推理小説:ネタバレ注意報発令中
これから読むとか、映画やドラマを見る予定で、内容を知りたくないという方は読まないでください。
アガサ・クリスティ著「オリエント急行」「そして誰もいなくなった」「鏡は横にひび割れて」
エラリー・クイーン著「Yの悲劇」
麻耶雄嵩著「翼ある闇」
海堂尊著「アリアドネの弾丸」
などについて書いてます。
これまで読んだ推理小説の中で、一番衝撃的だったのは、「翼ある闇」です。
マジですか、これ!
という展開で、最後さらにこうくるのかと驚きました。
しかもこれは、著者のデビュー作でした。
あまりにもインパクトが強かったので、この著者の作品でこれ以上のものは読んでないような気がします。
また、当時の社会情勢でなければ、この犯罪の動機にならなかっただろうというあたりが、その一瞬にしかないきらめきに出会ったようで、嬉しかったことを覚えています。
動機という意味では、最も犯罪者の動機に「自分もそうなったら同じようにしたかもしれない」と共感できたのが、「鏡は横にひび割れて」です。
母が子を思う気持ちに、国境も人種も時代も関係ないのだと思いました。
夫に一番好きな推理小説を尋ねると、「Yの悲劇」という答えが返って来ました。
犯人が意外だったそうですが、私は最初から容疑者の一人だと思って読んでいたので、同じものを読んでも人によって違うところに感銘を受けるのだと思いました。
長男にとっては、「そして誰もいなくなった」が一番だそうです。
私もこの小説はとても好きで、それこそ、犯人が意外だったということならこちらのほうでしょ?と思ってしまいます。
ちなみに、次男にはきいてません。
読書をすることがあるのかどうかさえ、不明ですので。
このように、本の話をブログでしたいなぁとは思っていたのですが、推理小説のネタバレをしてしまったらいけないと考えたら、何も書けない!
そこで、ネタバレ注意報を出して書くことにしました。
何しろ夫がネタバレ大嫌いの人で、毎回私に「これの最後は知っていても言わんといてくれよー」と、念を押します。
それというのも、期せずして私が言ってしまった一言がトリックに関わるものだった、ということがあったからです。
「アリアドネの弾丸」のTVドラマを一緒に見ていたときに、モーツァルトのピアノ協奏曲20番が聴こえてきて、思わず「えっ、何でモーツァルト?」と口から出てしまったんです。
ここで聞こえた音楽の作曲家が誰か、ということが犯人につながる話だったのです。
でもこれ、ドラマではピアノ協奏曲20番だったけど、原作ではアイネクライネだったんですよ。
かかっていた曲がアイネクライネだったら、私が言わなくても夫は(映画アマデウスを見たから)モーツァルトの曲だと気づいたはずです。
でも、クイーンとかクリスティのような、一種古典のようになってしまった推理小説なんて、もう、「こういう話」だと知って読むことも多くありませんか?
「オリエント急行」なんて、犯人が誰か(というか、容疑者全員が共犯だと)知ってから読みましたが、それでも面白かったですよ。
もう、そういうパターンは「それってオリエント急行みたいな…」と、言ってしまうような感じで。
私はそういう、犯人とかトリックをあらかじめ知っていても読むことを楽しめるのですが、夫は違うようです。
推理小説に関しては、確実に、夫が多数派で私が少数派なのでしょうね。
読んでくださった方がいらっしゃるなら。
ありがとうこざいました。