今日も暑かったですね。
とはいえ昨日よりは涼しかったかな?

さて 石川賢治の写真集「大月光浴」を読みました。

大月光浴
石川 賢治
小学館


月光に照らされた奇岩や山。
石川は、満月の夜にのみ撮影を行う。

満月の光に照らされた風景は、怪しいがどこか情緒がある。
懐かしいような、それでいて少し寂しいような・・・
どこかで見たことがあるような、ないような。

中国で撮影された水墨画の世界。
それを彩る漢詩たち。
いずれも月を愛でながら物想う詩。

例えば李白はこう歌う。

牀前看月光
(しょうぜん げっこうをみる)
疑是地上霜
(うたごうらくは これ ちじょうのしもかと)
挙頭望山月
(こうべをあげて さんげつをのぞみ)
低頭思故郷
(こうべをたれて こきょうをおもう)

枕辺に月かげあふれ
きらめくは地上の霜か
仰ぎみる山の端の月
俯し思う遠き日のうた

自分は今のところ過去を振り返らない性質みたいだが
やたら過去を振り返っちゃう李白たちが愛おしくて好きだ!

月に照らされた植物もいいなあ。
特に絵になるのは、蓮とキノコ。
月に照らされるために生まれてきたような植物たちだ。
蓮の花は、御釈迦様の台座にもなってるしね。

現代に生きていると、大型店やコンビニなどで空が明るくて
町も明るい。
でもちょっと足を延ばせば、
闇が息づき、こんな月の光に照らされた世界があるはず。

月の光に照らされた世界を撮り続け、それを漢詩と結びつけたセンスに脱帽です。


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