アンチエイジングという言葉が出てきたのは、いつくらいなのでしょうか。
私はこの言葉に、引っかかるんです。
年を取ることを悪いもののように思っているの?という、「誰でもそうなって当然」のことに逆らうことが良いことのようにされているその言葉自体に、反感がありまして。
より良く年を取るという考え方ができないのかな?と。
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朝のTVドラマ「おかえりモネ」には考えさせられることが多いのですが、とても気に入っているところがあるんです。
それは、若者たちのロールモデルになれるような、素敵な生き方をしてる年配の方が何人も出てきているということです。
モネがカッコいいと思っているサヤカさん、神野さんが憧れている高村さん、亜哉子さんの憧れは義母の…
年を取るのは悪いことばかりじゃない。
あんなふうに素敵に年を取れたら。
そう思える相手は、現実にはなかなかいないかもしれません。
でも、自分がそう思ってもらえるくらいになろうという気概くらいは、持ってもいいのではないでしょうか。
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羽生くんが男子会?で、織田さんと宇野くんとケーキ食べて語らっていた、神戸FaO Iは…たぶん2015年だったと思うんですが。
そのときの羽生くんの予定では、北京オリンピックは出場するとは思っていなかったようでした。
また、それ以前にも、実力がピークの頃にプロスケーターとしてやりたいというふうに、発言していたこともあったのではないでしょうか。
それがまだ現役の選手として、トップに君臨しています。
北京オリンピックからも熱烈においでおいでされてますよね。(^_^;)
羽生くんが何をどう望んでいるのかは、4A成功以外、私にはわかりません。
でも、羽生くんが今もまだ現役でいる理由の一つは、羽生くん自身が、自分の実力はまだ伸ばせると思っているからなのでは?
そして実際のところ、羽生くんのスケートはさらに磨き込まれて、その氷上舞は天への奉納のように感じました。
これほど、高い技術と芸術を持ち合わせているスケーターが、さらにレベルアップできるというのは…
どう捉えればいいんでしょう。
年齢的にピークを超えているはずなのに、自身のピーク時よりもさらに素晴らしいスケートになっているんです。
こういうのを「良い年の取り方をしている」と言うのだとしたら。
羽生くんは(現役をいつまで続けるかは別として)年齢を重ねるたびにさらに上達して、より円熟味を増したスケートを魅せてくれるのではないか?
そんな期待もしてしまいます。
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私が乳癌の手術を受けてから、5年が経ちました。
当時大学生だった息子たちは、社会人になりました。
私は、5年ぶん年を取ることができました。
それは生き延びたからです。
これからも、生き延びて、年を取るのなら。
より良い年の取り方ができればいいなと思っています。
読んでくださってありがとうございました。