NHK杯をチラッと見たり見なかったりしながらの、フィギュアスケートちょっとあれこれの感想です。
オリンピックの(特に金)メダリストが競技を続けることへの、プレッシャーと責任感。
ソチオリンピック後4年間競技に出場し続けて平昌オリンピックに挑んだのが、金メダリストとしては羽生結弦選手だけでしたよね。
そして、平昌オリンピック後4年間競技に出場し続けて北京オリンピックに挑んだ金メダリストも、羽生くんだけでした。
競技の顔、そして引っ張っていく者としての覚悟が問われる8年間だったと思います。
では、北京オリンピック後の3年間はどうだったんでしょうね。
金メダリストは競技に出場してなかったのではないでしょうか。
今シーズンになってスイ・ハン組が電撃復帰してきたり、シゼロン選手がパパダキス選手とは違うパートナーと試合に出場してきたりしましたけど。
(政治的な話はともかく)ドーピングの件があるので、ツユの選手たちが国際試合への出場ができなかったことに関しては私はこれで良かったとは思うものの、女子シングル、ペア、アイスダンスのオリンピックメダリストがほとんど試合に戻ってこないという状況で。
銀メダリストの鍵山くん、銅メダリストの花織ちゃんのプレッシャーはどのくらいあったんでしょうね?
それでなくても、偏向採点どうのこうの以前に、オリンピックでは(初出場者&まだオリンピックのメダリストではない選手が)素晴らしい演技をすると得点がインフレになる傾向があると思います。
バンクーバーオリンピックのときのキムさんの得点が、長く女子シングルの世界記録だったのもそういうものを含んでいた気がするんですよね。
この大舞台でよくやった加点?
だから、オリンピックメダリストが競技を続けるのはプレッシャーなんでしょうね。
一番良かったときの自分と比べられるんですから。
だけど花織ちゃんは、金銀メダリストが国際試合に出てこない中で、ずっと女子シングルを引っ張ってきてくれましたよね。
3A以上の高難度ジャンプを持っていないというあたりで、風当たりが強かったときもあったでしょうに。
ピーク年齢を考えても、よく頑張ってきてくれたのではないでしょうか。
オリンピックのメダリストが出ない中では、世界チャンピオンが競技を引っ張ってきたのでしょうけど。
チョック・ベイツ組やりくりゅうも大変だったはずですけど。
花織ちゃんの負ってきたものはかなり重かっただろうなと思います。
…………
久しぶりに?途切れ途切れではあるけど試合を見て、やっぱり、採点についてはモヤモヤとイライラとムカムカとを感じることがあって…
これでは、当の本人である選手たちは相当なストレスだろうなと思いました。
低く抑えられた得点が表示されると、私はそこに精神的虐待の要素を感じます。
逆に、優遇されている選手を見ると、傲慢にならないかという懸念があります。
どちらにしても、あまり良い結果にはならない気がするので、このところのスケート界の低迷も、そんなふうに
爆盛り採点されて傲慢になった選手に嫌気がさしたり、
低く抑えられて萎縮した選手を見て虐待の現場を目撃した気分になったり、
偏向採点の副作用がかなり多いのではないでしょうか。
選手たちは頑張っている、それをそのまま、実施通りに評価されて欲しいなと願っています。
…………
もしも…
偏向採点で冷遇され、組織から迫害され続けてきても…
あるいは偏向採点で甘やかされ、優遇されていても…
技術と表現を磨き、自分の理想を追い求めて、高みを目指していたら…
どれほどの実力の持ち主になることでしょうね。
羽生結弦選手は、ずっとご自身の理想を追求してきたのでしょう。
それが今、実を結んでいて良かった。
MIKIKOさんや野村萬斎さんや音楽家さんたちからも、どんどん良いものを吸収しているようですし。
プロになってくださって、「職業・羽生結弦」になってくださって、良かった。
その根幹に、オリンピック連覇があると思うので…
オリンピックに挑む選手たちにも、正当な評価がされるようにと願っています。
読んでくださってありがとうございました。