前回の続きです。
現在のセレッソとの力量差を考えればこの結果は妥当
であること、しかしヴェルディのみを考えれば今季の
指針を示せた試合であったというところまで書きました。
ヴェルディはまだまだ発展途上のチーム。
開幕戦の記事もそうですが、ネガティブなことを言っても
何も始まらないので、当面はポジティブな面を中心に
考えて行きたいと思います。
まず昨日の試合で目立ったのはルーキー両SBの頑張り。
藤田しかり和田しかり、個人で仕掛けるハート、技術を
存分に見せ付けたと思います。共にカットインして中に
切り込める能力を持つということは、正直驚きでした。
藤田は本職がボランチということもあって、中に入った時
でも様々な選択肢を持っているストロングポイントを見せた。
特に常に狙っているように見えるミドルはパンチ力があり、
相当期待出来そう。
和田は藤田に比べると攻守バランスを考えて上がっていく
タイプだが、攻め入った時はアグレッシブに仕掛けることが
出来ていた。頭が良い選手なのだろう。
そして結構視野が広い。
カウンター時、大黒が動き出した瞬間ルックアップして出した
フィードの質の高さは今後に大きな期待を持たせたと思う。
守備面においても、簡単にはクロスを上げさせない守備が
できており、ボールに喰らいつくこともできている。
もちろんミスもあるがそこは大目にみてあげたい。
今は通用することと通用しないことを見極めている段階だ
ろうし、二人とも学習能力は高そうだ。
本当にこの二人は今後も期待したい。
そしてユースの高橋祥平。
昨日の試合後コメントでは何も出来ずに足を引っ張って
しまったと言っているが、17歳で堂々とプレーしているだけ
でも賞賛に値する。CBながら足元の技術に優れるあたりは
さすがはヴェルディのユースっ子という感じか。
ただ、状況判断の面ではまだまだという部分も見えた。
今後も不動のスタメンというわけにはいかないだろうが、
若手の台頭は願ってもないもの。今後も頑張ってほしい。
もっとも、個人的にはなにしているんだ飯田という感じだが・・・
そして昨日最も輝いたヴェルディの選手は河野。
もう替えがきかないレベルの選手に成長したと思う。
いや、元々能力はあったがチームが使い切れなかったという
のが妥当か。
もっともそれは攻撃の面であって、今年は守備面のレベル
アップが顕著に現れている。守備を本当にサボらなくなった。
これならどんな監督でも使い続けるでしょう。
あとは自信と、主力選手であるという自覚が出てくればもう
河野は不動の地位を奪取するに違いない。
キャプテンマークを巻いた河村も、良さを出したと思う。
先制点のアシストもさることながら、守備面でも貢献。
やっと良い河村を見れたという印象だ。
同様に今まで良さを見せられなかった滝澤も、今までの
センターハーフではなくサイドの方が合っているということ
を改めて確認できた試合だったと思う。もう少し積極性が
出てくれば藤田との左サイドはもっと大きな武器になるに
違いない。
新加入選手を中心にザラっと気になった選手を挙げて
みましたが、負けてしまったことは事実。しかし失点
シーンは凡ミスとセットプレーだけということを考えれば、
セレッソの猛攻を耐えた守備に関しては一応の及第点を
あげても良さそうだ。勿論菅原の復帰という点も見逃せ
ない。
そして攻撃に関しても開幕戦と比べれば幾つかの形を
出すことが出来た。だが、CFが絡んだ形は見られず。
ここが大きな課題であることは明白だ。
サイドの攻防を制した後、1トップにどのようなボールを
供給するのか、誰がどうフォローするのか、この辺の
形を作ることが得点力アップの鍵になりそうだ。
ここから数試合は昇格組や下位になるであろうチーム
との対戦が待っている。この手ごたえを勝ち点に繋げる
ことが次節からの課題になるだろう。
とにかく序盤は若手を育てつつ、攻撃の形を模索する
試合が続くだろう。サポもチームも忍耐が必要なのは
言うまでもないが、セレッソ相手に引かなかった監督を
信じてじれずについていきたい。