今日は 出勤時は久々の日差しの暑さに 「こりゃあ 暑くなるかも。」と思いましたが
その後曇って 結果28℃。
半袖で丁度か ちょっと肌寒い一日でした。

さて 夏川草介の「神様のカルテ3」を読みました。

神様のカルテ 3
夏川 草介
小学館


夏目漱石の「草枕」をいつも白衣の胸にひそませている古風な青年 栗原一止。
『24時間 365日対応』を看板に掲げる本庄病院の医師である。

急患や入院患者の対応に 持てる体力を振り絞って挑む毎日。
一止の住むこれまた古風なアパート『御嶽荘』には 愛妻のハルや画家の『男爵』 学生の『屋久杉君』が住まう。
病院には 前作で半身を失った『大狸先生』や『医者の良心』である『辰也』 巨漢の同期 砂川 優秀な師長 外村 一止の同志である看護師 東西など これまた個性あふれる面々ばかり。
そんな本庄病院に 新しく大狸先生の元部下で女医である小幡がやってきた。
朗らかで美人で頼りになる医師と思っていた一止は 外村に
「人を見る目がないわね。」
と 言われてしまう。
だんだんと 明らかになる小幡の正体は・・・・



2年ぶりの新作です。
1も2もよいとなると 3にも俄然期待が高まりますが
期待を裏切らない出来だと思います。
「神様のカルテ」  よろしければ ご覧ください。)
「神様のカルテ2」 ご覧ください。)
「神様のカルテ」その3 映画評です。ご覧ください。)

本庄病院に勤めて6年。
30歳となった一止が 医師として真摯に患者と向き合うゆえにぶつかる壁。
小幡という新しい医師を迎えて 改めて医師とは何か 理想の医師とはどうあるべきなのかと揺れる。

文学好きの一止の古風な語り口で 美しく描写される信州。
ゆっくりとうつろう季節。
的確な表現と愛情をもって 語られる登場人物たち。

小説の最後に向うに従って 一止と一緒に 悩み考え泣いている自分がいる。

穏やかな感動が 胸の奥から湧いてきます。

お勧めです。是非 ご一読ください。

この小説を読むと 信州に旅したくなり 好きでない漱石をまた読み返してみようかなと思ったりします。

是非 神様のカルテ4も読んでみたいです。
時間がかかってもいいので 待っています。


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