さあ、今日は「空気を読まない発言しますよ」と、最初に言っておきます。
まず、アナザーストーリーズはとても良い番組でしたね。
NHKの名誉挽回と言いたいところですが、制作したのはNHKではないようだし、地上波ゴールデンでやってくれてから改めて考えたいと思います。
見る前に、「あのひどかったNスペの件があるから…」と警戒していましたが、実はもう一つ懸念がありました。
番組ディレクター阿部さんの言葉で、「判官贔屓」に関するものが腑に落ちなかったのです。
日本人は判官贔屓だと思います。
私自身も判官贔屓だと思います。
だから、羽生くんを応援してるのです。
私の認識と阿部さんの言葉の齟齬はどこにあるのでしょう?
私にとって判官贔屓とは、「権力側、体制側、派閥の主流などに、本来高く評価されるべきものが疎かにされている」ことに対する反発なのです。
フィギュアスケート界で日本の勢力図を見ると、名古屋と関西が二大勢力だとわかるでしょう。
仙台出身で、早稲田大学に進学して、ANAに所属して、カナダを練習拠点としている羽生くんは、そのどちらにも属してません。
それで、スケート連盟からも大切にされてないと思うことが多いので、「判官贔屓だから羽生くんを応援する!」になったのです。
スケート連盟が羽生くんを大切にしていないことの例のほんの一部ですが。
○ソチオリンピック、平昌オリンピックでの羽生くんへの帯同パス支給が少なかった。
○2014年の全日本選手権に出場させられた。(尿膜間遺残症の手術を優先させてもらえなかった)
あと、阿部さんの言葉だと、羽生くんが「強いから嫌われている」ようにもとれます。
いえ、大抵の日本人は、強いスポーツ選手が大好きですよ?
でなきゃ、巨人・大鵬・卵焼きにはならないでしょう?
北島康介さんも、内村航平選手も、国民的スターです。
羽生くんを嫌っている人は、「自分の応援した選手が取れなかった金メダルを取った」から羽生くんを嫌っている面もあるでしょうけれど。
「あまりに完璧な人を見て自分が惨めに感じる」人もいるだろうし。
何より、「派閥に取り込まれてくれない」から怖いのでしょう。
ただ、だから私が頼朝さんより義経さんを高く評価しているかというと…
違うんですよね。
義経さんは、戦は天才だと思うけど、頼朝さんのしてることの意義をわかってなかったのでしょう。
「勝手に朝廷からものをもらっちゃいけません」
頼朝さんは、改革者として政治家として、自分のやっていきたいことをもっとしっかりと義経さんに理解してもらわないと。
「弟にさえちゃんとわかってもらってないって、周知徹底が足りません」
大体、日本の政治家は周知徹底が足りないんです。
言ってもわからないだろうとか。
言わなくてもわかってくれとか。
しまいには、空気を読む人間になれとか。
冗談じゃない!
空気を読んでものごとを決定するということは、権力者の思惑を忖度したものになるわけですよね。
権力者がわざわざ「こういう方向で」と言わなくても、勝手にものごとがその方向に行くということです。
そんなのごめんです!
で、空気を読まない宣言になるわけです。
空気を読まずに、アナザーストーリーズで感動している羽生くんファンの方たちから掛け離れた内容のブログを書いて、判官贔屓とは何かについて論じてみたわけです。
読んでくださった方がいらっしゃるなら。
ありがとうこざいました。