韓国大統領選挙が2025年6月3日に迫っている。日本としても隣国が右派になるか左派になるかは重要な事柄だ。そこで選挙戦終盤の情勢を解説する。当初有力とされていた最大野党 共に民主党、イ・ジェミョン氏に対し、与党 国民の力、金ムンス氏が支持を伸ばし、今は接戦となっている状況と言えるだろう。
主なポイント:
* 専門家の見方と過去の選挙: 韓国の専門家はイ・ジェミョン氏の勝利を予測してるが 、過去の選挙では予測が覆ることがあったため、情勢は依然として不透明である。
* 候補者一本化の動き: 金ムンス氏が勝利するためには、李策改革新党の候補との一本化が鍵とされているが、投票用紙の印刷期限(5月25日午前10時)までに実現しなかった。ただし、事前投票開始までは理論的に一本化の効果が期待できるとされている。
* 世論調査の動向: 最新の世論調査では、イ・ジェミョン氏と金ムンス氏の差は誤差範囲内に縮まっている。
* 地域別支持率: ソウルやTK地域(テグ・慶尚北道)、PK地域(釜山・蔚山・慶尚南道)などでは金ムンス氏がリードしている。また、忠清道・全羅道地域でも金ムンス氏がイ・ジェミョン氏をわずかにリードしている。
* 金ムンス氏の強みと課題: 清廉潔白なイメージや京畿道知事時代の実績が評価されている。質素な私生活や弱者への配慮も共感を呼んでいる。フィギュアスケートのキム・ヨナ選手を支援したエピソードも好意的に受け止めららている。課題としては、保守層の支持が一本化されていない点が挙げられるだろう。
* イ・ジェミョン氏の弱点: 過去の言動や疑惑、テレビ討論会での失言などが支持率低下の要因とされている。
これまで韓国の選挙は多くの場合、世論調査はほとんど外れているので、仮に投票日の6月3日に投票率が下がれば、基礎票の多い金ムンス候補の逆転もあるかもしれない。