内村航平さんは、体操選手としては(日本で?世界で?)初めてのプロになったんですよね。
そのときに私が感じたのは、内村さんは競技の裾野を広げたいのかなということです。
そして内村さんが怪我して、試合で勝てなくなったときに。
かなり無理なことをしていたのではないかと。
トップ選手としてレベルを上げながら、競技を広めることにも尽力する。
その負担は、かなり大きかったのではないでしょうか。
そこで思い出したのが、浅田真央さんのサンクスツアーです。
24時間TVで見たのですが、聴覚障害の子どもさんたちとタップダンスをしていたときに。
音を光と振動で伝えるというものを使ってました。
真央さんはそれについて、アイスショーでも使えないかという発言をしていましたよね。
あのとき、真央さんは自分が何をしたいのかを見つけて、それに邁進しているのだと思いました。
真央さんは、それまで一部のコアなファンしか行かなかったアイスショーというものの敷居を低くして、初めての人でも家族連れでもファンでなくても、楽しめてもらえるものを作り上げたのでしょうね。
それは、アイスショーの観客の裾野を広げたいという熱意があったから、できたことなのではないでしょうか。
一方で、羽生くんだけではなくて、現役の選手たちは頂上を極めることに邁進しています。
これはいわば、競技普及の両輪です。
裾野を広げるプロスケーターと。
頂上を目指す現役選手と。
これで、(本来なら)スケート連盟の後押しでリンクが増えたら、競技普及は一気に進んだのではないでしょうか。
…………………………
こういう話を昨日するつもりでした。
クリスさんのことで、頭から吹っ飛んでしまいましたけど。
でも、改めて考えると、クリスさんにとっても「フィギュアスケートの競技普及」はやりたかったことなのだろうなと。
日本ではまだシングルほどではないカップル競技を広めて、もっと多くの選手たちに切磋琢磨して頂上を目指して欲しかったのではないかなと。
勝手に思ってしまっただけですが、クリスさんならそれを望んでくれていたように感じるのです。
日本のトップアイスダンサーとして。
長年引っ張ってきてくださいました。
どんな競技の選手でも、やはり自分たちがやってきたものをもっと、多くの方々に知ってもらいたい、見てもらいたい、競技者が増えて欲しい、盛り上がって欲しいと。
望むものではないのでしょうか。
そのために何をするのか。
内村さんは試行錯誤しながら、自分の体に負担をかけすぎたのではないかと心配しています。
真央さんはサンクスツアーで、スケートを好きになってもらえるように頑張っているのでしょう。
羽生くんや現役スケーターは頂上目指して邁進してください。
クリスさんは…
日本のアイスダンスの普及やレベルアップのために、したいことがあったのだろうと。
そしてたぶん、道半ばだったクリスさんの、その生き方から学んだ方たちが、受け継いでくれるものがたくさんあるのだろうと。
私の勝手な願いかもしれませんが。
そうなってくれたらいいなと。
思っています。
全ての「競技を愛する人たちの普及への努力」が実る日がきますように。
祈っています。
読んでくださってありがとうございました。