昨日の試合は、今期のターニングポイントにしなければ

ならない試合。それには次節、甲府戦からの戦い方が

非常に重要になってくる。

この流れを確実なものとするために、どう闘っていくべき

か、自分なりに考えてみたい。



まず、何と言っても林というラッキーボーイが生まれた

こと、これが大きな武器となることは間違いない。

林の特徴は今までのヴェルディにはない武器だ。

動きながらポストできる選手、そしてしっかりヘディングで

決めきれる選手。しかも昨日の試合では75分もの間、

しっかり孤立した1トップを果たした。

高木監督の好むセンターフォワードとしてはこれ以上ない

逸材だ。そして今まで窮屈そうにプレーしていた大黒も、

これによって持ち味を発揮できるかもしれない。


鳥栖戦のスタメンでは4-4-2となっていたが、僕は

林がこのまま1トップでいけるのであれば、4-3-3の

ままでいいと思っている。

しかし次の甲府戦などは、出来るだけ昨日の戦い方に

近いイメージでプレイさせてあげたほうが、あの戦い方

を思い出しやすいかもしれない。


そこでこんな形はどうだろう?

フォーメーションとしてはこんなイメージ。

           林



           大黒

滝澤                 レオナルド

                     (飯尾)

       河村     晃誠


藤田                   永里

       高橋     富澤


           土肥


昨日の4-4-1にトップ下を加えたような形。

ここに大黒を持ってくる。

これが生み出す効果としては、


まず大黒の後ろに一人置かれることによって、大黒の

足元ポストの選択肢が広がる。


第2に昨日のように林にロングボールを当て、大黒が前

を向いて貰いやすくなる。


第3に、大黒の守備能力と運動量を効果的に使える。


昨日後半開始に大黒が下がってから、完全にチーム

全体が引いてしまったことを考えると、中盤で引っ掻き

回す役割が必要になると思う。

昨日のようにドン引きするのは、高木監督も会見コメント

で寄せていたようにあまり多くないほうがいい。

大黒の圧倒的な運動量は、今までの1トップでは効果的

に働いていなかった。

大黒だけが前線で追い回していても、誰もフォローに来

ないので無駄走りになってしまっていたのだ。

その大黒の頑張りが、昨日はやっと報われたように感

じた。

大黒はどんなポジションや役割を与えられようと、前へ

行く気持ちを忘れない。それは昨日の試合で目の当たり

にした通りだ。


大黒の裏への抜け出し、そして林の高さを生かすには

並列より前後で並べてあげるほうがいいのかもしれない、

そんな風に思う。


そして大黒を下げて使うことで期待したいのが、晃誠や

河村の攻撃参加の誘発。

特に晃誠には大黒を追い越してどんどん前へ行って

もらいたい。


晃誠の攻撃参加を第一に考えるならば、こんな形もアリか。



             林


飯尾                       大黒


       滝澤         晃誠


             河村


藤田                       永里

        高橋       富澤


             土肥


昨日の前半の形に近い状態になり、晃誠がどんどん前へ

行く状況を作り出せる。大黒はサイドに張り付く形ばかりでは

なく、中にも切り込むだろうから晃誠が右に流れてポジション

チェンジすることも出来る。

4-3-3という布陣を崩すことなく闘えるという利点もある。

意外とこの形は実際に考えられる布陣でもあると思う。




今までの1トップ布陣は、前線でのボールの収まりどころが

なかったために上手くいかなかった。

試合内容が良かったC大阪戦とカターレ富山戦は、共に

トップ下でレアンドロが先発していて、レアンドロがキープ役

として機能したためにサイド攻撃の形を作ることが出来た。

しかしながら、いくらサイドで形を作ってもレアンドロでは

クロスボールに飛び込むタイプではないため、中央の枚数

が極端に少ない為に得点に結びつかなかった。


林というポストマンが誕生し、ボールの収まりどころが出来た

今、もう一度4-3-3を目指してもいいと僕は思っている。

もっとも、4-4-2でも何も文句はない。



とにかく攻撃の形を作りやすい布陣と戦い方を、早急に

構築すべきで、それは昨日の戦い方がヒントになるのは

間違いないだろう。


高木監督がどんな布陣で来るのか、次の甲府戦は非常に

楽しみだ。