつけた選手には、そのあと少し採点を低くしておこう。そうすれば、自分が稼げるうちにとアイスショーに行くだろう」
…などという取り引きが、ありや?なしや?
…………
実際のところ、私が受けた印象では…
最初のオリンピックでは萎縮して実力を発揮できなかった選手が、2回目では好成績をおさめて引退。
というサイクルが、もっともISUとアイスショー側との妥協が成立しやすいと思うんですよね。
あまりに早いサイクルだと、試合が盛り上がらないというだけでなく、ちょっと好成績を出しただけだと実力が未知数だし、そのスケーターにはファンもそんなについてないかもしれない。
初めてのオリンピックで緊張して実力を出せなかった→今度こそはと4年間頑張る→ファンが増えて応援する→2回目のオリンピックでメダル獲得→選手もファンも喜ぶ→引退してプロスケーターに→ファンもアイスショーを見に行く
こういうサイクルを理想的だと思い描いていたのでは?
…………
さて、羽生くんというとんでもないレベルの桁違いの実力と人気の持ち主が、引退もせずに、かと言ってオフシーズンにアイスショー三昧するわけでもなくて、ずっと現役の選手でいたら…
このサイクルが壊れてしまうわけです。
こんなに桁外れの選手が出てくるなんて、ISUにしても誤算だったのでは?
そして、それでは困る勢力が、採点で引退勧告したのか?
試合は、「あの羽生結弦に勝った」という成績があれば、その選手たちが集客できると当て込んだのか?
謎です…
ただ、アイスショー側にとっては、羽生くんには集客のために来て欲しいでしょうね。
本当は、平昌オリンピック後すぐから羽生くんがプロスケーターになっていたら、時期によって各地の(場合によっては各国の)アイスショーに出て、どれも盛況になる…
という目算でいたのかも。
事実、昨年のSOIなんて、いつもの閑古鳥はどこへやら〜
今年は舞い戻ってきたようですが。
そして羽生くんは、座長格のFaO Iはともかく、他のアイスショーのテコ入れにはあまり関わらないかも。
(SOIは昨年テコ入れしたのに、今年は元の木阿弥になってるのを見ると、徒労感が…)
羽生くんは、アイスショー側の思惑とは違う方向に行く気がします。
妄想におつきあいいただき、ありがとうございました。
もうちょっと妄想追加
羽生くんが以前荒川さんに、「もうちょっと(現役を)続けてもいいか」というようなことを言っていたのは、ひょっとしたら…
「アイスショーの立て直しに協力して欲しい」と頼まれていたのではないか?
それには現役の選手でいるうちは無理がある、もうちょっと待って欲しい、そういうふうに言っていたのではないか?
そんな妄想が抜けないんです。
さらに昨年のSOIも、佐藤有香さんにテコ入れを頼まれたのだとしたら…
そうやって、あちらこちらのアイスショーに行って、どこのものも採算が取れるようにしていけるようにと…
それができるのは、実力と人気が桁外れの羽生くんだけだと見込まれたのだったら…