前節のコンサ戦考察において、
「前に出る勇気を」
という締め方をした。
それが如実に表れるとこういう試合になる。
それをイヤというほどに味わった試合だったと思う。
昨日のザスパは今まで観た中で最高の出来だったと思う。
開始から全員が猛然とプレスに来て、それが90分間持続した。
恐らくザスパとしては、スリッピーな雨の中での試合ということも
含めて、前線からプレスすることでヴェルディのミスを誘おう
という作戦だったのだろう。勿論後ろからゲームを組み立てる
のが出来ていないというヴェルディのチーム事情を熟知した
上で行っている作戦であったと思う。実に見事だった。
雨の中の試合って晴れの時よりも心肺機能は意外と持つもので、
暑くないためか最後のほうになっても身体が普段より動ききれる
印象がある(あくまで実体験)。
そんな部分を計算に入れていたかどうかはわからないが、草津は
序盤から勇気を出して前線からプレスに来たし、サイドからの
クロスにも常時3人くらいは飛び込んできていた。
ヴェルディはそんな草津のプレスにたじたじになり、DFラインは
ズルズル下がるわ、ボールはすぐGKまで下げるわ、トラップや
パスミスを連発するわで、下げ下げの展開となった。
とりあえず昨日の試合展開自体を考察するのはやめておきます。
選手は頑張ってくれたとは思う。
なんとかしようという気持ちはみてとれた。
でも、まず戦い方自体が臆病すぎるのだ。
開幕から勇気を持って前に出た草津。
まずは落ち着いて入ろう、というヴェルディ。
思い切りのない攻撃や守備は、なんの怖さも、プレッシャーも与え
られない。逆に落ち着こうとすることで相手の勢いにさらされ、防戦
の展開になる。もうずっと繰り返していることだ。
これまでヴェルディが奪った得点のほとんどが、前に前にとプレスを
かけ、選手個人も自分で仕掛けるという気持ちがプレーに乗った時
ばかりだった。
だから2点を奪ってしまうと「落ち着く」という面が出てきて、相手に
ペースを奪われたりしたのだ。
今ヴェルディに必要なのは「落ち着く」ことではなく、「勇気と勢い」。
決してこの試合だけが悪かったわけじゃなく、今までの教訓を未だ
活かしきれていないことが表れただけだ。
昨日良かったことは正直、試合後サポグループがブーイングで
迎えなかったことだけだったな、と思う。
0-3なんて惨敗の分かりきったブーイングなんて全く無意味な
だけに、それぞれが自分の声を伝えてくださいという対応は、
選手の心になにかしら響くものがあったのではないかと思う。
僕が聞いていた限りではヤジ的なものは聞こえてこなかったし、
温かい声が多かったのではないかと思う。
僕は「次頼むぞ!」」と声をかけた。
次はC大阪戦だ。カイオと香川抜きのセレッソにはなんとしてでも
勝ちたい。
それには勇気が必要だ。