朝ドラのおかえりモネが話題になっているようですが、「どうしたの」よりももっと私の心に響いたのは、「わかりたいと思っています」という言葉のほうなんです。
人間、ついわかったつもりになることがありますよね。
サヤカさんが「娘のことを1番よく知っているなんていう父親は…」なんて言ったことも。
でも、どんな人であっても、自分以外の誰かの体験を全て知ることは不可能だし、そうである以上100%理解することもできないわけです。
自分にはわからない部分もある、でも、わかりたいと思っている…
誠実で真摯に向き合っていくつもりがなければ、出てこない言葉だと思います。
また、相手がわかってくれているという甘えや狎れ、そして照れもあるのか、特に日本の男性は言葉で何かを伝えたがりませんね。w
別に、「好き」だの「愛してる」だのを毎日言うほうがいいとは思いませんが、相手がわかってくれていると思い込むというのは、伝えるための努力をしていない怠惰さが見え隠れしてるように思うんですよね。
モネちゃんと菅波先生の、言葉を選びながら朴訥に伝えようとする態度は、とても好感度が高いものでした。
まあ、「好き」だの「愛してる」だのは、これまでそんなに口にしてこなかったのに、いきなり配偶者に言うのはやめておいたほうがいいかもしれませんけどね。
私が今夫からそんなことを言われたら、「何悪いことしたんや?」ときくに違いない…
それよりも、「ありがとう」とか「助かった」という言葉をきちんと言える夫婦でありたいと思っています。
…………
人間関係もですが、どこかの組織のあり方などについても、わかっているつもりになるのは危険かもしれないと感じました。
先日の、ISUが選手のオリンピック記録を載せていなかった件についてもそうです。
日頃の行いが悪いもので、つい、「オリンピックシーズンはこういう印象操作しよる💢」と、陰謀と思い込んでしまいますが。
単なるミスである可能性もありますよね。
だとすると、かなり無能ですけど。
ただ、どちらの可能性もあるということは、頭の隅に置いておきたいなと思いました。
陰謀であると思うのも、単なるミスだと思うのも自由ですが、「自分はそういうことについてよく知ってるから、こうに違いない」と断定するのはちょっとどうなのかな?と。
それこそ、わかったつもりになっているだけかもしれませんよね。
私も、アヤシイ動きにはつい、「今度は何を企んでるねん?」と思ってしまいますけど、なるべく思い込みだけで断定しないように気をつけなければ。
(あー、でも、この決意がどこまで実行できるか、心許ないわー)
ただし、あれが故意であれ凡ミスであれ、その競技の国際機関である以上、その後の態度というか抜けていたものを追加しただけというのは、ちょっとどうなんでしょ。
○ミスの指摘があったという報告。
○訂正しましたという報告。
○間違った経緯の説明。
○間違えた選手や関係者、ファンへの謝罪。
○2度とこういうミスがないようにするという決意表明。
本来なら、請求されなくても、自らすべきことですよね。
やりましたか?
私が知らないだけで、とっくにそうしていたというなら別ですが、このあたりもなんだか「わかっているだろう」で済まされるのでは、納得できません。
それでなくても、アワードのときにも羽生くんの戦歴は下方に間違えられてましたよね。
何度も、それも一方向にだけ間違える…
こんな「前科」があるなら、ミスのたびに真摯な態度を取らないと、疑われて当然だと思います。
陰謀論が蔓延るのは、権力側が不正の余地を放置して、報道側が偏向しているからです。
組織そのものやメディアのあり方自体を「これまでもこうしてきたから〜」と、うまくいくやり方を知っているつもりになって、傲慢になっていませんか?
知っているつもり、わかっているつもり、わかってもらっているつもり…
そういうものに狎れることなく、知る努力、理解する努力、伝える努力をしていけたらいいなと思います。
自戒をこめて。
読んでくださってありがとうございました。