何度か書いたと思うんですが、私は2013年福岡GPFおちです。


ジュニアから応援したかった、せめてニースでファンになりたかった、とは思うものの。


その頃から知っていて、観戦していても、たぶんそれほどの熱量で応援はしなかったんじゃないかな?とも思います。


オリンピックシーズンを終えて改めて感じたのは、私はとことん「自ら責任を負う」方に惹かれるんだなということです。


注目されるプレッシャーも、世界王者に立ち向かうことも、「自分1人でやるわけじゃないから」と思っている選手たちには、感銘を受けないんですよね。


世界選手権でも、「誰かが優勝できれば」と何人かで行けるなら、それは気が楽でしょう。


だけど、代表選手たちのうち「誰かが」ではなくて、何が何でも「自分が」勝つんだ‼️という覚悟で臨む選手からは、ゾクゾクするような気合を感じます。


そして、それを任務のような責任感を持って挑む選手に、私は惹きつけられるんです。


思えば福岡GPFのときも、そうでした。


それまで、高橋さんという実績あるエースがいて、他にも有力選手たちがいるという扱いだったので。(当時のメディアから受けた印象)


羽生くんはその中でも若手の実力者、という位置づけにしか思ってなかったし。


当時、織田さんや小塚さんというバンクーバーオリンピック出場者もいましたので、羽生くんがそこまで責任感があるとは知らなかった、見えなかったんですよね。


それが、オリンピックシーズンの自国開催のGPFで、高橋さんが欠場。


その状況で日本男子がどこまでやれるのか?と思って見てましたから。


そうしたら羽生くんはSPで世界記録を出してトップ、フリーでは最初の4Sで転倒したけど残りをノーミスで自己ベスト、優勝したんですよね。


他にも日本選手たちはいましたし、GPFは翌年の出場枠がかかっているわけじゃないんですが。


「日本選手たちのうちの誰かが台乗りできればいい」

「日本選手たちのうちの誰かが優勝できれば嬉しい」

「エース不在でも日本男子やるじゃないかというところを見せたい」


などという甘い感じじゃなくて、とにかく、「自分が勝つ」という凄みと勢いが伝わってきました。


ファンになってから知ったけど、有言実行の方なんですよね。


そして、いつも重いものを背負っていた、重すぎるものを背負っていた方なんです。


フィギュアスケートという競技の日本男子代表選手の1人、という枠に収まりきらないほどの重いものを。


…………


オリンピックで金メダル🥇を獲得してからは、競技の顔として。


ソチオリンピック唯一の日本人金メダリストとしても。


東北の被災地支援も。


ずっとずっと、重いものを…


重すぎて投げ出したくなっても仕方ないくらいのものを。


背負っていたんですよね。


…………


我が家のCSはTBSは入らないので、ちょっとしか見てませんが、昨年のSOIやDOIは羽生くんが中心になって引っ張っていたので、素晴らしいアイスショーだという評価を得たのだと思います。


それは、どれだけ素晴らしいスケーターが素敵なプログラムを披露したとしても、それだけでは足りないということなのではないでしょうか。


リーダーシップをとる人物が、どれだけの責任感を持って取り仕切るか、その違いが現れたんです。


「自分は呼ばれたから来ただけ」

「アイスショーの成功は主催側が考えること」

「失敗したら自分に任せた人の責任」


などという心構えでは、羽生くんの達した域には辿り着くどころかかすりもしないでしょう。


自分がこのアイスショーの成否の鍵を握っている、くらいの気概や覚悟を持って、ガンガン他のスケーターさんたちをまとめていくようにならないと。


それにはやはり、それ相応の実績が必要ですし、実績を手に入れたスケーターさんはきちんとその責任と向き合って、アイスショーの顔として何が何でも成功させると気合入れてやって欲しいものですね。


…………


熱狂冷めやらぬFaO Iも、核となる方の芯が強いからそうなったので。


ああいう、「覚めたくない夢」のような空間を創り出すための努力、そしてそれを責任もって実行する胆力、そんなものは一朝一夕ではできないでしょうから。


どこかの組織が作ろうとしているスター候補が、いかに砂上の楼閣なのか、ちょっと考えてみて欲しいものですね。


読んでくださってありがとうございました。