わたしは細く長い道の上にいる
アーシュクヴェイセル Aşık Veyser(1894~1975)
わたしがいるのは細く長い道の上
わたしは行く 昼も夜も
わたしは知らない どのような事態にあるのかを
わたしは行く 昼も夜も
この世に生まれたそのときから
私は歩きはじめた
世界は
二つの扉のある一軒の宿屋
私は行く 昼も夜も
私は行く 眠りながら
とどまる理由もない 暗くても明るくても
私は見る 道を行く旅人たちを
私は行く 昼も夜も
49年が過ぎた この道で
砂の野原で 山の上で
見知らぬ土地をわが道として
私は行く 昼も夜も
時には終わりのない道に思え
目的地ははるかに遠い
一秒で旅は終わるのか
わたしは行く 昼も夜も
戸惑うヴェイセル 状況はそんなもの
時に笑い時に泣き
目的地に着くために
私は行く 昼も夜も