恵まれし命なりせば・・・・ | いつかのいい日のために 

いつかのいい日のために 

2008年10月、卵巣癌という気づきのチャンスを与えられてから3年
今、たくさんのキャンサーギフト(癌からの贈り物)を貰っていたことに感謝しています。
これからは【まんまるっこ天使】に手伝ってもらいながら返謝の気持ちを伝えていこうと思います 2012.3


恵まれし命なりせば


今日の日は 再び来ぬ 尊き一日




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新聞の記事で出逢った言葉です。


言葉がかすかに読み取れる写真


慈恩寺というお寺の山門にあるお地蔵さんと


その後ろの黒板に書かれた言葉の写真を切り抜いて


手帳にはさみました。



恵まれし命なりせば


今日の日は 再び来ぬ 尊き一日



再再発のセカンドオピニオンを受けた翌日に起きた震災


日本中の人達がそれぞれに心に様々な想いを抱えたように


私自身、たかが治療ごときで悩んでいる自分を


贅沢な悩みじゃないか


治療を受けることができる状況にただ感謝して治療すればいい


そんなふうに責める自分や


経済的なことやこれからおきるであろうと


起きてもいない先の最悪な状況を想像し作り上げ


なるようになるなる・・・と言いながら


どこかで


このまま短い一生でもかまわない


そんなふうに思っていたこともあったワタシでした。


末期でもないのに


癌イコール死・・・・ということを捨てきれずにいました。


震災で人生が変わってしまった沢山の人達のニュースに


悩んでいる贅沢に自分を責めていたワタシでした。


基本的にワタシは超ネガティブな人間なのです。


そんな、いつも同じところをグルグルしていたワタシの思考回路が


ある時からちょっとづつ変わってきました。


言葉でうまく言えないけれど


それは、このブログのタイトル【いつかのいい日のために】のように


今まで出逢った言葉・人・出来事が


ワタシの“いい日”へ導いてくれたんだと感じています。


そして、その“いい日”は


今日出逢った新聞の記事にみつけたこの言葉でした。



恵まれし命なりせば


今日の日は 再び来ぬ 尊き一日




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毎日新聞(関西版)でシリーズで紹介されていた


三陸物語 【言葉に生かされた 吉田千壽子さん】


この数日、副作用で全く開いていなかった新聞


昨日目にとまったこの記事で


今朝、古新聞入れから7話分を探しました。


還暦前に全盲になり


2010年夏大腸がんで余命は数年と宣告、現在抗癌剤の服用中


治療の為に痴呆のご主人をやむなく施設に預けてることへの自責の念


そんな中で起きた震災


避難所での生活を送る74歳の女性がどんなモチベーションで


今を生きていこう・・・と思えたのか


どんな言葉に生かされたのか


それが知りたくて、記事をさがしていました。


言葉に生かされる


言葉で生かされる


言葉に救われる


気持ちのこもった言葉が人を元気にしてくれる


上手く言えないけど


はっきり答えをみつけたわけではないけれど


ただ


生きていこう


生かされている間は生きていこう


そのことがすぅ~~と入ってきました。


「みんなに助けられて、また生きてしまった」


涙を浮かべながら息子さんに言った吉田さんに


「それでよし」・・・とひと言声をかけた息子さんの言葉・姿に


そのことを教えてもらった気がしました。



生かされている間は生きていかなきゃ・・・・




元気になった声を聞かせようと5日ぶりに実家に電話をし


いつもと同じように「お迎えが来ない」と繰り返す母に


世間話をしながら最後に


「お互い まだまだ生かされてるみたいだからそれまでは生きなきゃね・・・」


そう言って笑って電話をきったワタシでした。