和田の仙台移籍が発表された。

プレースタイル的に和田と阿部ちゃんは補強でどうにかなるもんでないタイプなんで、その一角が早速移籍決定とか正直こたえる。


ヴェルディは若手を育成して、育成費がとれるうちに売却する方針を今後はもっと色濃くしていくと思われる。その改革元年が今年というわけだ。よって祥平も覚悟している。勿論残ってほしいけどね。


なんでこんな方針をとらざるを得ないか、それは大きくわけて二つあると思う。


1つは、ヴェルディ自体が貧乏であること。

毎年育成費を捻出するくらいでないと運営していかれないくらい貧乏なんだという事実。

年間運営費が10億弱という報道だけれど、ヴェルディが他のチームと全く違うところは、ランド使用料と味スタ使用料だけで数億円かかってしまうという点。要するにチームの活動運営自体にまわせるお金が、他の同程度の予算のチームと比べて少ない。実質5~6億くらいの予算しかないと思ったほうがいいこと。そりゃ人件費にかける割合も当然低くなる。よって選手に支払えるお金も相当きりつめている。

ほとんどの選手が最低に近い金額の年俸を受け入れて契約してくれているという話も聞く。つまりは安い選手しか雇えないということ。年俸が安ければ当然移籍金も安い。仮に複数年契約中に他チームに引き抜かれても、多分相当な安値で引き抜かれることになるだろう、きっと育成費のほうがマシな金額のはず。


そして2つめはJリーグのほぼすべてのクラブが貧乏になっていっているということ。

数年前までは、そこそこ移籍金のかかる引き抜きも多かったように思う。だが2・3年前からほとんどのチームが移籍金のかからない選手に殺到し、その中の契約査定合戦に勝ったクラブが選手を獲得するという0円移籍ばかりが目立つようになった。これでは獲られたチームに旨みはない。今シーズンだって、ガンバや神戸が降格したものの、大量離脱か!?なんて報道もでたけど結局積極的な移籍合戦には至っていない。要するにそれだけガンバや神戸の選手がお高いということだろう。移籍金や高年俸を払ってまでは獲れないということ。景気の悪い話だ。


これら二つのことを総合して考えるに、ヴェルディはどんなに頑張っても安い年俸でしか選手を雇えない。それらの選手がJ1の強いチームや、高年俸を提示してきたチームに狙われたらイチコロであるし、その場合0円移籍を狙ってくるだろう。移籍金がとれないでスルスル移籍していかれるくらいなら、そのぶん少しでもお金をいただこう。そういうことだろう。


個人的には、現在の状況を考えるとやむなしということしか言えない。

フロントだって、せっかく育てたユース出の生え抜きを出来ることなら売らないでおきたいのはやまやまだろうけど、現状引き止める術が、チーム愛に訴えかけるしかない以上、土台無理な話だ。選手だって生活がある。金がいいチームでやりたいのは至極当然の話だ。


選手はチームにとって商品。それをいかにお金に換えるのかが仕事だ。

それは移籍金かもしれないし、いることで多くのお客を呼べることかもしれない。どれが一番効率がいいのか、現状言うまでもないことだ。


結論としては、J1に上がったところでチーム運営費の増額はたかが知れているだろうし、結局はスタジアムにお客を呼べるようにならなければこのスパイラルは続くと思ったほうがいい。クソみたいにお金を出してくれる親会社がない以上、チーム運営費は観戦料とスポンサー料、それとサッカースクールとかの地道な活動からしかない。この中で大きな伸び白があるのは客の数を増やすことしかない。せめて味スタ使用料ぶんくらいはまかなえないと…。


非常に難しい問題だし、これを解消できる案がある人は、すぐにでもチームに提案してほしいものだ。

ま、そんなものがあるなら苦労はしないのだけれど…。


客ってどうやったら増えるんすかねー。