無理だと思われていた両立を成功させたアスリート。
高難度への挑戦と完成度→内村航平選手。
投手と打者の二刀流→大谷翔平選手。
ジャンプと芸術性の融合→羽生結弦選手。
日本の誇りですね。
そしてどこか、漫画の世界のように感じます。
リアルにいたの???
という感じで。
でも、難しいだろうと思われていた両立を追求したから、理想を高く掲げてそこを目指したから、これほどの選手になったんでしょうね。
…………
私が最初にフィギュアスケートを観たのは、カルガリーオリンピックの伊藤みどりさんでした。
ですから基本的には、高難度ジャンプに挑戦する選手が好きなんです。
さらにいうなら、芸術性なんて…
「わからんわ、そんなもん」という感じなので。
やたらと芸術的だの表現力だの、まして色気云々に至っては…
「その言葉は芸術点やPCSを高くつける前触れ?」
などという罰当たりなことを思ってました。
いやー、だってね、みどりさんのジャンプは、他の女子とは比べ物にならないくらい、凄かったんだもの。(^_^;)
それが芸術点で負けたら、腹立つじゃない?
でも、あの頃から思ってました。
いつか、(できれば日本から)高難度ジャンプも跳んで、芸術性にも優れたスケーターが、パーフェクトな演技を見せてくれたらいいなぁと。
まさか…………
よもや…………
これほどのものを魅せてくれるスケーターが、日本男子から現れるなんて
しかも、「日本男子スケーターの中ではまあまあ」というレベルを遥かに超えて、整形もメイクもなしで、並み居るモデルや芸能人に混じって「アジアの美しい男性100人」に入るくらいの美男子で。
その上体型が日本人離れした頭身バランス。
いやもう、どこまで、「ファンが望む、こうあって欲しい理想のスケーター」を体現しているんですか???
という感じで。
○高難度ジャンプを難しい入り方から跳んで、高さと飛距離のバランスがよくて、美しく着氷する(そのあとツイズルとか足上げとか…え、何事?それは)
○男子には難しいポジションのスピンをして、回転速度もポジションの変化も見惚れる(フライングエントリーがまた、滞空時間が長く感じられて、ふわりと着氷してすぐにスピンに入る…絶品)
○ステップの歯切れの良さ、と思ったら別の曲ではとにかく優雅、音楽の良さをより感じさせてくれる(あー、ひょっとして、これをもって芸術的というのか?と、遅ればせながら)
○コレオシークエンスは音楽を表現するものなんですよね?レイバックイナバウアーもハイドロブレードも、曲によってスピードや体勢が違うのかも(音楽をスケートで表現するのがコレオシークエンスなら、エレメンツ以外のところは全てコレオシークエンスなんじゃない?羽生くんだけ)
どの部分を観ても、全体的に観ても、羽生くんは美しく実施するんですよね。
芸術が美しさを追求するものだとしたら。
羽生くんは芸術家なのでしょうね。
…世界最高のアスリートと思って応援してきたら、世界最高の芸術家だと気づいてしまった…
この気持ちはどうしたらいいんだー
でも、採点競技のアスリートは皆様、難しい技も美しく実施することを目指しているんですよね?
だったら採点競技のアスリートは、芸術性も追求しているのかも。
…………
漫画の世界から現実に、ファンが思い描いていた理想が現実に、それを観られる応援できるのはなんて幸せなんでしょうね。
読んでくださってありがとうございました。