【漫画感想】2015年09月に購入した漫画・01

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 2017年08月07日にアップした「2015年08月に購入した漫画・02」以来、4ヶ月振りの漫画感想記事の更新となります。「2015年08月に購入した漫画・01」の時点では、まだギリギリ購入時期から2年を経過してはいなかったのですが、もうとっくに2年を過ぎてしまい、2015年09月に購入した漫画の感想を2年3ヶ月も経った今頃になってアップするという、滅茶苦茶な状況に陥ってしまいました。
 …まぁ古本屋で買った漫画の中には、発行されて何十年も経ってから感想を呟くケースもあるので、2年ぐらいならまだまだ許容範囲内かな…などと都合の良い事を考えつつ、最近買って読んだばかりの本を早く紹介したい気持ちを抑えて、これからも飽くまで購入時期順に、購読した本の紹介を続けていきたいと思います。

 2015年09月に購入した漫画は新刊30冊のみで、古本の購入は無し。内訳は、少年漫画6冊・青年漫画1冊・ギャグ漫画2冊・ホラー漫画7冊・釣り漫画1冊・ギャンブル漫画1冊・漫画の漫画1冊・動物漫画2冊・時代劇1冊・エッセイ漫画6冊・アダルト2冊で、内ダブリ購入が1冊ありました。


 前月同様この月にも衝動買いした物が何冊かあったのですが、何と言っても山川純一の「ウホッ!!いい男たち ヤマジュン・パーフェクト」と「ウホッ!!いい男たち2 ヤマジュン・未発表作品集」の2冊が、余りに大き過ぎる存在感をアピールしていると言っても過言ではありません。元々は2002年に誰かがネット上に画像をアップした事から始まったとされるヤマジュンブームですが、「ウホッ!!いい男たち」の初版が発売されてから既に12年が経過したこの時期になって、何故突然購入を決意したのかと言うと、この頃アメーバピグのDJエリアに於いて、「きらりん☆レボリューション」のオープニング曲「バラライカ」の替え歌である「やらないか」を聞く機会が多く、何度も聞いている内に元ネタとなった山川純一作品を、(これまで一度もちゃんと読んだ事が無かった事もあって)読んでみたくて堪らなくなってしまったからなんですよ。刷り込み恐るべし、といった所です。
 アダルト作品なので感想を書く事は避けますが、これ程までに「濃い」内容の作品が、当時は「少女漫画みたいだ」と言われ(つまりはもっと濃くしろと?)酷評されていたとは、いやはや凄い時代だったのだなぁと、つくづく発表された80年代という時代に、業の深さを感じずには居られません。

 あと、「妖怪番長」を【ホラー漫画】のカテゴリーに含める事について自分でも少し悩んだのですが、裏表紙及び帯に「ホラーアクション」と書かれている事から、とりあえず今回の所は一応ホラーに含めておく事にしました。関連作品である「巫鎖呱 MISAKO」の方ならともかく、「妖怪番長」には(少なくともこの時点では)怖い要素は全然無かったんですけどね。

【少年漫画】
「RADIANT」 1
 Tony Valente 翻訳:原正人
 発行元 Euromanga合同会社 発売元 飛鳥新社 2015年8月7日第1刷発行 定価:本体740円+税
「山田くんと7人の魔女」 19
 吉河美希
 講談社 講談社コミックスマガジン 2015年9月17日第1刷発行 定価:本体429円(税別)
「妖怪ウォッチ」 8
 小西紀行 原作・監修/レベルファイブ
 小学館 コロコロコミックス 2015年9月28日初版第1刷発行 価格:本体519円+税
「妖怪ウォッチバスターズ」
 おおばあつし 原作・監修/レベルファイブ
 小学館 コロコロコミックス 2015年10月3日初版第1刷発行 定価:本体429円+税
「男塾外伝 紅!!女塾」 1
 【原案】宮下あきら 【作画】サイトウミチ
 日本文芸社 ニチブンコミックス 平成27年10月10日初版発行 定価:本体593円+税

【青年漫画】
「釣りバカ日誌番外編 新入社員浜崎伝助」 ➋
 作 やまさき十三 画 北見けんいち
 小学館 ビッグコミックス 2015年10月5日初版第1刷発行 定価:本体552円+税

【ギャグ漫画】
「だがしかし」 ❷
 コトヤマ
 小学館 少年サンデーコミックス 2015年3月23日初版第1刷発行 定価:本体429円+税
「おっぱ部! 私立双子山高校おっぱい部ものがたり」 Vol.3
 原作 雨宮黄英 作画 無一文
 小学館クリエイティブ EDGESTAR COMICS 2015年9月16日(第1刷発行) 定価:本体600円+税
「赤塚不二夫実験マンガ集」
 発行所 株式会社Pヴァイン 発売元 日販アイ・ピー・エス株式会社 ele-king books 2015年9月30日初版発行 価格:本体1,800円+税

【ホラー漫画】
「妖怪番長」 1
 柴田ヨクサル
 講談社 イブニングKC 2015年5月22日第1刷発行 定価:本体562円(税別)
「妖怪番長」 2
 柴田ヨクサル
 講談社 イブニングKC 2015年9月23日第1刷発行 定価:本体590円(税別)
「絶叫ライブラリー 着信は深夜に鳴る」
 ナフタレン水嶋 みつき成流 秋本葉子 佐藤みなみ 三月トモコ 侑えのき 八木原こと あやあや 春待ポッティ
 講談社 講談社コミックスなかよし 2015年9月4日第1刷発行 定価:本体429円(税別)
「ショコラの魔法 ~melty night~」
 みづほ梨乃
 小学館 ちゃおホラーコミックス 2015年9月6日初版第1刷発行 定価:本体429円+税
「バイオハザード ~ヘヴンリーアイランド~」 ②
 [原作]カプコン [漫画]芹沢直樹
 秋田書店 少年チャンピオン・コミックスEXTRA 平成27年9月15日初版発行 定価:本体600円+税
「血まみれスケバンチェーンソー」 ➓
 三家本礼
 編集:コミックビーム編集部 協力:エンターブレイン事務局 発行:KADOKAWA BEAM COMIX 2015年10月8日初版初刷発行 定価本体640円+税
「血まみれスケバンチェーンソー」 ➓
 三家本礼
 編集:コミックビーム編集部 協力:エンターブレイン事務局 発行:KADOKAWA BEAM COMIX 2015年10月8日初版初刷発行 定価本体640円+税

【釣り漫画】
「釣りバカ日誌」 92
 やまさき十三 作 北見けんいち 画
 小学館 ビッグコミックス 2015年10月5日初版第1刷発行 定価:本体552円+税

【ギャンブル漫画】
「賭博堕天録カイジ ワン・ポーカー編」 8
 福本伸行
 講談社 ヤンマガKC 2015年9月4日第1刷発行 定価:本体571円(税別)

【漫画の漫画】
「少年画報社創業70周年記念出版 オールよみきり漫画 コミック天才バカボンの時代なのだ! 赤塚不二夫生誕80周年」
 少年画報社 2015年9月28日初版発行 定価:本体550円+税

【動物漫画】
「オール新作よみきり 謹製 おとなのねこぱんち」 十六
 少年画報社 にゃんCOMI 2015年5月11日初版発行 定価:本体552円+税
「月刊ねこぱんち no.109 九周年号」
 少年画報社 にゃんCOMI 2015年9月28日初版発行 定価:本体429円+税

【時代劇】
「黄門さま ~助さんの憂鬱~」 六
 徳弘正也
 集英社 ヤングジャンプコミックスGJ 2015年8月24日[第1刷発行] 定価本体562円+税

【エッセイ漫画】
「PARマンの情熱的な日々 漫画家人生途中下車編」
 藤子不二雄Ⓐ
 集英社 ジャンプスクエア特別編集 2010年9月8日第1刷発行 定価本体1600円+税
「PARマンの情熱的な日々 漫画家人生愉快にいこう編」
 藤子不二雄Ⓐ
 集英社 ジャンプスクエア特別編集 2011年11月9日第1刷発行 定価本体1600円+税
「インドでキャバクラ始めました(笑)」 1
 沼津マリー
 講談社 ワイドKCモーニング 2014年9月22日第1刷発行 定価:本体610円(税別)
「インドでキャバクラ始めました(笑)」 2
 沼津マリー
 講談社 ワイドKCモーニング 2014年11月21日第1刷発行 定価:本体610円(税別)
「わたしの日々」
 水木しげる
 小学館 ビッグコミックススペシャル 2015年8月4日初版第1刷発行 定価:本体1,296円+税
「北欧女子オーサが見つけた日本の不思議」 ➋
 オーサ・イェークストロム
 発行所 KADOKAWA メディアファクトリーのコミックエッセイ 2015年9月18日初版第1刷発行 定価:本体1000円(税別)

【アダルト】
「ウホッ!!いい男たち ヤマジュン・パーフェクト」
 山川純一
 発行所 第二書房 発売元 復刊ドットコム 2010年8月15日八刷発行 定価 本体4,800円+税
「ウホッ!!いい男たち2 ヤマジュン・未発表作品集 やらないかバンダナ付き限定版」
 山川純一
 復刊ドットコム 2009年11月16日初版発行 定価 本体3,500円+税

 

 


「RADIANT」 1
 Tony Valente 翻訳:原正人
 発行元 Euromanga合同会社 発売元 飛鳥新社 2015年8月7日第1刷発行 定価:本体740円+税

 空から突然降ってくる災厄・ネメシスに対抗出来るのは、唯一ネメシスに耐性のある魔法使いのみ。そのネメシスの巣と呼ばれる伝説の「ラディアン」を探してぶっ壊す為、魔法使い見習い・セトの冒険が、今始まる!2013年より刊行が開始された、フランス発少年漫画の翻訳版第1巻。

 「第1章 ネメシス」魔法使い見習いとしてアルマの下で特訓を続けてきたものの、本物のネメシスを見た事が無かったセトは、家畜の群れをネメシスの大群だと思い込んで攻撃し、村人達から追われる羽目になってしまう。アルマに連れられ一旦観測船に戻るが、翌日本物のネメシスの卵が島に飛来。それを追ってブレイブ・カルテットと名乗る4人組の魔法使いがやって来て、セトがネメシスの相手をして時間を稼いでいる間に村人達を銀行に避難させようとするが…。
 「第2章 覚醒」セトとケガ人を治療していたアルマだが、そこへ村人が通報した異端審問官がやってくると言う。しかし先にやってきたのは、セトが倒したネメシスの残骸を回収しに来た研究者のドクであった。
 「第3章 モジャ髪と角の生えた悪魔」ネメシスの巣と呼ばれる伝説のラディアンを探す為、アルマの下を離れ、アルテミス学院へと向かうべくドクを追うセト。しかしそこへ異端審問所の飛行船が現れ、ドクとセトはとらえられそうになってしまう。
 「第4章 マスター・ロード・マジェスティSHOW」辛くも異端審問官の追跡を逃れ、アルテミス学院へと到着したセト・ドク・メリ。学院の入院式に参加した後、セトはアルマから会う様に言われていたヤガの許を訪ねる。
 巻末に「BONUS」として、「ドクと学ぼう!」と題した「ラディアン」の世界観についての解説漫画と、「トニー・ヴァレント ロング・インタビュー Part 1:『ラディアン』はこうして生まれた。あるフランス人作家がMangaを描くまで」、P137の絵コンテと下絵を収録。

 日本の漫画に影響を受けたと言う作者が、日本の漫画スタイルで描いたフランス発の少年漫画だが、文句無しに面白い。ちょっと馬鹿で真っ直ぐな熱血漢の主人公が、まだ見習いであるにも関わらず凄い可能性を秘めていそうな点や、厳しい師匠の下での猛特訓に、ギャグ的立場の敵キャラと正統派の強そうで格好良い敵キャラの存在、世界の謎を追う冒険、ネメシスの衝撃から生き残った者のみが得られるというリスクを伴う特殊能力等、これ以上無いくらいに詰め込まれた王道中の王道的少年漫画の要素が、練りに練られた独特の世界観の中、存分にその魅力を花開かせているといった感じだ。特に主人公の、ネメシスを倒して人々を守りたい、その為にもっと強くなりたいという純粋な気持ちと、凄い力を発揮してネメシスを撃退するも、必要以上にその事を驕らず、師匠の言う事を割と素直に聞いている点がとても良い。対象読者層である少年にとっても、まだ未熟である事を自覚している主人公と共に成長していこうという気持ちが、素直に沸き起こってくるのではないかと思う。
 ネメシスに対抗出来得る唯一の存在である筈の魔法使いが人々に忌み嫌われている理由も、ブレイブ・カルテットなる魔法を悪用する者が居る事で説明されており、セトがネメシスを撃退した事で、セトの事を嫌っていた人々が心を開く様になる流れは、正に少年漫画的カタルシス。この辺りの、作中世界で「悪」とされている者が良い事をしたり、「善」とされている者が何だか悪そうだったりする複雑さも又、日本の少年漫画的であるという事が言えるだろうか。
 様々な種類のネメシスとの戦いやライバルの登場等にも興味が持たれる一方で、そうした「この世界での一般的な魔法使いと人々との関係」にも、是非とも注目していきたい所だ。
 

「男塾外伝 紅!!女塾」 1
 【原案】宮下あきら 【作画】サイトウミチ
 日本文芸社 ニチブンコミックス 平成27年10月10日初版発行 定価:本体593円+税

 第三次世界大戦に於いて使用された〝日本男児弱体化爆弾〟の効果により戦う意志を失ってしまった日本男児に立ち替わり、屈強な『日本女子』を育成する女塾にて、剣桃子が女を魅せる!!萌えキャラで「男塾」をやるという、コンセプトそのものがギャグとしか思えない前代未聞の熱過ぎる萌え漫画。「ゴラクエッグ」2015年1月配信分~2017年8月配信分連載。

 「第1話 これが、女塾である!!の巻」鬼モミアゲの命によりとり行われた女塾名物『直進行軍』、その行く手に立ちはだかる1人の女子高生がいた。直進行軍を行う塾生達を1人で押し止め突き飛ばし、鬼モミアゲをも圧倒したその編入生の名は剣桃子!!
 「第2話 一号生筆頭は誰だ!?の巻」松尾・田沢と話す桃子の前に現れた、関東最大の暴走族強羅苦連合の総長にして一号生筆頭の富樫源子。塾長の立ち合いの下、女塾名物叩被死闇拳奔にて、一号生筆頭の座を賭けた決闘が執り行われる。
 「第3話 女塾名物 油風呂!の巻」女塾から気に入らない連中を追い出して自分に都合の良い学校に作り変えようと企む、新たな編入生にして綾小路グループ令嬢の綾小路まろまろ。やりたい放題の彼女の挑発に乗り、女塾名物油風呂に挑む富樫であったが…。
 「第4話 激闘!! 鉄板罵詈闘怒の巻」女子柔道の新星と期待されながらも、八百長で黒星を喫して以来やせ細り、すっかり弱体化してしまった椿山清美。脱走しようとした所を女魂寮寮母・権田馬代に見付かり、女魂寮名物『鉄板罵詈闘怒』の舞台に上げられてしまう。
 「第5話 いざ! 六本木進軍!!の巻」女塾を脱走して六本木に息抜きにやって来た桃子達。鬼モミアゲが入ろうとして追い出されたクラブへ入ってみると、そこには外国女にいい様に辱められている男子大学生の姿があった。
 巻末に「あとがき」と、2015年12月発売予定の第2巻予告を収録。

 当初はキャラが余りにも可愛過ぎる事に面食らい、「男塾を女でやるのなら、もっとゴツくて本当に強そうで悪そうな女キャラばかりにした方が良かったのでは…」と思ったのだが、むしろそのギャップこそがこの作品の狙いなのだと気付いてからは、特にそういった事を気にせず素直に楽しめる様になった。その切っ掛けは第2話に於いて、田沢は頭が良すぎた為、松尾は天パが酷すぎた為に女塾の門を叩かざるを得なかったというセリフがあった事にあり、他校が受け入れを拒否したゴロツキが全国から集められているという設定こそ、原作である「魁!!男塾」と同じであるものの、必ずしも悪い事をした者達ばかりという訳ではなく、可愛い萌えキャラが多い事に対する理由付けと、この作品の方向性が完全にギャグであるという事を示す事にも上手く繋げる事が出来たのではないかと思う。
 桃子が編入生だという設定から富樫との衝突は避けられず、又まろまろ初登場時の「油風呂」のエピソードも原作の流れを辿るのであれば避けては通れない為、少し富樫ばかり目立ち過ぎている様な気がしないでもなかったのだが、第5話にて明石とJらしき新キャラが一度に2人も登場しており、主要キャラが続々登場してくるであろう今後の展開に期待せずには居られない。

 

「だがしかし」 ❷
 コトヤマ
 小学館 少年サンデーコミックス 2015年3月23日初版第1刷発行 定価:本体429円+税

 実家の駄菓子屋を継ぎたくないココノツ、継がせようとする父・ヨウ、ヨウを枝垂カンパニーに引き抜く為、ココノツに駄菓子屋を継がせるべく演出過剰気味に駄菓子の魅力をアピールするほたる。三者の思惑が交錯する、駄菓子愛に溢れた駄菓子グルメギャグ。「週刊少年サンデー」2014年第30号より連載開始。

 「第19かし:わくわくスマートフォン」子供達の前で、わくわくスマートフォンを使って電話するフリをするほたる。バレそうになりヤバい所へココノツ登場。
 「第20かし:セブンネオン」喫茶エンドウにて、女子トークならぬ駄菓子トークで盛り上がるほたるとサヤ。
 「第21かし:さくら大根」実は自分は大阪出身だったと言い、さくら大根につっこみまくりながらごはんを食べるほたる。
 「第22かし:モンスタースタンプ」ラジオ体操に集まった面々。スタンプカードには、モンスタースタンプを使ってスタンプを押す。
 「第23かし:ヤンヤンつけボー」微妙に高いヤンヤンつけボーは駄菓子か否かを、大真面目に話し合う父・ほたる・ココノツ。
 「第24かし:ヤッター!めん」誰でも簡単にお金を稼げる方法を、ヤッター!めんを使って実地に指南しようとするほたる。
 「第25かし:ボンタンアメ」ココノツの代わりに豆がシカダ駄菓子の店番をしており、ココノツが豆に置いていったボンタンアメで、1人盛り上がるほたる。
 「第26かし:アメリカンコーラ」ほたるの家に正体されたココノツ。お茶だと思い飲んだ飲み物はアメリカンコーラだった。
 「第27かし:超ひもQ」食べる前に遊ぶ事が礼儀だと言い、超ひもQで遊びまくるほたると、付き合わされるココノツとサヤ。
 「第28かし:わたパチ」口内炎で口の中が痛いにも関わらず、パチパチはじけるわたパチを食べたがるほたる。
 「第29かし:すっぱいぶどうにご用心」3つの内1つだけ混じっているすっぱいガムを引いたら負けという勝負を始めるほたる・ココノツ・豆。
 「第30かし:キャベツ太郎」名前に「太郎」が付く色々な駄菓子を取り上げ、「太郎」の意味と、キャベツ太郎のカエルキャラについて考察する。
 「第31かし:味カレー」長崎にある味カレー工場と直売所へ行くべく、ココノツを誘いに来たほたる。
 「第32かし:けん玉」原宿ででけん玉が流行ってると言い張り、実証する為にココノツの店でけん玉を買う豆。
 「第33かし:メロンボール」捨てられずに取ってあった謎の箱がココノツの部屋の押し入れから見付かった事を機に、捨てられないメロンボールの容器の使い道を模索するほたる。
 「第34かし:ねるねるねるね」最近自分に冷たくなったココノツの気を引こうと、ねるねるねるねを一緒に作ろうと誘う父。
 「第35かし:面白ボーイ」冷たい飲み物を求めるココノツに面白ボーイを差し出し、面白い事を言って笑わせる事を要求するほたる。
 「第36かし:チョコベビー」スーパーの試食コーナーに何故かチョコベビーが置いてあり、バイトのほたるがココノツ相手にチョコベビートークで盛り上がる。
 「第37かし:チョコバット」話をチョコバットに持っていくだけの為に野球を始める父・ほたる・ココノツ。
 「第38かし:ごえんがあるよ」異常気象で冬の様に寒い夏の日。夏には売られていない事が多いチョコ系駄菓子の中にあって、季節を問わず買える5円チョコは嬉しい存在。
 巻末収録の「オマケ」にて、4コマ漫画6本、サヤのイラスト、「シカダ駄菓子の中.」、「あとがき」を収録。

 全体的に新し目の物や、テレビでCMをやっている様なタイプのお菓子が増えてきた感のある今巻。「第23かし:ヤンヤンつけボー」にて言及されていた、「駄菓子」の「駄」が「お駄賃」の「駄」から来ていたという話は、初めて知った目から鱗の事実であり、「お駄賃で買えない様な高価な物は駄菓子の範疇に入るのかどうか?」が取り沙汰されたこの回に於いて、逆説的に「安価な物は全て駄菓子と言って良い」という事と、「多少高価でも遊び心がある物は駄菓子と言って良い」という、この作品に於ける駄菓子の定義が明確に確立された事により、扱われるお菓子の種類と範疇が広がったと考えて間違いは無いだろう。1巻の時点では、ただ登場しただけで詳しく言及される事の無い駄菓子も少なくなかったのだが、今巻では1つの駄菓子に徹底的に拘り尽くす回が増え、豆知識度とあるある度が飛躍的に高まっていた様に思う。
 時折スマホやカードゲーム、携帯ゲーム機といった現代的なアイテムが登場して、作品の舞台が現代である事をアピールしている一方、何十年も変わらぬ伝統ある駄菓子が普通に登場しつつ、ラジオ体操やけん玉といったレトロな物に興じる人々の姿は、現代と過去とが良い感じに入り混じった独特の世界観を作り出しており、この世界観に浸り続ける心地良さをも与えてくれている。
 作品内ではずっと夏が続いている為に冬のネタが使えず、恐らくはバレンタインの時期に発表されたであろうチョコ菓子の回の無理矢理感は、単行本では発表時期は関係無いが故に、その「無理矢理感」をリアルタイムに肌で感じる事が出来なかった点が、単行本派としては少し残念に思われる。

 

「赤塚不二夫実験マンガ集」
 発行所 株式会社Pヴァイン 発売元 日販アイ・ピー・エス株式会社 ele-king books 2015年9月30日初版発行 価格:本体1,800円+税

 1967年~1974年に発表された「おそ松くん」「モーレツア太郎」「天才バカボン」「レッツラゴン」といった作者の代表作の中から、当時のギャグ漫画の常識を超えた実験的な内容の作品全25本を選り抜き収録した作品集。巻末に石野卓球へのインタビューを収録。

 「ウナギイヌの最期」は「まんがNo.1」1973年2月号に掲載。おまわりさんの謎の呟きで笑い死んでしまったウナギイヌ。
 「チビ太の誓い イヤミの誓い」は「週刊少年サンデー」1967年5号(1月29日号)掲載の「おそ松くん」より。上半分がチビ太、下半分がイヤミ視点で物語が進行し、時々2人が顔を合わせる場面でのみ上下の区別が無くなる。
 「ギャグ+ギャグ ■モーレツア太郎外伝■ サイケ・サイケ・ビーチにて」は「週刊少年サンデー」1970年31号(7月26日号)に掲載。自分の顔とそっくりなカニやタコやイソギンチャクを目撃し、かえりたがるベシガエル。
 「天才バカボンの劇画なのだ」は「週刊少年マガジン」1972年9号(2月20日号)掲載の「天才バカボン」より。劇画調と言いつつ手抜きの絵で、暴力団紅組と白組の抗争を描く。
 「新婚イラ公」は「週刊少年サンデー」1972年44号(10月15日号)掲載の「レッツラゴン」より。少女小説にえいきょうをうけ、自分でもかき始めるベラマッチャ。イラ公の離婚会見の模様や「赤塚不二夫と武居記者の愛の往復書簡」といった文章ページで、芸能ゴシップ誌の様な雰囲気に。
 「ともだち」は「週刊少年マガジン」1972年51号(12月3日号)掲載の「天才バカボン10本立て大興行」より。友だちの家に遊びに行ったバカボン。作者があきっぽく、細かく描き込まれたコマもある一方で、ちゃんと絵が描かれていないコマも多い。
 「バカボンのパパ」は「まんがNo.1」1973年3月号に掲載。小声で話すと大声になり、大声で話すと小声になってしまう病気のせいで、恋人にふられてしまったパパの後輩。
 「ガリレ夫はノーミソじゃます」は「週刊少年サンデー」1973年12号(3月11日号)掲載の「レッツラゴン」より。ゲンちゃんがそんけいする天才少年ガリレ夫をバカにするべく、ノーミソをとり出してナットウと入れ替える手術をするゴン達。
 「なぜか見えない再会なのだ」は「週刊少年マガジン」1972年20号(5月7日号)掲載の「天才バカボン」より。十年ぶりの親友にすぐにあわずにじらしている最中、とおりがかったハナのでかい男の家にあそびにいって、親友の事をわすれてしまうパパ。
 「実物大のバカボンなのだ」は「週刊少年マガジン」1973年24号(6月3日号)掲載の「天才バカボン」より。見開きに顔のアップという「実物大」で始まるものの、ページの都合でドンドンコマが小さくなっていく。パパが易者の予言通り金曜日の三時に死んでしまう。
 「イライラヒリヒリごくろうさまなのだ」は「週刊少年マガジン」1973年30号(7月15日号)掲載の「天才バカボン」より。指名手配中の時計どろぼう針野チックタックが自首してくるという電話に、じらされながらもワクワクしながら待つおまわりさん。こっちのページからあっちのページへと、行ったり来たりさせられながら読む構成となっている。
 「下品で読みやすい漫画なのだ」は「週刊少年マガジン」1973年31号(7月22日号)掲載の「天才バカボン」より。突然訪ねてきた、とおりがかりの下品な男。「ナシ」とだけ書かれた余白のコマがやたらに続く。
 「ていねいなバカボンなのだ」は「週刊少年マガジン」1973年33号(8月5日号)掲載の「天才バカボン」より。ただパパがトイレに行くだけの話を、多くのページとコマを使ってゆっくりていねいに描いた回。
 「夏はやせるのだ」は「週刊少年マガジン」1973年34号(8月12日号)掲載の「天才バカボン」より。夏やせでやせすぎて、棒の様な体になってしまったパパとバカボン。
 「遠視と近視の愛護デーなのだ」は「週刊少年マガジン」1973年45号(10月28日号)掲載の「天才バカボン」より。近くのものが遠くに見えるめずらしい目を持つ男と、ド近眼な彼女とのデートの話を、白黒反転の多用やコマ全体に無意味にトーンを貼るなどして、読者の目がわるくなる様に描かれた回。
 「てんさいバカボン」は「週刊少年マガジン」1973年47号(11月11日号)掲載の「天才バカボン」より。フキダシの中のセリフが絵で描かれ、絵を描くべきコマ内には言葉を書いて状況を説明するという、これ以上無いくらいにラクをして描かれた回。
 「説明つき左手漫画なのだ」は「週刊少年マガジン」1973年48号(11月18日号)掲載の「天才バカボン」より。左手でかかれた為に、絵で上手く表現出来ない部分をくどいくらいに説明で補った手抜き回。大富豪金野氏に気に入られ、養子に貰われそうになるバカボン。
 「スロービデオで勝負だベラ」は「週刊少年サンデー」1973年48号(11月18日号)掲載の「レッツラゴン」より。1コマで決着の付いたゴンのとうちゃんとベラマッチャの勝負を、スロービデオで再生して詳しく見ていく。
 「名探偵明智小五郎」は「週刊少年サンデー」1973年53号(12月23・30日号)掲載の「レッツラゴン」より。ことばをわすれてしまったベラマッチャと筆談で会話しようとするが、何故か父ちゃんがかいたスケベな絵を皆に見せびらかす流れに。
 「まじめにやるんだ近藤さん」は「週刊少年マガジン」1974年6・7合併号(2月3・10日号)掲載の「天才バカボン」より。アシスタントの近藤くんがまじめにバックをかかない為に金庫あらしがうまくいかず、おこって近藤くんをクビにしてしまった怪盗パンパン。
 「ねむれないのだ夢の中」は「週刊少年マガジン」1974年13号(3月24日号)掲載の「天才バカボン」より。ねむれないパパとねむれないヒツジが、ふたりでいっしょにねむれる様協力し合う。
 「赤塚不二夫のレッツラ・ゴン」は「週刊少年サンデー」1974年16号(4月14日号)掲載の「レッツラゴン」より。山田一郎に改名してからロクなことがなかったと言う作者の、山田一郎時代の不幸の数々を、レッツラゴンキャラ達の友情出演により振り返る半生記。
 「天才タコボン」は「週刊少年マガジン」1974年22号(5月26日号)掲載の「天才バカボン」より。新キャラ・タコボンが色々な事に挑戦する、タコボン紹介編。
 「「たたえよ鉄カブト」」は「週刊少年マガジン」1974年40号(9月29日号)掲載の「天才バカボン」より。バカボンのクラスメートで、鉄カブトのことしか話さない熊田くん。
 「恐怖のビデオ目玉なのだ」は「週刊少年マガジン」1975年1号(1月5日号)掲載の「天才バカボン」より。物を見てから10分後に映像が脳につたわるという、めずらしい目をした化粧品のセールスマン。
 巻末に各話の「初出一覧」、聞き手を野田努が務める石野卓球へのインタビュー「石野卓球INTERVIEW 赤塚作品とは、アシッド・ハウスなのだ!!」、ごま書房刊「レッツラゴン」12巻より引用した作者のあとがきを収録。

 「実験マンガ集」と題されている通り、良くこれが雑誌に掲載されたものだと変に感心せずには居られない、正に奇妙奇天烈なアイディアで描かれた作品ばかりが収録された珍妙な作品集。全体的に「天才バカボン」の方は手抜きや遊び心が何処まで「ギャグ」として許容されるかという限界への挑戦、「レッツラゴン」の方はグロ描写や下ネタ・他人への罵倒といった危ない表現の限界に挑戦している様にも見受けられ、まだギャグ漫画が「ゆかい漫画」と呼ばれていた頃のシンプルな絵柄から、劇画調の描き込まれた絵柄へと移り変わる過渡期とも呼べるこの時代に於いて、「同じ事を劇画調でやると、インパクトの大きさでは上ではあるものの、リアル過ぎて逆に笑えなくなってしまう」という、「この時代だからこそ出来た」思い付く限りのあらゆるギャグのパターンを、全てやり尽くしてしまっている様な感さえある様に思われる。
 確かに実験的な意味合いで表現の限界に挑んだと言える作品も多い一方で、上下別の話が同時進行する「チビ太の誓い イヤミの誓い」や、あっちこっちのページに話が飛ぶ「イライラヒリヒリごくろうさまなのだ」、「夏はやせるのだ」での夏やせした様々な動物達の姿や、あらゆるタコネタで1話描き切った「天才タコボン」等は、当時の低年齢向け作品に於いて良く見られた、作品中に唐突になぞなぞや間違い探し、絵の中に隠された物を見付けるクイズや、点を繋いで絵を描き込むといった遊びのコーナーが挿入される手法の延長線上にあるとも考えられ、実験的な内容の作品も、全てはそうした遊び心が根底にあってこそ描く事が出来たと言えるのではないだろうか。
 

「妖怪番長」 1
 柴田ヨクサル
 講談社 イブニングKC 2015年5月22日第1刷発行 定価:本体562円(税別)

 特殊能力を持つ子供達の中でも特に秀でた能力を持つ巫子・鎖子・呱子の3人がチームを組んで、次々と襲い来る殺人妖怪と戦い倒していく妖怪バトルアクション。「イブニング」2015年No.4~2017年No.10連載。「週刊ヤングジャンプ増刊 ミラクルジャンプ」2012年No.10~No.15に連載された「巫鎖呱 MISAKO」に登場した3人の子供時代を描いた、前日譚とも言うべき内容。

 「第1話 番長決定戦」月日学園に集められ学んでいた特殊能力を持つ子供達は、新任教師の木場から番長を決める為の戦いをする様言い付けられ、巫子・鎖子・呱子の3人が残った所で、突如カラスの体を持つ妖怪烏親爺が現れる。
 「第2話 妖怪バトル」鞭を武器に使い妖怪ワチャを操る呱子、体内に数多くの霊を飼っている鎖子が烏親爺相手に善戦し、夢の中に相手を引き込む能力を持つ巫子が、夢の中ではただのオッさんでしかない烏親爺を、得意のケンカ強さで見事倒したのであった。
 「第3話 今日から番長だ」烏親爺を倒して番長の名を射止めた巫子。クラスの皆は、木場と園長から殺人妖怪の存在と、これを倒すために特殊能力を持つ子供達が学園に集められていた事を知らされるが、そこへ新たな妖怪が飛来する。
 「第4話 時間を稼げ」呱子が操るワチャが布袋蟹相手に時間を稼ぎ、その間に園長が魔法陣の様な物で布袋蟹の巨大な下半身を押さえ込む。飛び出して来た本体の上半身相手に巫子が格闘戦を挑んでいる隙に、園長から教えられた「つかまえた妖怪で戦える」という鎖子・呱子の連携能力で、烏親爺が布袋蟹の前に立ちはだかる。
 「第5話 カラスおやじ」布袋蟹と呱子が操る烏親爺の戦い。烏親爺の扱いに慣れてきた呱子は善戦するが、弱点である頭に飛ばした爪を刺されて負けてしまう。腕だけでなく胴体からも無数の爪を生やした布袋蟹に、木場と巫子が立ち向かう。
 「第6話 ドリームキャッチャー」外面は丈夫だが、体の内部が弱いと睨んだ木場は、掌底の連続で布袋蟹の動きを止め、その隙に巫子が布袋蟹の夢の中に入って、精神への直接攻撃にて、遂に布袋蟹を打ち倒す事に成功する。
 「第7話 ドバァン」布袋蟹の本体を鎖子が取り込み、残るは巨大な下半身のみとなった。突如として膨らみ始めた下半身は大爆発を起こし、月日学園は消滅。「学校消失プログラム」の発動により本拠地と園長は他へ移され、巫子・鎖子・呱子・木場の4人は、河童がいると言われる山奥の学校へと通う事になる。
 「第8話 オッパイ」河童の居場所を知っていると言うタケシを道案内に、河童の滝を上り始めた一行。より強い敵と戦うための経験値上げとして、巫子・鎖子・呱子の3人に河童との戦いを命じた木場は学校へともどり、上流にある三日月湖に辿り着いた6人の前に、巨乳の河童が姿を現した。
 「描き下ろしオマケ漫画 園長先生」子供達の能力の成長を見守る園長先生の視点で描かれた、巻末収録のオマケ漫画。

 元となった「巫鎖呱 MISAKO」の方では、1体の悪霊を倒すのに3人の連携プレーが必要である事に少々まどろっこしさを感じてならなかったのだが、この「妖怪番長」では、3人がまだ子供である事や、敵が手強い殺人妖怪である事等から、連携プレーに必然性が持たせられており、決まった手順を踏まなければならないバトルの流れにも納得がいくというもの。特に倒した妖怪を味方にして敵と戦わせる鎖子と呱子の連携能力は、RPG等で良くある設定を上手く能力バトル用に落とし込んだといった感じで、実に楽しく、「成る程、そう来たか」と唸らされずには居られなかった。敵を前に眠る事で相手の夢の中に入り込み、そこでとどめを刺すという巫子の能力も、強力だが仲間との連携が絶対に必要という危うさが又良い感じだ。子供ながらに凄い能力を持っているにも関わらず、子供であるが故に何か事件が起こったり秘密が明かされたりする度に大袈裟に驚く所も、素直で可愛らしく好感が持てる。
 ラストに既存の河童のイメージを大きく変える巨乳の河童が登場した事で、もうその巨乳が気になって気になって仕方が無くなってしまった。果たしてこの手強そうな河童を倒して仲間に加える事が出来るのか、ちょっと河童の方を応援したい気持ちも芽生えつつ、以下次巻へ。

 

「妖怪番長」 2
 柴田ヨクサル
 講談社 イブニングKC 2015年9月23日第1刷発行 定価:本体590円(税別)

 特殊能力を持つ子供達の中でも特に秀でた能力を持つ巫子・鎖子・呱子の3人がチームを組んで、次々と襲い来る殺人妖怪と戦い倒していく妖怪バトルアクション。「イブニング」2015年No.4~2017年No.10連載。「週刊ヤングジャンプ増刊 ミラクルジャンプ」2012年No.10~No.15に連載された「巫鎖呱 MISAKO」に登場した3人の子供時代を描いた、前日譚とも言うべき内容。

 「第9話 カッパ」おにぎりを欲しがる河童に、「戦って勝てばあげる」と言い、いきなり格闘戦を挑む巫子。その後鎖子・呱子の連携能力で布袋蟹を呼び出し立ち向かわせるが、河童は手強く、布袋蟹の足が全てもがれてしまう。
 「第10話 夢の中へ」布袋蟹をもどした後、烏親爺とワチャを呼び出し、烏親爺がやられた所でワチャの体当たりにより河童を怯ませ、巫子の能力で河童の夢の中へ。
 「第11話 闘魂注入」河童の夢の中にはプロレス用のリングがあり、格闘技に長ける巫子と河童は良い勝負をしていたが、突如森の中から飛び出して来た猪の邪魔によって2人は目を覚ましてしまう。そこへ巨大な百騎蝦蟇が現れた。
 「第12話 私の仇」学校へともどった木場は、子供達の事を心配する先生と共に再び河童の滝へと向かうが、その道中、河童を追って行方不明となった先生の姉の話を聞く。その頃巫子との勝負で自身に闘魂を注入したと言う河童が、百騎蝦蟇相手に善戦していた。
 「第13話 魂で闘え」三日月湖に辿り着き、子供達と合流した木場と先生。鎖子と呱子がワチャの体当たりで百騎蝦蟇を吹っ飛ばし、捕えられていた河童を助けた後、巫子の能力で百騎蝦蟇の夢の中へ。
 「第14話 百騎蝦蟇」大将を討ち取られ、森に迷い込んだ残党兵。飢えに苦しむ彼等にわざと食べられ、食べた者を取り込んだ蛙の妖怪が〝怨み〟という共通の方向のもと、集まって一つになったのが百騎蝦蟇の正体であった。夢の中で100人のサムライ相手に苦戦する巫子と、河童が先生の姉だった事を知り驚く皆。
 「第15話 カッパの正体」河童を追い、捕まえた瞬間百騎蝦蟇に食われて死んでしまった姉は、この地域の守神だった河童に助けられ、二代目河童として再生させられたのだと言う。
 「第16話 月夜に吼える」夢の中で苦戦し絶望を感じている巫子だったが、鎖子は巫子を起こして目を覚まさせる事に反対する。河童の助言を聴いた巫子は闘魂を燃やして戦い続ける。
 「第17話 あと1人」圧倒的力で順調に敵を倒し続ける巫子。そして遂に最後の1人を倒し、百騎蝦蟇は崩れ落ちた。
 「描き下ろしオマケ漫画 ヒーロー」鎖子が巫子を自分にとってのヒーローと目する様になった、4歳の頃のエピソードを描いた巻末収録のオマケ漫画。

 巫子が支配している夢の中の世界に於いても良い勝負をしていた上に、猪の邪魔で決着が付く事も無いまま真の敵である百騎蝦蟇が登場するなど、明らかに今までの敵とは扱いが違う河童絡みのエピソードで2巻丸々1冊分が費やされるとは、1巻の時点では思いもよらなかった事であり、地域一帯の守神であったり先生の姉であるといった重要な設定も鑑みて、今後主要キャラの1人に格上げされるであろうという期待に、嬉しさが増すばかり。
 巫子の事を信頼し過ぎるが故にピンチの巫子を起こさないという、鎖子の巫子に対する迷惑な愛情の持ち様にも、「こんなキャラだったのか」と驚かざるを得ない一方で、結果的には1人で百騎蝦蟇を倒し切る程の成長を巫子に齎した事になる訳で、これも又ある意味では愛情の賜物とも言えるだろうか。百騎蝦蟇を倒した所で今巻は終了しており、取り込む所までは描かれていなかったものの、巫子の成長に加え超強力な百騎蝦蟇まで味方に付けたとあっては、流石に苦戦しただけあって物凄い戦力アップを成し遂げたと言え、今後より激しい戦いが待ち受けているであろうといった、王道少年漫画的展開にも大きな期待感を持たずには居られない。
 

 

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