リーグ戦中断期間に入り、ナビスコ杯はあるもののここで一度
チームを見つめなおす長い期間が設けられました。
ここで補強をするチーム、監督を変えるチーム、戦術を見直す
チーム、怪我からの復帰する主力選手をフィットさせるチーム、
夏に向けてフィジカルを鍛えなおすチーム、色々出てくるで
しょう。よって一ヵ月後のリーグ再開時はほとんどのチームが
真新しい気持ちとチーム力で臨むわけで、開幕時のような
横一線的な状態になるはずです。
ヴェルディはブラジルトリオが常時出場するようになってから
常勝機運。負け試合は基本審判の判定やら日程の適当さ
によるコンディションの落差が絡むなど、不運な面も多々
見られ、一概に実力と言い切れない部分が多い。
しかしながら、それ以外の勝利した試合はどの試合もほぼ
ヴェルディのペースで試合をこなせており、内容を見れば
順当勝ちといえる試合がほとんどであったと思う。
要するに、審判など別の部分が絡んでこなければ現段階
においては自分達から勝利を引き寄せる戦いができている
ということ。その原動力となっているのがフッキを中心と
するブラジルトリオであることは、誰が見ても明らかだろう。
現段階において、前線の3人の破壊力だけで言えば、
恐らくJ最強だろう。レアンドロがフィットしてきた今、フッキを
抑えればいいなんて生易しいものじゃなくなってきた。
選手個人の能力を足し算するだけで考えれば、そのうち
この3人に匹敵するかもしれないと思えるのは、
名古屋の「ヨンセン・玉田・マギヌン」
G大阪の「バレー・播戸・ルーカス」
浦和の「エジミウソン・高原・ポンテ」
くらいのもの。名古屋はマギヌンに実行力が出てくればすぐ
にでもそのレベルになりそうな気配はあるけれど、ガンバと
レッズに関してはまだ怪我人やフィット感の問題でなかなか
そこまでのユニットになるには程遠い感じがする。
その点ヴェルディのブラジルトリオは、もうすでに相当な
フィット感を出しているにも関わらず、まだまだ伸びしろの
ありそうな気配も漂い、怪我でもない限りは相当やってくれ
そうな感じになってきた。正直、レアンドロが今後もっとキレ
てきたらどうなってしまうのかとワクワク感しか思い浮かば
ない。
他サポの見るブラジルトリオは、揶揄も含めて
「守備しないで前線で好きにさせてるだけ。個人技頼み」
ということのようだが、そう思ってくれているうちはヴェルディ
としてもやりやすい。この考え方でこの3人を抑え込むには、
主審の力が必要になるからだ。
または清水のように囲んでおけばミスをするといったような
間違った対応をしてしまい、結果好きにやられるといった
展開になるだろう。清水戦でトリオが見せたパフォーマンス
は、しっかり守備をし、球離れ早くパスを回していく姿。
これこそが本来彼らがやりたいサッカーであり、普段一人
で突き進んでしまうフッキの姿などは、
「チームが上手く行っていないのなら自分が」
という責任感と自信の表れであると僕は思っている。
よって、清水戦の前半で見せた献身的な姿が真の彼らで
あると思う。
特に自己中心的で自分がシュートを決めることしか考えて
いないと考えられているフッキには、今後他サポの皆さんは
考えを改めることとなるだろう。昨年J2であれだけのアシスト
を重ねたフッキ。そのアシストの形は、ほとんどが自分の
独走ドリブルで相手DFをひきつけておいてのラストパスで
あったことを僕らヴェルディサポは知っている。
ヴェルディが気をつけなければいけないのは、この強力
すぎるブラジルトリオのおかげで、良くも悪くもスタメンが
変わらないということだ。DFラインもベテランが幅をきかせて
いるのだから尚のこと。選手層を暑くするには、ある程度
実践で試さなければならない。ナビスコ杯で今までそういう
試みがされてきたが、結果は惨憺たるものだった。
サテライトリーグも始まったが、初戦の大宮戦は0-3で
いいところなく完敗だったと聞く。サブメンバーの台頭。
これがなければヴェルディはずっとブラジルトリオに
頼ったままだろう。それはチームに何も残さない。
今後は少しずつでも、メンバーをいじるなどして闘うことも
必要になってくるんじゃないかと思う。
大きな怪我人が出る前に。